二級建築士 過去問
令和元年(2019年)
問45 (学科2(建築法規) 問20)

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問題

二級建築士試験 令和元年(2019年) 問45(学科2(建築法規) 問20) (訂正依頼・報告はこちら)

次の記述のうち、建築基準法上、正しいものはどれか。
  • 延べ面積250 m2の物品販売業を営む店舗を患者の収容施設がある診療所に用途を変更する場合においては、確認済証の交付を受ける必要はない。
  • 高さ2.2 mの擁壁を築造する場合においては、建築基準法第20条の規定は準用されない。
  • 工事を施工するために現場に設ける事務所を建築しようとする場合においては、確認済証の交付を受ける必要がある。
  • 木造2階建て、延べ面積150 m2、高さ7mの既存の一戸建て住宅に、増築を行わずにエレベーターを設ける場合においては、確認済証の交付を受ける必要はない。
  • 特定行政庁は、国際的な規模の会議の用に供することにより1年を超えて使用する特別の必要がある仮設興行場等について、安全上、防火上及び衛生上支障がなく、かつ、公益上やむを得ないと認める場合においても、1年を超える期間を定めてその建築を許可することはできない。

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この過去問の解説 (3件)

01

1. 記述は誤りです

 法87条に関連します。

 用途変更確認申請に関して、あまり大差のない類似の用途へ変更する場合は確認不要になります。

物販店から診療所への変更は、確認を受けなければなりません。

2. 記述は誤りです

 令62条の8に関連します。

 擁壁であっても、構造規定に適合させなければ築造することはできません。

3. 記述は誤りです

 法85条2項に関連します。

 工事用仮設建築物は、確認を必要としません。

4. 記述は正しいです

 法87条の4項に関連します。

 建築設備の確認において、申請が必要になるのは法6条1項1~3号が適用される建築物です。

5. 記述は誤りです

 法7条の6 2項に関連します。

 仮使用の申請では、建築主事・指定確認検査機関は仮使用の期間を、3年を超えない範囲で認定することができます。

 また、法85条6で、使用上必要と認める期間を定めてその建築を許可できると規定されています。

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02

正解は4です。

1.誤りです。
 法87条、令137の18より、類似の用途には該当しないため、確認済証の交付を受ける必要があります。

2.誤りです。
 法88条より、建築基準法第20条の規定は準用されます。

3.誤りです。
 法85条2項より、現場に設ける事務所は確認済証の交付(法6条)は適用されません。

4.正しいです。
 設問の住宅は、確認済証の交付を受ける必要がないため、エレベーターを設ける場合も必要ありません。

5.誤りです。
 法85条6項より、安全上、防火上及び衛生上支障がなく、かつ、公益上やむを得ないと認める仮設興行場等は、必要な期間を定めてその建築を許可することができます。

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03

正しいものは、「木造2階建て、延べ面積150m²、高さ7mの既存の一戸建て住宅に、増築を行わずにエレベーターを設ける場合においては、確認済証の交付を受ける必要はない。」という記述です。

エレベーターは原則として確認の対象となる建築設備ですが、一定の小規模な建築物に後から設けるエレベーターについては、確認が不要とされています。

この住宅は2階建て・延べ面積150m²・高さ7mで、確認を不要とするエレベーターの条件に当てはまります。したがって、増築をせずにエレベーターを設ける場合、エレベーターについて確認済証の交付を受ける必要はありません。

選択肢1. 延べ面積250 m2の物品販売業を営む店舗を患者の収容施設がある診療所に用途を変更する場合においては、確認済証の交付を受ける必要はない。

この記述は誤りです。

建築物の用途を変更して、建築基準法第6条第1項第1号に当たる特殊建築物とする場合は、原則として確認が必要です。

その対象となるのは、特殊建築物の用途に使う部分の床面積が200m²を超えるものです。この建築物は250m²なので、この基準を超えています。

また、物品販売業を営む店舗と、患者の収容施設がある診療所は、確認を省略できる類似の用途同士ではありません。施行令では、診療所は児童福祉施設等と同じグループ、物品販売業を営む店舗は百貨店・マーケットなどと同じグループに分けられています。

