二級建築士 過去問
令和5年(2023年)
問64 (学科3(建築構造) 問14)

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問題

二級建築士試験 令和5年(2023年) 問64(学科3(建築構造) 問14) (訂正依頼・報告はこちら)

鉄筋コンクリート構造に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
  • 柱のコンクリート全断面積に対する主筋全断面積の割合は、一般に、0.4%以上とする。
  • 柱梁接合部において、その接合部に隣接する柱の帯筋間隔が10cmの場合、接合部内の帯筋の間隔を15cm以下、帯筋比を0.2%以上とする。
  • 床スラブ各方向の全幅について、コンクリート全断面積に対する鉄筋全断面積の割合は、0.2%以上とする。
  • 梁の引張鉄筋比が、釣り合い鉄筋比以下の場合、梁の許容曲げモーメントは、引張鉄筋の断面積にほぼ比例する。
  • 鉄筋コンクリート造部材の曲げモーメントに対する断面算定は、一般に、曲げ材の各断面が材の湾曲後も平面を保ち、コンクリートの圧縮応力度が中立軸からの距離に比例するとの仮定に基づいて行う。

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この過去問の解説 (3件)

01

最も不適当なものは

柱のコンクリート全断面積に対する主筋全断面積の割合は、一般に、0.4%以上とする。

です。

柱のコンクリート全断面積に対する主筋全断面積の割合は、一般に、0.8%以上とする必要があります。

選択肢1. 柱のコンクリート全断面積に対する主筋全断面積の割合は、一般に、0.4%以上とする。

この選択肢は不適当です。

柱のコンクリート全断面積に対する主筋全断面積の割合は、一般に、0.8%以上とする必要があります。

選択肢2. 柱梁接合部において、その接合部に隣接する柱の帯筋間隔が10cmの場合、接合部内の帯筋の間隔を15cm以下、帯筋比を0.2%以上とする。

この選択肢は正しいです。

柱梁接合部において、その接合部に隣接する柱の帯筋間隔が10cmの場合、接合部内の帯筋の間隔を15cm以下、帯筋比を0.2%以上とする必要があります。

選択肢3. 床スラブ各方向の全幅について、コンクリート全断面積に対する鉄筋全断面積の割合は、0.2%以上とする。

この選択肢は正しいです。

床スラブ各方向の全幅について、コンクリート全断面積に対する鉄筋全断面積の割合は、0.2%以上とする必要があります。

選択肢4. 梁の引張鉄筋比が、釣り合い鉄筋比以下の場合、梁の許容曲げモーメントは、引張鉄筋の断面積にほぼ比例する。

この選択肢は正しいです。

梁の引張鉄筋比が、釣り合い鉄筋比以下の場合、梁の許容曲げモーメントは、引張鉄筋の断面積にほぼ比例します。

選択肢5. 鉄筋コンクリート造部材の曲げモーメントに対する断面算定は、一般に、曲げ材の各断面が材の湾曲後も平面を保ち、コンクリートの圧縮応力度が中立軸からの距離に比例するとの仮定に基づいて行う。

この選択肢は正しいです。

鉄筋コンクリート造部材の曲げモーメントに対する断面算定は、一般に、曲げ材の各断面が材の湾曲後も平面を保ち、コンクリートの圧縮応力度が中立軸からの距離に比例するとの仮定に基づいて行います。

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02

柱のコンクリート全断面積に対する主筋全断面積の割合は、一般に、0.8%以上とする必要があります。

選択肢1. 柱のコンクリート全断面積に対する主筋全断面積の割合は、一般に、0.4%以上とする。

この選択肢は不適当です。

柱のコンクリート全断面積に対する主筋全断面積の割合は、一般に、0.8%以上とする必要があります。

選択肢2. 柱梁接合部において、その接合部に隣接する柱の帯筋間隔が10cmの場合、接合部内の帯筋の間隔を15cm以下、帯筋比を0.2%以上とする。

この選択肢は正しいです。

柱梁接合部において、接合部内の帯筋の間隔150㎜以下

その接合部に隣接する柱の帯筋間隔1.5倍以下とし、帯筋比0.2%以上と規定されています。

 

今回は上記の条件に当てはまるため〇です。

 

選択肢3. 床スラブ各方向の全幅について、コンクリート全断面積に対する鉄筋全断面積の割合は、0.2%以上とする。

この選択肢は正しいです。


床スラブ各方向の全幅について、コンクリート全断面積に対する鉄筋全断面積の割合は、0.2%以上とします。

選択肢4. 梁の引張鉄筋比が、釣り合い鉄筋比以下の場合、梁の許容曲げモーメントは、引張鉄筋の断面積にほぼ比例する。

この選択肢は正しいです。

梁の引張鉄筋比が、釣り合い鉄筋比以下の場合、梁の許容曲げモーメントは、引張鉄筋の断面積にほぼ比例します。

選択肢5. 鉄筋コンクリート造部材の曲げモーメントに対する断面算定は、一般に、曲げ材の各断面が材の湾曲後も平面を保ち、コンクリートの圧縮応力度が中立軸からの距離に比例するとの仮定に基づいて行う。

