二級建築士 過去問
令和元年(2019年)
問73 (学科3(建築構造) 問23)

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問題

二級建築士試験 令和元年(2019年) 問73(学科3(建築構造) 問23) (訂正依頼・報告はこちら)

鋼材に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
  • 鋼材の比重は、アルミニウム材の比重の約1.5倍である。
  • 常温において、長さ10 mの鋼材は、全長にわたって断面に一様に100 N/mm2の引張応力が生じる場合、約5mm伸びる。
  • 鋼を熱間圧延して製造するときに生じる黒い錆(さび)(黒皮)は、鋼の表面に被膜を形成することから防食効果がある。
  • 異形棒鋼SD345の降伏点の下限値は、345 N/mm2である。
  • 常温において、SN400材とSS400材のヤング係数は、同じである。

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この過去問の解説 (3件)

01

1. 記述は誤りです
 鋼材の比重は7.85で、アルミ材の比重は2.70になります。
よって、鋼材の比重はアルミ材の比重の約3倍になります。

2. 記述は正しいです
 鋼材のヤング係数は、2.05 × 105 (N/㎜²)です。
長さ 10,000 ㎜ の鋼材に 100 N/㎜² で引張ると、
   10,000 / (2.05 × 105 / 100) = 5.0 ㎜  
となります。

3. 記述は正しいです
 熱間圧延は、均質な鉄の分子で作られます。
ただし、表面は大気中の酸素と化合して酸化膜(ミルスケール)を作るので、粗面となり光沢は失われます。

4. 記述は正しいです
 鋼材種類を表す記号の数字は、その鋼材の降伏点又は耐力を示しています。

5. 記述は正しいです
 鋼材のヤング係数は、鋼材種類によって変化はありません。
鋼材の記号の数字は、あくまでも降伏点の違いです。

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02

1. 不適当な記述です。
鋼材の比重は 7.85、アルミニウム材の比重は 2.70 となります。

2. 正しい記述です。
鋼材のヤング係数は 2.05×105 N/mm² となります。

3. 正しい記述です。
黒皮はミルスケールとも呼ばれ、防食効果があります。

4. 正しい記述です。
異形棒鋼SD345の降伏点の下限値は、345 N/mm² となります。

5. 正しい記述です。
鋼材のヤング係数は、種類が変わっても同じ値となります。

参考になった数12

03

最も不適当なのは、「鋼材の比重は、アルミニウム材の比重の約1.5倍である。」という記述です。

鋼材の比重は約7.85、アルミニウム材の比重は約2.7です。

したがって、

7.85/2.7≒2.9

となり、鋼材の比重はアルミニウム材の約2.9倍です。

「約1.5倍」としている点が不適当です。

選択肢1. 鋼材の比重は、アルミニウム材の比重の約1.5倍である。

この記述は不適当です。

代表的な比重は、

鋼材:約7.85

アルミニウム材:約2.7

です。

したがって、

7.85/2.7≒2.9

となります。

つまり、鋼材はアルミニウム材の約1.5倍ではなく、約2.9倍の重さです。

選択肢2. 常温において、長さ10 mの鋼材は、全長にわたって断面に一様に100 N/mm2の引張応力が生じる場合、約5mm伸びる。

この記述は適切です。

鋼材のヤング係数を約200,000N/mm²とすると、ひずみは、

ひずみ=応力/ヤング係数

なので、

100/200,000=0.0005

です。

鋼材の長さ10mをmmに直すと、

10m=10,000mm

です。

したがって、伸びは、

10,000×0.0005=5mm

となります。

よって、約5mm伸びるという記述は適切です。

選択肢3. 鋼を熱間圧延して製造するときに生じる黒い錆(さび)(黒皮)は、鋼の表面に被膜を形成することから防食効果がある。

この記述は適切です。

鋼材を高温で圧延すると、表面に酸化物の膜ができます。これを黒皮(ミルスケール)といいます。

黒皮が鋼材の表面を覆っている間は、鋼材が直接空気や水分に触れにくくなるため、ある程度の防食効果があります

ただし、黒皮がはがれたり傷ついたりすると、その部分から錆が進みやすくなるため、長期的な防錆を黒皮だけに頼ることはできません。

選択肢4. 異形棒鋼SD345の降伏点の下限値は、345 N/mm2である。

この記述は適切です。

SD345は、鉄筋コンクリートに用いられる異形棒鋼の種類です。

名称にある「345」は、基本的に降伏点または耐力の下限値345N/mm²を表しています。

したがって、SD345の降伏点の下限値を345N/mm²とする記述は適切です。

選択肢5. 常温において、SN400材とSS400材のヤング係数は、同じである。

この記述は適切です。

SN400材とSS400材は、用途や品質についての規定には違いがありますが、どちらも一般的な構造用鋼材です。

常温における鋼材のヤング係数は、鋼種による違いがほとんどなく、構造計算では同じヤング係数を用います。

したがって、SN400材とSS400材のヤング係数は同じとして扱います。

まとめ

この問題では、鋼材の比重・ヤング係数・強度・熱間圧延による黒皮などの基本的な性質が問われています。

特に比重は、

鋼材:約7.85

アルミニウム材:約2.7

なので、

鋼材はアルミニウム材の約2.9倍

となります。

したがって、「鋼材の比重はアルミニウム材の約1.5倍」とする記述が最も不適当です。

また、鋼材は100N/mm²の引張応力を受けると、長さ10mの場合には約5mm伸びます。SD345の降伏点の下限値は345N/mm²であり、SN400材とSS400材のヤング係数は常温では同じとして扱います。

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