二級建築士 過去問
令和8年(2026年)
問64 (学科3(建築構造) 問14)
問題文
鉄筋コンクリート構造に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
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問題
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二級建築士試験 令和8年(2026年) 問64(学科3(建築構造) 問14) (訂正依頼・報告はこちら)
鉄筋コンクリート構造に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
- 普通コンクリートを用いた柱の小径は、原則として、その構造耐力上主要な支点間の距離の1/30以上とする。
- 長方形梁とスラブが一体となった構造とみなされるT形梁において、スラブが圧縮側になる場合、スラブの効果を取り入れて許容曲げモーメントを算定してよい。
- 耐震壁の短期許容せん断力は、「壁にせん断ひび割れが生じないという条件から求めたせん断力」と「壁のせん断ひび割れの発生以降に壁と柱が負担しうるせん断力」のうち、大きいほうとすることができる。
- 普通コンクリートを用いた片持ちスラブの厚さは、建築物の使用上の支障が起こらないことを計算によって確かめた場合を除き、片持ちスラブの出の長さの1/10を超える値とする。
- 柱、梁のせん断破壊は、脆(ぜい)性的な破壊であり、建築物の崩壊につながるおそれがあるので、一般に、曲げ破壊よりも先行しないように設計する。
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この過去問の解説 (1件)
01
最も不適当なものは「普通コンクリートを用いた柱の小径は、原則として、その構造耐力上主要な支点間の距離の1/30以上とする。」です。
鉄筋コンクリート造の柱の小径は、原則として、構造耐力上主要な支点間の距離の1/15以上とします。したがって、「1/30以上」とする部分が誤りです。
不適当な記述です。
鉄筋コンクリート造の柱は、細長すぎると圧縮力を受けたときに曲がりやすくなり、構造上不安定になります。
そのため、柱の小径は原則として、
柱の小径≧構造耐力上主要な支点間の距離×1/15
とします。
なお、所定の構造計算によって安全性を確認した場合には例外があります。
したがって、「1/30以上」ではなく、「1/15以上」とするのが適切です。
適当な記述です。
梁とスラブが一体となっている場合、スラブが梁の上側に張り出した形となり、断面はT字形として働きます。
曲げを受けたときにスラブが圧縮側になる場合は、スラブの一部も圧縮力を負担できるため、その効果を考慮して許容曲げモーメントを求めることができます。
適当な記述です。
耐震壁では、せん断力を受けることで斜め方向にひび割れが生じることがあります。
短期許容せん断力を求めるときは、
壁にせん断ひび割れを生じさせない範囲から求める値
と、
ひび割れが生じた後に、壁の鉄筋や周囲の柱などが負担できる値
を検討し、大きいほうの値を用いることができます。
適当な記述です。
片持ちスラブは、一方の端だけで支えられているため、先端側がたわみやすい構造です。
そのため、使用上の支障がないことを計算で確認した場合を除き、スラブの厚さは、原則として片持ちスラブの出の長さの1/10を超える値とします。
たとえば、片持ちスラブの出が1.5mであれば、
1.5m×1/10=0.15m
なので、15cmを超える厚さが目安となります。
適当な記述です。
せん断破壊は、部材が大きく変形する前に急激に壊れやすい、脆性的な破壊です。
一方、適切に設計された曲げ破壊では、鉄筋が降伏してからある程度変形できるため、せん断破壊に比べて、建物が急に壊れる危険を小さくできます。
そのため、柱や梁は一般に、せん断破壊が曲げ破壊より先に起こらないように設計します。
この問題では、鉄筋コンクリート造の柱や梁、スラブ、耐震壁についての基本的な設計ルールを整理することがポイントです。
特に重要なのは、鉄筋コンクリート造の柱の小径です。
原則として、
柱の小径≧構造耐力上主要な支点間の距離の1/15
とします。
したがって、「1/30以上」とする記述は誤りです。
また、T形梁ではスラブが圧縮側になる場合にスラブの効果を考慮でき、片持ちスラブはたわみを防ぐため十分な厚さを確保します。
柱や梁については、急激な破壊につながりやすいせん断破壊を、曲げ破壊より先に起こさせないことも重要な設計の考え方です。
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