二級建築士 過去問
令和8年(2026年)
問97 (学科4(建築施工) 問22)

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問題

二級建築士試験 令和8年(2026年) 問97(学科4(建築施工) 問22) (訂正依頼・報告はこちら)

改修工事に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
  • 防水改修工事において、既存保護層の浮き部分の除去跡や欠損部は、ポリマーセメントモルタルで補修した。
  • 防水改修工事において、アスファルト防水の屋根の保護コンクリートに用いた伸縮目地は、周辺の立上り部まで達するように、また、保護コンクリートの下面まで達するように設けた。
  • 防水改修工事において、既存の伸縮目地部分には、ポリウレタン系シーリング材を充塡した。
  • コンクリート打放し仕上げ外壁のひび割れ改修工事において、ひび割れ幅が0.3mmであったので、樹脂注入工法に使用するエポキシ樹脂は、低粘度形を用いた。
  • セメントモルタル塗り仕上げ外壁の改修工事において、セメントモルタルを撤去した欠損部の面積が1箇所当たり0.50m2程度となったので、充塡工法を採用した。

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この過去問の解説 (1件)

01

最も不適当なものは「セメントモルタル塗り仕上げ外壁の改修工事において、セメントモルタルを撤去した欠損部の面積が1箇所当たり0.50m²程度となったので、充塡工法を採用した。」です。

セメントモルタル塗り仕上げ外壁の充塡工法は、モルタルを撤去した部分の面積が1箇所当たり0.25m²程度以下の場合に適用します。

0.50m²程度ではこの範囲を超えるため、一般にモルタル塗替え工法を用います。現行の公共建築改修工事標準仕様書でも、充塡工法の適用範囲は1箇所当たり0.25m²程度以下とされています。

選択肢1. 防水改修工事において、既存保護層の浮き部分の除去跡や欠損部は、ポリマーセメントモルタルで補修した。

適当な記述です。

既存の防水保護層に浮きや欠損がある場合、そのまま新しい防水層を施工すると、下地が不安定になり、防水層にも悪い影響を与えるおそれがあります。

そのため、浮いている部分を取り除き、その跡や欠損部をポリマーセメントモルタルなどで平滑に補修します。

ポリマーセメントモルタルは、普通のセメントモルタルに比べて付着性などを高めた補修材料です。

選択肢2. 防水改修工事において、アスファルト防水の屋根の保護コンクリートに用いた伸縮目地は、周辺の立上り部まで達するように、また、保護コンクリートの下面まで達するように設けた。

適当な記述です。

保護コンクリートは、温度の変化や乾燥によって伸び縮みします。

伸縮目地は、この動きを吸収して、ひび割れや立上り部への押出しを防ぐために設けます。

そのため、目地は途中で止めず、保護コンクリートの下面まで達するように設け、周辺の立上り部まで連続させます。

保護コンクリートをきちんと区切ることで、伸縮による力を逃がします。

選択肢3. 防水改修工事において、既存の伸縮目地部分には、ポリウレタン系シーリング材を充塡した。

適当な記述です。

既存の伸縮目地を改修する場合には、古い目地材を処理したうえで、新しいシーリング材を充塡する方法があります。

ポリウレタン系シーリング材は、伸縮する目地の動きに追従しやすく、防水改修工事の既存伸縮目地に使用できます。

建築士試験でも、既存の伸縮目地部分にポリウレタン系シーリング材を使用する施工は適当なものとして扱われています。

選択肢4. コンクリート打放し仕上げ外壁のひび割れ改修工事において、ひび割れ幅が0.3mmであったので、樹脂注入工法に使用するエポキシ樹脂は、低粘度形を用いた。

適当な記述です。

樹脂注入工法は、ひび割れの中にエポキシ樹脂を注入して、ひび割れを補修する方法です。

細いひび割れには、粘りが少なく奥まで入り込みやすいエポキシ樹脂を使用します。

ひび割れ幅が0.3mm程度の場合には、低粘度形のエポキシ樹脂を使用することができます。0.3mm以上0.5mm未満のひび割れに低粘度形を用いる仕様も示されています。

選択肢5. セメントモルタル塗り仕上げ外壁の改修工事において、セメントモルタルを撤去した欠損部の面積が1箇所当たり0.50m2程度となったので、充塡工法を採用した。

不適当な記述です。

充塡工法は、欠損した比較的小さな部分にポリマーセメントモルタルなどを詰めて補修する方法です。

適用するのは、

1箇所当たり0.25m²程度以下

の撤去部です。

今回の欠損部は0.50m²なので、

0.50m² > 0.25m²

となり、充塡工法の適用範囲を超えています。

このような比較的大きな範囲では、一般にモルタル塗替え工法を用います。

まとめ

この問題では、防水改修と外壁改修について、補修方法を使い分けるための基準を理解することがポイントです。

既存保護層の浮きや欠損は、ポリマーセメントモルタルなどで補修します。

保護コンクリートの伸縮目地は、保護コンクリートの下面まで達するように設け、周辺の立上り部まで連続させます。

既存伸縮目地にはポリウレタン系シーリング材を使用でき、0.3mm程度の細いひび割れには低粘度形エポキシ樹脂を使用できます。

特に覚えておきたいのは、モルタル外壁の充塡工法の適用範囲です。

充塡工法:1箇所当たり0.25m²程度以下

0.25m²程度を超える場合:モルタル塗替え工法

と整理します。

したがって、「欠損部が1箇所当たり0.50m²程度であったので、充塡工法を採用した。」という記述が最も不適当です。

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