この選択肢は正しいです。

鉄筋コンクリート造部材の曲げモーメントに対する断面算定は、

一般に、曲げ材の各断面が材の湾曲後も平面を保ちコンクリートの圧縮応力度が中立軸からの距離に比例するとの仮定に基づいて行います。

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03

最も不適当なのは、「柱のコンクリート全断面積に対する主筋全断面積の割合は、一般に、0.4%以上とする。」という記述です。

鉄筋コンクリート造の柱では、主筋の断面積の合計は、原則として柱のコンクリート全断面積の0.8%以上とします。

したがって、「0.4%以上」としている点が不適当です。建築基準法施行令第77条でも、柱の主筋の断面積の和はコンクリートの断面積の0.8%以上とされています。

選択肢1. 柱のコンクリート全断面積に対する主筋全断面積の割合は、一般に、0.4%以上とする。

この記述が最も不適当です。

柱は、建物の重さを支えるとともに、地震などによる曲げや引張りにも抵抗する重要な部材です。

そのため、柱には一定量以上の主筋を入れる必要があり、主筋全断面積の割合は、

主筋全断面積÷柱のコンクリート全断面積≧0.8%

とします。

したがって、0.4%ではなく0.8%以上です。

選択肢2. 柱梁接合部において、その接合部に隣接する柱の帯筋間隔が10cmの場合、接合部内の帯筋の間隔を15cm以下、帯筋比を0.2%以上とする。

この記述は適当です。

柱と梁が交わる柱梁接合部には、地震時に大きな力がかかります。そのため、帯筋を適切に配置して、コンクリートが壊れにくいようにする必要があります。

柱梁接合部内の帯筋間隔は、原則として、

150mm以下

かつ、

隣接する柱の帯筋間隔の1.5倍以下

とします。また、帯筋比は0.2%以上とします。

隣接する柱の帯筋間隔が10cmなら、

10cm×1.5=15cm

なので、接合部内を15cm以下とするのは適切です。

選択肢3. 床スラブ各方向の全幅について、コンクリート全断面積に対する鉄筋全断面積の割合は、0.2%以上とする。

この記述は適当です。

床スラブには、荷重による曲げだけでなく、コンクリートの乾燥収縮や温度変化などによるひび割れを抑えるためにも鉄筋が必要です。

そのため、スラブの各方向について、鉄筋全断面積の割合を0.2%以上とします。

短辺方向だけでなく、それぞれの方向について必要な鉄筋量を確保することがポイントです。

選択肢4. 梁の引張鉄筋比が、釣り合い鉄筋比以下の場合、梁の許容曲げモーメントは、引張鉄筋の断面積にほぼ比例する。

この記述は適当です。

釣り合い鉄筋比とは、コンクリートの圧縮側と鉄筋の引張側が、それぞれ限界に近づく境目となる鉄筋比です。

引張鉄筋比が釣り合い鉄筋比以下であれば、一般に引張側の鉄筋によって許容曲げモーメントが決まります。

そのため、ほかの条件が同じなら、引張鉄筋の量を増やすほど、許容曲げモーメントもほぼ比例して大きくなります。

選択肢5. 鉄筋コンクリート造部材の曲げモーメントに対する断面算定は、一般に、曲げ材の各断面が材の湾曲後も平面を保ち、コンクリートの圧縮応力度が中立軸からの距離に比例するとの仮定に基づいて行う。

この記述は適当です。

梁などが曲がるときは、計算上、曲がる前に平面だった断面は、曲がった後も平面を保つと考えます。

この考え方では、中立軸ではひずみが0となり、中立軸から離れるほどひずみが大きくなります。

弾性範囲では応力度もそれに応じて変化するため、コンクリートの圧縮応力度は、中立軸からの距離に比例して大きくなるとして断面を計算します。

まとめ

この問題では、鉄筋コンクリート造の鉄筋量や配筋の基準、曲げに対する基本的な考え方を理解することがポイントです。

柱の主筋は、コンクリート全断面積に対して0.8%以上必要です。

柱梁接合部の帯筋は、間隔を150mm以下、かつ、隣接する柱の帯筋間隔の1.5倍以下とし、帯筋比を0.2%以上とします。

床スラブの鉄筋量は、各方向についてコンクリート全断面積の0.2%以上とします。

また、梁の引張鉄筋比が釣り合い鉄筋比以下であれば、許容曲げモーメントは引張鉄筋量にほぼ比例します。

したがって、最も不適当なのは、柱の主筋全断面積の割合を「0.4%以上」とした記述です。正しくは、一般に0.8%以上です。

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