二級建築士 過去問
平成30年(2018年)
問93 (学科4(建築施工) 問18)

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問題

二級建築士試験 平成30年(2018年) 問93(学科4(建築施工) 問18) (訂正依頼・報告はこちら)

左官工事及びタイル工事に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
  • コンクリート壁面へのモルタル塗りにおいて、上塗りには、下塗りよりも貧調合のモルタルを使用した。
  • コンクリート壁面へのモルタル塗りにおいて、下塗り→中塗り→むら直し→上塗りの順で行った。
  • 内壁タイルの密着張りにおいて、タイルは、上部から下部へ、一段置きに水糸に合わせて張った後、それらの間を埋めるように張り進めた。
  • 内壁への接着剤を用いた陶器質タイルの張付けにおいて、あらかじめ下地となるモルタル面が十分に乾燥していることを確認した。
  • 屋内の床面へのモザイクタイル張りにおいて、あらかじめ下地となるモルタル面に水湿しを行った。

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この過去問の解説 (3件)

01

1. 記述は正しいです
 モルタル塗りには、下塗りで強度を要する調合(富調合)にして、上塗りには仕上り精度を要する調合(貧調合)として施工します。

2. 記述は誤りです
 モルタル塗りの順序は、下塗りの段階で表面の凹凸を直すため、
「下塗り→むら直し→中塗り→上塗り」
の順に施工します。

3. 記述は正しいです
 ・密着張りでは、上から下に施工します。
 ・改良積上げ張りは、下から上に施工します。
タイル張り工法の特徴を整理しておきましょう。

4. 記述は正しいです
 接着剤を用いる場合は、剥がれなどの施工精度を低下させないように、十分に乾燥させてから施工をするようにします。

5. 記述は正しいです
 モザイクタイルを施工する場合は、モルタルを目地にしっかり回り込ませるために、下地面をスポンジで水湿しをしてから施工します。

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02

正解は2です。


1、コンクリート壁面へのモルタル塗りにおいて、上塗りには下塗りよりも貧調合のモルタルを使用します。
したがって正しい記述となります。

2、 コンクリート壁面へのモルタル塗りにおいて、下塗り→むら直し→中塗り→上塗りの順で行います。
したがって誤りの記述となります。

3、内壁タイルの密着張りにおいて、タイルは上部から下部へ一段置きに水糸に合わせて張った後、それらの間を埋めるように張り進めます。
上部から続けて貼っていくとタイルのズレにつながるため、水糸を使用して一つ間を空けての施工とします。
したがって正しい記述となります。

4、内壁への接着剤を用いた陶器質タイルの張付けでは、あらかじめ下地となるモルタル面を十分に乾燥させます。
したがって正しい記述となります。

5、屋内の床面へのモザイクタイル張りにおいて、あらかじめ下地となるモルタル面には水湿しもしくは吸水調整材を塗布します。
したがって正しい記述となります。

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03

最も不適当なのは、「コンクリート壁面へのモルタル塗りにおいて、下塗り→中塗り→むら直し→上塗りの順で行った。」です。

モルタル塗りの基本的な順序は、

下塗り→むら直し→中塗り→上塗り

です。

むら直しは、下塗り面にできた厚さのむらや不陸を直し、その後の中塗りを均一に仕上げるために行います。そのため、中塗りの後に行うものではありません。現行の公共建築工事標準仕様書でも、下塗りの後にむら直しを行い、その後に中塗りを行う順序が示されています。

選択肢1. コンクリート壁面へのモルタル塗りにおいて、上塗りには、下塗りよりも貧調合のモルタルを使用した。

この記述は適当です。

モルタルを何層かに分けて塗る場合は、一般に、下塗りより上塗りのほうを貧調合とします。

貧調合とは、セメントに対する砂の割合が多い調合です。上の層ほどセメント量を少なくすることで、乾燥収縮によるひび割れなどを抑えやすくなります。

選択肢2. コンクリート壁面へのモルタル塗りにおいて、下塗り→中塗り→むら直し→上塗りの順で行った。

この記述が最も不適当です。

むら直しは、下塗りをした後に、表面の凹凸や厚さのむらを直す作業です。

そのため、正しい順序は、

下塗り→むら直し→中塗り→上塗り

となります。

問題文では中塗りをした後にむら直しを行っているため、順序が逆です。

選択肢3. 内壁タイルの密着張りにおいて、タイルは、上部から下部へ、一段置きに水糸に合わせて張った後、それらの間を埋めるように張り進めた。

この記述は適当です。

内壁タイルの密着張りでは、基準となる位置を正確にそろえることが重要です。

そこで、水糸に合わせながら上部から下部へ一段置きに基準となるタイルを張り、その後、その間を埋めるように施工する方法があります。

こうすることで、タイルの水平・垂直の通りや目地幅をそろえやすくなります。

選択肢4. 内壁への接着剤を用いた陶器質タイルの張付けにおいて、あらかじめ下地となるモルタル面が十分に乾燥していることを確認した。

この記述は適当です。

接着剤でタイルを張る場合、下地に余分な水分が残っていると、接着力が十分に得られないおそれがあります。

そのため、施工前に下地面を十分に乾燥させる必要があります。

現行の公共建築工事標準仕様書でも、有機系接着剤によるタイル張りでは、下地面を十分に乾燥させ、水湿しや吸水調整材の塗布を行わないこととされています。

選択肢5. 屋内の床面へのモザイクタイル張りにおいて、あらかじめ下地となるモルタル面に水湿しを行った。

この記述は適当です。

モルタルを使ってタイルを張る場合、乾いた下地が張付けモルタルの水分を急激に吸い取ると、十分な接着力が得られないことがあります。

そのため、施工前に下地モルタルへ適度な水湿しを行い、水分が急激に吸収されるのを防ぎます。

現行の仕様でも、セメントモルタルによるタイル張りでは、下地モルタルに適度な水湿しを行うことが示されています。

まとめ

この問題では、モルタル塗りの施工順序がポイントです。

正しい流れは、

下塗り→むら直し→中塗り→上塗り

です。

むら直しは、下塗りの表面を整えてから中塗りへ進むための工程なので、中塗りの後には行いません。

したがって、「下塗り→中塗り→むら直し→上塗り」とした記述が最も不適当です。

あわせて、接着剤によるタイル張りでは下地を十分に乾燥させること、モルタルによるタイル張りでは必要に応じて下地に水湿しを行うことも区別して覚えておくとよいです。

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