二級建築士 過去問
令和6年(2024年)
問45 (学科2(建築法規) 問20)

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問題

二級建築士試験 令和6年(2024年) 問45(学科2(建築法規) 問20) (訂正依頼・報告はこちら)

次の記述のうち、建築基準法上、誤っているものはどれか。
  • 工事を施工するために現場に設ける事務所を建築しようとする場合においては、確認済証の交付を受ける必要はない。
  • 非常災害が発生した区域又はこれに隣接する区域で特定行政庁が指定するものの内において、被災者が自ら使用するために建築する延べ面積30m2以内の応急仮設建築物で、その災害が発生した日から1月以内にその工事に着手するものについては、防火地域内に建築する場合を除き、建築基準法令の規定は適用しない。
  • 高さ2.2mの擁壁を築造した場合においては、建築基準法第8条の規定が準用される。
  • 景観重要建造物として指定された建築物のうち、保存すべきものについては、市町村は、国土交通大臣の承認を得て、条例で建築基準法第20条の規定の適用を除外することができる。
  • 文化財保護法の規定による伝統的建造物群保存地区内においては、市町村は、国土交通大臣の承認を得て、条例で、建築基準法令の所定の規定の全部若しくは一部を適用せず、又はこれらの規定による制限を緩和することができる。

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この過去問の解説 (3件)

01

建築基準法のそれ以外の問題です。

頻出問題を押さえておきましょう。

選択肢1. 工事を施工するために現場に設ける事務所を建築しようとする場合においては、確認済証の交付を受ける必要はない。

正しい記述です。

法第85条第2項により、確認申請は不要です。

選択肢2. 非常災害が発生した区域又はこれに隣接する区域で特定行政庁が指定するものの内において、被災者が自ら使用するために建築する延べ面積30m2以内の応急仮設建築物で、その災害が発生した日から1月以内にその工事に着手するものについては、防火地域内に建築する場合を除き、建築基準法令の規定は適用しない。

正しい記述です。

法第85条第6項

災害発生後、被災者が自ら使用するために建築する

延べ面積30㎡以内の応急仮設建築物は、

建築確認や仮設建築物の許可が必要ありません。

選択肢3. 高さ2.2mの擁壁を築造した場合においては、建築基準法第8条の規定が準用される。

正しい記述です。

2メートルを超える擁壁は、建築基準法に基づく工作物とみなされ

法第8条の規定が準用されます。

選択肢4. 景観重要建造物として指定された建築物のうち、保存すべきものについては、市町村は、国土交通大臣の承認を得て、条例で建築基準法第20条の規定の適用を除外することができる。

誤った記述です。

景観重要建造物として指定された建築物のうち、保存すべきものについて、

市町村は、国土交通大臣の承認を得て、

条例で建築基準法第20条の規定の適用を一部除外

または、制限を緩和することができます。

選択肢5. 文化財保護法の規定による伝統的建造物群保存地区内においては、市町村は、国土交通大臣の承認を得て、条例で、建築基準法令の所定の規定の全部若しくは一部を適用せず、又はこれらの規定による制限を緩和することができる。

正しい記述です。

法85条の3に記載があります。

まとめ

一見さんの問題は消去法で判断しましょう。

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02

建築基準法の雑則に関する問題です。

選択肢1. 工事を施工するために現場に設ける事務所を建築しようとする場合においては、確認済証の交付を受ける必要はない。

記述は正しいです。

工事を施工するために現場に設ける事務所は法6条は適用されませんので、確認済証の交付を受ける必要はありません。

選択肢2. 非常災害が発生した区域又はこれに隣接する区域で特定行政庁が指定するものの内において、被災者が自ら使用するために建築する延べ面積30m2以内の応急仮設建築物で、その災害が発生した日から1月以内にその工事に着手するものについては、防火地域内に建築する場合を除き、建築基準法令の規定は適用しない。

記述は正しいです。

工事完了後3か月を超えて該当の建築物を存続させる場合は、超える日よりも前に特定行政庁の許可を受ける必要があります。

 

選択肢3. 高さ2.2mの擁壁を築造した場合においては、建築基準法第8条の規定が準用される。

記述は正しいです。

高さ2.2mの擁壁を築造した場合は、確認済証の交付を受ける必要があります。

選択肢4. 景観重要建造物として指定された建築物のうち、保存すべきものについては、市町村は、国土交通大臣の承認を得て、条例で建築基準法第20条の規定の適用を除外することができる。

記述は間違っています。

景観重要建造物として指定された建築物のうち、保存すべきものについては、市町村は、国土交通大臣の承認を得て、条例で建築基準法第20条の規定の適用を一部除外、または、制限を緩和することができる。

選択肢5. 文化財保護法の規定による伝統的建造物群保存地区内においては、市町村は、国土交通大臣の承認を得て、条例で、建築基準法令の所定の規定の全部若しくは一部を適用せず、又はこれらの規定による制限を緩和することができる。