したがって、この用途変更には確認が必要です。

選択肢2. 高さ2.2 mの擁壁を築造する場合においては、建築基準法第20条の規定は準用されない。

この記述は誤りです。

建築基準法施行令では、高さが2mを超える擁壁を、建築基準法の規定を準用する工作物として定めています。

2.2mの擁壁は、

2.2m>2m

なので、この対象になります。

そして、工作物について建築基準法の規定を準用する第88条では、構造耐力について定めた第20条も準用することとされています。

したがって、「第20条は準用されない」という部分が誤りです。

選択肢3. 工事を施工するために現場に設ける事務所を建築しようとする場合においては、確認済証の交付を受ける必要がある。

この記述は誤りです。

建築工事を行うため、その工事現場に一時的に設ける事務所、下小屋、材料置場などは、工事のための仮設建築物として特別な扱いを受けます。

建築基準法第85条第2項では、このような仮設建築物について、建築確認に関する第6条などを適用しないと定めています。

したがって、工事現場に設ける事務所について、確認済証の交付を受ける必要はありません。

選択肢4. 木造2階建て、延べ面積150 m2、高さ7mの既存の一戸建て住宅に、増築を行わずにエレベーターを設ける場合においては、確認済証の交付を受ける必要はない。

この記述は正しいです。

エレベーターは、原則として確認の対象となる建築設備です。ただし、事故が発生するおそれが少ない一定のエレベーターは、確認の対象から除かれています。

現在の規定では、建築基準法第6条第1項第2号の建築物のうち、

階数が3以上

延べ面積が500m²を超える

高さが16mを超える

ものを除いた建築物に設けるエレベーターは、確認不要の対象となります。

この住宅は、

2階建て

延べ面積150m²

高さ7m

なので、いずれの上限も超えていません。

したがって、既存の住宅に増築をせずエレベーターを設ける場合、エレベーターについて確認済証の交付を受ける必要はありません

選択肢5. 特定行政庁は、国際的な規模の会議の用に供することにより1年を超えて使用する特別の必要がある仮設興行場等について、安全上、防火上及び衛生上支障がなく、かつ、公益上やむを得ないと認める場合においても、1年を超える期間を定めてその建築を許可することはできない。

この記述は誤りです。

通常の仮設興行場等については、原則として1年以内の期間を定めて建築を許可する仕組みになっています。

しかし、国際的な規模の会議や競技会などに使うため、1年を超えて使用する特別の必要がある場合には例外があります。

安全上、防火上、衛生上支障がなく、公益上やむを得ないと認められるときは、特定行政庁は、その仮設興行場等の使用に必要な期間を定めて建築を許可することができます

したがって、「1年を超える期間を定めて許可することはできない」という部分が誤りです。

まとめ

この問題では、確認申請が必要になる場合と、特例によって不要になる場合を区別することがポイントです。

延べ面積250m²の店舗を患者の収容施設がある診療所に用途変更する場合は、200m²を超える特殊建築物への用途変更なので、原則として確認が必要です。

高さ2.2mの擁壁は、2mを超える擁壁なので、建築基準法第88条により第20条の構造に関する規定が準用されます

工事現場に一時的に設ける事務所は、工事用の仮設建築物なので確認は不要です。

また、既存の一戸建て住宅が2階建て・150m²・高さ7mである場合、現在のエレベーターの確認不要の条件に当てはまるため、増築を伴わずにエレベーターを設置する場合は確認済証の交付を受ける必要はありません

さらに、国際的な会議などで1年を超えて使用する特別の必要がある仮設興行場等は、一定の条件を満たせば、1年を超える期間についても特定行政庁が許可できます

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