二級建築士 過去問
令和7年(2025年)
問62 (学科3(建築構造) 問12)

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問題

二級建築士試験 令和7年(2025年) 問62(学科3(建築構造) 問12) (訂正依頼・報告はこちら)

木質構造の接合に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
  • 接合耐力は、一般に、木材の比重に影響されない。
  • 釘接合において、木材と木材の一面せん断接合とする場合、側材厚は釘径の6倍以上とし、有効主材厚は釘径の9倍以上とする。
  • ドリフトピン接合において、気乾状態で使用する前提であっても、施工時の木材の含水率が20%以上の場合、接合部の設計用許容耐力を低減する。
  • 水平力を負担する筋かいの緊結方法において、端部の一方を柱と横架材との仕口、もう一方を柱等に緊結することができる。
  • 継手は、できるだけ応力の小さい位置に設ける。

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この過去問の解説 (1件)

01

この問題で覚えておくポイントは以下のとおりです。

 ・接合耐力とは、釘やボルトなどの接合具によって部材同士をつなぐ部分が負担できる力のことです。
 ・木質構造では、接合部の強度は「接合具の種類・径・本数」だけでなく、木材の材質(比重)にも影響されます

つまり、「接合耐力が木材の比重に影響されるかどうか」を判断できれば正解にたどり着けます。

では問題をみていきましょう。
 

選択肢1. 接合耐力は、一般に、木材の比重に影響されない。

釘やボルトなどの接合部の耐力は、木材のめり込み強度せん断強度に依存します。これらの強度は木材の比重が大きいほど高くなる傾向があります。

したがって、接合耐力は木材の比重に影響されます。この記述は不適当です。
 

選択肢2. 釘接合において、木材と木材の一面せん断接合とする場合、側材厚は釘径の6倍以上とし、有効主材厚は釘径の9倍以上とする。

釘接合では、部材厚が不足すると釘の引き抜けや破壊モードの変化が生じ、設計通りの耐力が得られません。

そのため、

 ・側材厚:釘径の6倍以上
 ・有効主材厚:釘径の9倍以上

という基準が定められており、正しい記述です。
 

選択肢3. ドリフトピン接合において、気乾状態で使用する前提であっても、施工時の木材の含水率が20%以上の場合、接合部の設計用許容耐力を低減する。

ドリフトピン接合では、施工時の含水率が高いと、乾燥収縮によってゆるみや割裂が生じる可能性があります。

そのため、施工時の含水率が20%を超える場合には、設計用許容耐力を低減して評価します。

正しい記述です。

選択肢4. 水平力を負担する筋かいの緊結方法において、端部の一方を柱と横架材との仕口、もう一方を柱等に緊結することができる。

筋かいは地震や風などの水平力を負担する重要部材です。端部は柱や横架材に確実に緊結する必要があります。

既述された緊結方法は実務上認められており、適切です。
 

選択肢5. 継手は、できるだけ応力の小さい位置に設ける。

継手部分は、部材の連続部分に比べて構造的に弱点となります。そのため、曲げモーメントやせん断力などの応力が小さい位置に設けるのが原則で、正しい記述です。
 

まとめ

木質構造の接合に関する問題では、

 ・接合耐力は木材の比重に影響される
 ・釘接合では部材厚さの規定倍数を覚える
 ・含水率が高い場合は耐力低減が必要
 ・継手は応力の小さい位置に設ける

といった基本原則が頻出です。

接合部は木質構造の弱点になりやすいため、材料特性と設計基準の両方を理解しておくことが得点のポイントです。この分野は繰り返し出題されるため、数値基準と考え方をセットで覚えておきましょう。
 

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