二級建築士 過去問
令和元年(2019年)
問83 (学科4(建築施工) 問8)

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問題

二級建築士試験 令和元年(2019年) 問83(学科4(建築施工) 問8) (訂正依頼・報告はこちら)

コンクリート工事に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
  • 普通ポルトランドセメントによる構造体強度補正値については、特記がなく、コンクリートの打込みから材齢28日までの予想平均気温が5℃であったので、3N/mm2とした。
  • 外壁におけるコンクリートの水平打継ぎについては、止水性を考慮し、打継ぎ面には外側下がりの勾配を付ける方法とした。
  • 直接土に接する柱・梁・壁・スラブにおける設計かぶり厚さは、特記がなかったので、50 mmとした。
  • 柱のコンクリートの打込みについては、コンクリートが分離しないようにするため、スラブ又は梁で受けた後、柱の各面の方向から流れ込むように行った。
  • 梁のコンクリートの打込みについては、壁及び柱のコンクリートの沈みが落ち着いた後に行った。

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この過去問の解説 (3件)

01

1. 記述は誤りです
 調合時低温である際のコンクリート強度補正値は、3~8℃で6N/㎜²となり、8~16℃で3N/㎜²となります。

2. 記述は正しいです
 水平の打継面を設ける場合は、打継面の影響によって室内側に水勾配ができないように、外壁面側に勾配を設けるようにします。

3. 記述は正しいです
 かぶり厚さの数値に関する記述は、高頻度で登場しています。
現場確認でも必要な知識なので、今一度確認しておきましょう

4. 記述は正しいです
 打設を柱に直接流し込むと、その勢いで材料が分離してじゃんかなどの施工不良が起きてしまいます。
高さがある部分の打設は、梁などの袖になる部分からゆっくり流し込むか、フレキシブルシュート(ホース)を用いて低く流し込むなどの対策をします。

5. 記述は正しいです
 柱や壁などの垂直部分の打設では、養生時に沈み込みが発生します。
そのため、垂直部分の打設後は沈み込みを待ってから、梁などに連続打設します。

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02

1. 不適当な記述です。
普通ポルトランドセメントの構造体強度補正値は、気温0〜8 ℃で6 N/㎜²とします。

2. 正しい記述です。
水平打継ぎ面は、外に向かって勾配が下がるようにします。

3. 正しい記述です。
直接土に接する柱・梁・壁・スラブにおける設計かぶり厚さは、50 mm以上とします。

4. 正しい記述です。
柱のコンクリートの打込みは、コンクリートが分離しないよう、縦シュートを用います。

5. 正しい記述です。
梁のコンクリートの打込みは、壁及び柱のコンクリートの沈みが落ち着いた後に行います。

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03

最も不適当なのは、「普通ポルトランドセメントによる構造体強度補正値については、特記がなく、コンクリートの打込みから材齢28日までの予想平均気温が5℃であったので、3N/mm²とした。」という記述です。

普通ポルトランドセメントでは、特記がない場合、打込みから材齢28日までの予想平均気温が0℃以上8℃未満なら、構造体強度補正値は6N/mm²とします。

5℃はこの範囲に入るため、3N/mm²ではなく6N/mm²とする必要があります。

選択肢1. 普通ポルトランドセメントによる構造体強度補正値については、特記がなく、コンクリートの打込みから材齢28日までの予想平均気温が5℃であったので、3N/mm2とした。

この記述は不適当です。

コンクリートは、気温が低いほど強度がゆっくり発現します。そのため、気温が低い時期には、必要な強度を確保できるように強度を補正します。

普通ポルトランドセメントの場合、予想平均気温による構造体強度補正値は、基本的に、

0℃以上8℃未満=6N/mm²

8℃以上=3N/mm²

とします。

この場合は予想平均気温が5℃なので、

0℃≦5℃<8℃

となります。

したがって、構造体強度補正値は6N/mm²とする必要があり、3N/mm²とした点が不適当です。

選択肢2. 外壁におけるコンクリートの水平打継ぎについては、止水性を考慮し、打継ぎ面には外側下がりの勾配を付ける方法とした。

この記述は適切です。

外壁の水平打継ぎ部分は、雨水などが入り込むおそれがあります。

打継ぎ面を外側が低くなるように傾けることで、水が建物内部へ入り込みにくくなります。

したがって、止水性を考えて外側下がりの勾配を付ける方法は適切です。

選択肢3. 直接土に接する柱・梁・壁・スラブにおける設計かぶり厚さは、特記がなかったので、50 mmとした。

この記述は適切です。

かぶり厚さとは、鉄筋の表面からコンクリート表面までの距離です。

直接土に接する柱・梁・壁・スラブでは、鉄筋を水分などから守るため、最小かぶり厚さを40mm以上とします。

施工時の誤差を考えて10mmを加えた設計かぶり厚さは50mmとするのが標準です。

したがって、50mmとした記述は適切です。

選択肢4. 柱のコンクリートの打込みについては、コンクリートが分離しないようにするため、スラブ又は梁で受けた後、柱の各面の方向から流れ込むように行った。

この記述は適切です。

コンクリートを高い位置から一気に落とすと、粗骨材とモルタルが分かれる材料分離が起こりやすくなります。

そこで、柱へ打ち込む場合には、スラブや梁でいったん受けてから、柱の各面から均等に流れ込むように打ち込むことで、材料分離を防ぎやすくなります。

また、一方向だけから大量に流し込むのではなく、できるだけ均等に打ち込むことも大切です。

選択肢5. 梁のコンクリートの打込みについては、壁及び柱のコンクリートの沈みが落ち着いた後に行った。

この記述は適切です。

壁や柱に打ち込んだコンクリートは、打込み直後に少し沈むことがあります。

その沈みが落ち着かないうちに梁やスラブのコンクリートを続けて打ち込むと、柱や壁との境目にひび割れなどが生じることがあります。

そのため、壁や柱のコンクリートの沈みが落ち着いてから、梁のコンクリートを打ち込む方法は適切です。

まとめ

この問題では、コンクリート工事の強度補正・打継ぎ・かぶり厚さ・打込み方法についての基本を理解することがポイントです。

特に重要なのは、普通ポルトランドセメントの構造体強度補正値です。

予想平均気温が0℃以上8℃未満=6N/mm²

予想平均気温が8℃以上=3N/mm²

と整理しておくと判断しやすくなります。

今回の予想平均気温は5℃なので、3N/mm²ではなく6N/mm²とする必要があります。

また、

外壁の水平打継ぎは止水性に配慮する

直接土に接する柱・梁・壁・スラブの設計かぶり厚さは50mm

柱の打込みでは材料分離を防ぐ

梁は壁や柱のコンクリートの沈みが落ち着いてから打ち込む

という点もあわせて覚えておくとよいです。

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