二級建築士 過去問
令和元年(2019年)
問85 (学科4(建築施工) 問10)

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問題

二級建築士試験 令和元年(2019年) 問85(学科4(建築施工) 問10) (訂正依頼・報告はこちら)

型枠工事に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
  • 地盤上に支柱を立てるに当たり、支柱がコンクリートの打込み中や打込み後に沈下しないよう、地盤を十分に締め固めるとともに、支柱の下に剛性のある板を敷いた。
  • 型枠の再使用に当たり、せき板とコンクリートとの付着力を減少させ、脱型時にコンクリート表面や型枠の傷を少なくするために、せき板に剝離剤を塗布した。
  • せき板・支保工・締付け金物などの材料の品質管理・検査は、搬入時に行うとともに、型枠の組立て中にも随時行った。
  • 構造体コンクリートの圧縮強度が設計基準強度以上に達し、かつ、施工中の荷重及び外力について構造計算により安全であることが確認されたので、コンクリートの材齢にかかわらず梁下の支柱を取り外した。
  • 柱及び壁のせき板は、建築物の計画供用期間の級が「短期」であり、普通ポルトランドセメントを使用したコンクリートの打込み後2日間の平均気温が20℃であったので、圧縮強度試験を行わずに取り外した。

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この過去問の解説 (3件)

01

1. 記述は正しいです
 地盤上に支柱を立てると、沈下の影響で施工精度が確保できないので、地盤の締固めや鉄板敷きなどを施します。

2. 記述は正しいです
 再利用の型枠板は、構造体とべったりくっついて脱型しづらくなるのを防ぐために、しっかり清掃し、剥離剤を用いて脱型時の施工性を保ちます。

3. 記述は正しいです
 型枠支保工の工事には、その安全を確保するために作業主任者を置いて指揮することになっています。
受け入れ時の管理や施工中の管理についても、作業主任者や現場管理者などが随時行います。

4. 記述は正しいです
 支保工の存置期間は、設計よりも過大な強度が出てもいけないので、所定の強度が確保されて安全が確認されれば撤去することになります。

5. 記述は誤りです
 せき板の存置期間は、普通ポルトランドセメントで平均気温が20℃の場合、柱や壁で4日以上存置が必要になります。
また、強度が100%発現した場合に柱や壁のせき板を取り除くことができます。

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02

1. 正しい記述です。
支柱を立てるには、地盤の締め固めが必要です。

2. 正しい記述です。
型枠の再使用する場合、せき板に剝離剤を塗布するのは適切な作業です。

3. 正しい記述です。
搬入時だけでなく型枠の組み立て中にも材料の品質管理・検査を行います。

4. 正しい記述です。
構造体コンクリートの圧縮強度が設計基準強度以上に達し、かつ、構造計算により安全性が確認された場合、コンクリートの材齢にかかわらず梁下の支柱を取り外すことができます。

5. 不適当な記述です。
平均気温が20℃の場合、柱及び壁のせき板は、普通ポルトランドセメントを使用したコンクリートの打込み後4日経過してから取り外します。

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03

最も不適当なのは、「柱及び壁のせき板は、建築物の計画供用期間の級が『短期』であり、普通ポルトランドセメントを使用したコンクリートの打込み後2日間の平均気温が20℃であったので、圧縮強度試験を行わずに取り外した。」という記述です。

柱や壁のせき板を、コンクリートの圧縮強度を確認せずに材齢によって取り外す場合、普通ポルトランドセメントを使用し、平均気温が20℃以上であれば、4日以上存置する必要があります。

この記述では2日しか経過していないため、取り外すには早すぎます。

選択肢1. 地盤上に支柱を立てるに当たり、支柱がコンクリートの打込み中や打込み後に沈下しないよう、地盤を十分に締め固めるとともに、支柱の下に剛性のある板を敷いた。

この記述は適切です。

型枠を支える支柱が沈むと、型枠が変形したり、コンクリートの床や梁が予定した形にならなかったりするおそれがあります。

そのため、地盤上に支柱を立てる場合は、地盤を十分に締め固め、支柱の下に剛性のある板などを敷いて沈下を防ぎます

支柱にかかる力を地盤へ広く伝えるための適切な方法です。

選択肢2. 型枠の再使用に当たり、せき板とコンクリートとの付着力を減少させ、脱型時にコンクリート表面や型枠の傷を少なくするために、せき板に剝離剤を塗布した。

この記述は適切です。

剝離剤は、コンクリートがせき板に強く付着することを防ぐために使用します。

剝離剤を適切に塗ることで、型枠を取り外しやすくなり、コンクリート表面の欠けや型枠の損傷を少なくできます

特に型枠を繰り返して使用する場合には、型枠を傷めにくくする効果もあります。

選択肢3. せき板・支保工・締付け金物などの材料の品質管理・検査は、搬入時に行うとともに、型枠の組立て中にも随時行った。

この記述は適切です。

型枠に使う材料は、コンクリートを打ち込むときの大きな力に耐える必要があります。

そのため、材料を現場へ搬入したときだけでなく、型枠を組み立てている途中にも、変形・損傷・締付け状態などを確認することが大切です。

組立て途中にも随時確認することで、安全で正確な型枠をつくることができます。

選択肢4. 構造体コンクリートの圧縮強度が設計基準強度以上に達し、かつ、施工中の荷重及び外力について構造計算により安全であることが確認されたので、コンクリートの材齢にかかわらず梁下の支柱を取り外した。

この記述は適切です。

梁の下の支柱は、コンクリートが自分で荷重を支えられるようになるまで残しておく必要があります。

ただし、構造体コンクリートの圧縮強度が設計基準強度以上に達し、さらに施工中の荷重や外力に対して安全であることを構造計算で確認できた場合は、材齢だけで判断する必要はありません。

この条件を満たしているので、梁下の支柱を取り外すことができます。

選択肢5. 柱及び壁のせき板は、建築物の計画供用期間の級が「短期」であり、普通ポルトランドセメントを使用したコンクリートの打込み後2日間の平均気温が20℃であったので、圧縮強度試験を行わずに取り外した。

この記述は不適当です。

柱や壁のせき板を、圧縮強度試験を行わずにコンクリートの材齢だけで取り外す場合には、一定期間以上残しておく必要があります。

計画供用期間の級が「短期」で、普通ポルトランドセメントを使用した場合、平均気温が20℃以上であれば、せき板の存置期間は4日以上です。

この記述では、

2日<4日

となっており、必要な期間を満たしていません。

なお、平均気温が20℃以上の場合に2日で取り外せるのは、普通ポルトランドセメントではなく、早強ポルトランドセメントを使用した場合です。

まとめ

この問題では、型枠や支保工を安全に設置し、適切な時期に取り外すための基準を理解することがポイントです。

特に覚えておきたいのは、柱・壁などのせき板を圧縮強度試験を行わず、材齢によって取り外す場合の期間です。

平均気温が20℃以上の場合は、

早強ポルトランドセメント=2日以上

普通ポルトランドセメント=4日以上

となります。

したがって、普通ポルトランドセメントを使用しているにもかかわらず、打込み後2日で柱及び壁のせき板を取り外した記述が最も不適当です。

また、梁下の支柱については、コンクリートが設計基準強度以上に達し、構造計算によって施工中の安全を確認できれば、材齢にかかわらず取り外せるという違いも押さえておくとよいです。

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