二級建築士 過去問
令和2年(2020年)
問53 (学科3(建築構造) 問3)

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問題

二級建築士試験 令和2年(2020年) 問53(学科3(建築構造) 問3) (訂正依頼・報告はこちら)

図−1のように集中荷重を受ける単純梁を、図−2のような等分布荷重を受けるように荷重条件のみ変更した場合に生じる変化に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。ただし、梁は自重を無視するものとする。
問題文の画像
  • 支点A及びBの反力は、荷重条件変更後も、変わらない。
  • 最大曲げモーメントが、荷重条件変更後に、小さくなる。
  • C点におけるたわみが、荷重条件変更後に、小さくなる。
  • 軸方向力は、荷重条件変更後も、変わらない。
  • 最大せん断力が、荷重条件変更後に、小さくなる。

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この過去問の解説 (3件)

01

正解は5です。

各選択肢の解説は以下のとおりです。

1:支点の反力は図2の場合等分布荷重に置き換えて求めます。

その場合 2kN/ⅿ × 6m = 12kN の集中荷重となるので、図1と同じとなるため正しいです。

2:図1、図2も同様に点Cにおいて、最大曲げモーメントとなります。

図1のMc=6×3=18kN/m

図2のMc=6×3ー6×1.5=18-9=9kN・ⅿ

図2の方が小さくなるため正しいです。

3:単純梁のたわみ量は中央が最大となります。

図1においては次式により求めます。

δ=Pl³/48EI(E:ヤング係数 I:断面二次モーメント)

図2においては次式により求めます。

δ=5wl⁴/384EI(E:ヤング係数 I:断面二次モーメント)

ただし、モーメントは共通のため省略します。

図1:12×6³/48=54

図2:5×2×6⁴/384=33.75

よって図2の方が小さくなるため正しいです。

4:軸方向は図1、図2共に発生しません。

よって変更後も変わらないため正しいです。

5:せん断力は荷重と反力により、最大せん断力はどちらも6kNとなり、変更後も変わらないため選択肢の内容は誤りです。

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02

正解は5です。
1〜5のうち最も不適当なものを選択しましょう。

1. 支点A及びBの反力は、変わりません。

等分布荷重を受ける梁Bの荷重は梁の中心で

2KN/m × 6m = 12KNとなり、集中荷重を受ける梁Aと同じ値になります。

2.  最大曲げモーメントは、荷重条件変更後に、小さくなります。

梁A Mmax = 6KN × 3m = 18KN・m

梁B Mmax = wl2 / 8 ※公式です。

     = 2 × 62 / 8

     = 9KN・m

 

3. C点におけるたわみは、荷重条件変更後に、小さくなります。

梁A ς = pl3 / 48EI ※公式です。

    = 54 / EI

梁B ς = 5wl4 / 384EI ※公式です。

    = 33.75 / EI

4. 軸方向力は、荷重条件変更後も、変わりません。

梁A、Bともに軸方向力は0です。

5. 最大せん断力は、荷重条件変更後に、小さくなりません。

梁A、BともにQmax = 6KNとなります。

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03

最も不適当なのは、「最大せん断力が、荷重条件変更後に、小さくなる。」です。

図−1では、長さ6mの単純梁の中央C点に12kNの集中荷重が作用しています。図−2では、梁全体に2kN/mの等分布荷重が作用しています。

図−2の荷重の合計は、

2kN/m×6m=12kN

となるため、図−1と図−2では荷重の合計が同じです。また、どちらも左右対称に荷重が作用しているので、支点A、Bの反力はそれぞれ6kNです。

ただし、荷重の分布のしかたが異なるため、曲げモーメントやたわみには違いが生じます。

選択肢1. 支点A及びBの反力は、荷重条件変更後も、変わらない。

この記述は適当です。

図−1の集中荷重は12kNです。

図−2の等分布荷重を1つの集中荷重に置き換えると、

2kN/m×6m=12kN

となります。

どちらも荷重は梁の中央を中心として左右対称に作用しているため、支点Aと支点Bが半分ずつ負担します。

したがって、

支点Aの反力=6kN

支点Bの反力=6kN

となり、荷重条件を変更しても反力は変わりません。

選択肢2. 最大曲げモーメントが、荷重条件変更後に、小さくなる。

この記述は適当です。

図−1では、中央に集中荷重Pが作用する単純梁なので、最大曲げモーメントは、

M=PL/4

=12×6/4

18kN・m

となります。

図−2では、梁全体に等分布荷重wが作用する単純梁なので、

M=wL²/8

=2×6²/8

9kN・m

となります。

したがって、最大曲げモーメントは、

18kN・m→9kN・m

となり、荷重条件変更後のほうが小さくなります。

選択肢3. C点におけるたわみが、荷重条件変更後に、小さくなる。

この記述は適当です。

どちらの場合も、左右対称に荷重が作用しているため、梁の中央であるC点で最大のたわみが生じます。

図−1の中央集中荷重によるたわみは、

δ=PL³/48EI

です。

数値部分を計算すると、

12×6³/48=54

となるので、

δ=54/EI

です。

図−2の等分布荷重による中央のたわみは、

δ=5wL⁴/384EI

です。

数値部分を計算すると、

5×2×6⁴/384=33.75

となるので、

δ=33.75/EI

です。

したがって、

54/EI→33.75/EI

となり、C点のたわみは荷重条件変更後に小さくなります。

選択肢4. 軸方向力は、荷重条件変更後も、変わらない。

この記述は適当です。

図−1、図−2ともに、梁に作用している荷重は鉛直方向だけです。

梁を横方向に押したり引いたりする力はありません。

そのため、どちらの場合も軸方向力は、

0

です。

したがって、荷重条件を変更しても軸方向力は変わりません。

選択肢5. 最大せん断力が、荷重条件変更後に、小さくなる。

この記述が不適当です。

最大せん断力は、どちらの場合も支点付近で生じます。

図−1では、支点反力が6kNなので、

最大せん断力=6kN

です。

図−2でも支点反力は6kNです。等分布荷重によってせん断力は梁の途中で少しずつ変化しますが、支点付近での最大値は、

最大せん断力=6kN

です。

したがって、

6kN→6kN

となり、最大せん断力は小さくならず、変わりません。

「小さくなる」としている点が誤りです。

まとめ

この問題では、集中荷重を等分布荷重に変更したとき、梁に生じる力や変形がどのように変化するかを比べることがポイントです。

図−1と図−2では、荷重の合計がどちらも12kNであり、左右対称なので、支点A、Bの反力はそれぞれ6kNで変わりません。

一方、荷重を1点に集中させるより、梁全体に分散させたほうが曲げの影響が小さくなるため、

最大曲げモーメント:18kN・m→9kN・m

C点のたわみ:54/EI→33.75/EI

と小さくなります。

軸方向力はどちらも0です。

しかし、最大せん断力は、図−1、図−2ともに支点反力と同じ6kNです。

したがって、「最大せん断力が、荷重条件変更後に、小さくなる。」という記述が最も不適当です。

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