記述は正しいです。

記述の内容は、法85条3項に記載されています。

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03

誤っているのは、「景観重要建造物として指定された建築物のうち、保存すべきものについては、市町村は、国土交通大臣の承認を得て、条例で建築基準法第20条の規定の適用を除外することができる。」です。

景観重要建造物については、保存のために建築基準法の一部の規定を適用しなかったり、制限を緩和したりできる制度があります。

しかし、対象となるのは建築基準法第21条から第25条までなど、法律で決められた規定です。構造耐力について定めた第20条は、この適用除外・緩和の対象に含まれていません

したがって、第20条の規定を条例で適用除外できるとする点が誤りです。

選択肢1. 工事を施工するために現場に設ける事務所を建築しようとする場合においては、確認済証の交付を受ける必要はない。

この記述は適切です。

工事を行うため、その工事現場に設ける事務所、下小屋、材料置場などは、一時的に使用する仮設建築物です。

このような建築物には、建築基準法第85条第2項により、建築確認について定めた第6条などの規定が適用されません

そのため、工事のために現場に設ける事務所は、確認済証の交付を受ける必要がありません。

選択肢2. 非常災害が発生した区域又はこれに隣接する区域で特定行政庁が指定するものの内において、被災者が自ら使用するために建築する延べ面積30m2以内の応急仮設建築物で、その災害が発生した日から1月以内にその工事に着手するものについては、防火地域内に建築する場合を除き、建築基準法令の規定は適用しない。

この記述は適切です。

地震などの非常災害が起きたときには、被災者の生活の場所を早く確保する必要があります。

そのため、特定行政庁が指定した非常災害区域等で、被災者が自ら使用するために建築する延べ面積30m²以内の応急仮設建築物については、災害発生日から1月以内に工事へ着手する場合、原則として建築基準法令の規定が適用されません。

ただし、防火地域内に建築する場合は、この特例を利用できません

選択肢3. 高さ2.2mの擁壁を築造した場合においては、建築基準法第8条の規定が準用される。

この記述は適切です。

高さが2mを超える擁壁は、建築基準法上、一定の工作物として扱われます。

設問の擁壁は高さ2.2mなので、この条件に該当します。

建築基準法第88条では、このような工作物について、建築物の維持保全について定めた第8条などの規定を準用することとされています。

したがって、高さ2.2mの擁壁に第8条が準用されるとする内容は適切です。

選択肢4. 景観重要建造物として指定された建築物のうち、保存すべきものについては、市町村は、国土交通大臣の承認を得て、条例で建築基準法第20条の規定の適用を除外することができる。

この記述は誤りです。

景観重要建造物は、地域の景観を守るため、現在の位置や構造を残すことが重要な建築物です。

このような建築物では、現在の建築基準法をそのまま適用すると保存が難しくなることがあります。

そこで建築基準法第85条の2では、市町村が国土交通大臣の承認を得て、条例によって法律で指定された一部の規定を適用しないことや、その制限を緩和することが認められています。

しかし、その対象には第21条から第25条まで、第28条、第43条、第44条、第47条、第52条、第53条などが挙げられており、第20条は含まれていません

第20条は建築物の構造耐力について定める重要な規定です。したがって、景観重要建造物であることを理由に、条例で第20条の適用を除外することはできません。

選択肢5. 文化財保護法の規定による伝統的建造物群保存地区内においては、市町村は、国土交通大臣の承認を得て、条例で、建築基準法令の所定の規定の全部若しくは一部を適用せず、又はこれらの規定による制限を緩和することができる。

この記述は適切です。

伝統的建造物群保存地区は、歴史的な町並みや建築物をまとまりとして保存する地区です。

古い建築物を現在の建築基準法にそのまま合わせようとすると、昔からの町並みや建物の形を残せなくなる場合があります。

そのため、建築基準法第85条の3では、市町村が国土交通大臣の承認を得て条例を定め、所定の規定の全部または一部を適用しないことや、その制限を緩和することが認められています。

まとめ

この問題では、通常の建築物とは異なる扱いを受ける仮設建築物、工作物、景観・文化財に関係する建築物についての特例を理解しているかがポイントです。

工事現場の事務所は、工事期間中だけ使用する仮設建築物であるため、建築確認は不要です。また、非常災害時の一定の応急仮設建築物についても、防火地域内を除き、建築基準法令が適用されない特例があります。

高さ2mを超える擁壁には、建築基準法第88条により第8条などが準用されます。

特に注意したいのは景観重要建造物です。保存のために一部の規定を適用しないことはできますが、建築基準法第20条はその対象に含まれていません

一方、伝統的建造物群保存地区では、国土交通大臣の承認を得て条例を定めることで、法律で定められた規定について適用除外や制限の緩和を行うことができます。

したがって、「景観重要建造物について、条例で建築基準法第20条の適用を除外できる」とする記述が誤りです。

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