二級建築士 過去問
平成30年(2018年)
問84 (学科4(建築施工) 問9)

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問題

二級建築士試験 平成30年(2018年) 問84(学科4(建築施工) 問9) (訂正依頼・報告はこちら)

コンクリート工事に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
  • コンクリートの打込み・養生期間等により、材齢28日で所定の圧縮強度が得られないことを懸念し、圧縮強度推定試験を行うための現場封かん養生供試体をあらかじめ用意した。
  • 調合管理強度の管理試験用の供試体は、適切な間隔をあけた3台の運搬車を選び、それぞれ1個ずつ合計3個作製した。
  • 現場水中養生供試体について、材齢28日までの平均気温が20℃以上であり、1回の圧縮強度試験の結果(3個の供試体の平均値)が、調合管理強度以上であったので合格とした。
  • 材齢28日で試験を行うための構造体コンクリートの圧縮強度推定用供試体の標準養生は、20℃の水中養生とした。
  • コンクリートの品質基準強度は、設計基準強度又は耐久設計基準強度のうち、大きいほうの値とした。

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この過去問の解説 (3件)

01

正解は2です。


 1、コンクリートの打込み・養生期間等により、材齢28日で所定の圧縮強度が得られないことを懸念し、圧縮強度推定試験を行うための現場封かん養生供試体をあらかじめ用意しておきます。
したがって正しい記述となります。

 2、調合管理強度の管理試験用の供試体は1台の運搬車から採取した試料で同時に三個の供試体を作ります。
したがって誤りの記述となります。

 3、現場水中養生供試体について材齢28日までの平均気温が20℃以上の場合、1回の圧縮強度試験の結果が、調合管理強度以上であれば合格とします。
したがって正しい記述となります。
また20℃未満の場合、結果が設計基準強度に3N/㎟を加えた値以上であれば合格とします。

 4、材齢28日で試験を行うための構造体コンクリートの圧縮強度推定用供試体の標準養生は20℃の水中養生とします。
また±2℃までが許容値となります。
したがって正しい記述となります。
 
5、コンクリートの品質基準強度は設計基準強度又は耐久設計基準強度のうち大きいほうの値とします。
したがって正しい記述となります。

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02

1. 記述は正しいです
 コンクリート供試体を作製する時、材齢28日で試験をする場合は標準養生か現場水中養生とします。
材齢28日を超える試験をする場合は、現場封かん養生とします。

2. 記述は誤りです
 調合管理強度の試験の場合は、任意の生コン車1台から3個の供試体を作製します。

3. 記述は正しいです
 調合管理の試験では、記述のように行います。
構造体コンクリートの強度試験、受入れ・調合管理の強度試験は異なりますので気を付けましょう。

4. 記述は正しいです
 標準養生とは、18~22℃の間で水中養生・湿砂中養生・飽和蒸気養生いずれかで養生することです。

5. 記述は正しいです
 基準強度の名称は様々ありますので、正確な名称とその意味を理解しておきましょう。

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03

最も不適当なのは、「調合管理強度の管理試験用の供試体は、適切な間隔をあけた3台の運搬車を選び、それぞれ1個ずつ合計3個作製した。」です。

調合管理強度を確認するための1回の試験では、1台の運搬車から試料を採取し、その同じ試料から3個の供試体を作製します。

一方、適切な間隔をあけた3台の運搬車から1個ずつ、合計3個を作る方法は、構造体コンクリート強度の判定用供試体などで用いる方法です。現行の公共建築工事標準仕様書でも、この2つは明確に区別されています。

選択肢1. コンクリートの打込み・養生期間等により、材齢28日で所定の圧縮強度が得られないことを懸念し、圧縮強度推定試験を行うための現場封かん養生供試体をあらかじめ用意した。

この記述は適当です。

現場封かん養生は、供試体を密封して、実際の構造体に近い温度条件で養生する方法です。

材齢28日では十分な強度が得られない可能性がある場合に備えて、28日を超えて91日以内にも強度を確認できるよう、現場封かん養生の供試体を用意しておくことができます。

現行の公共建築工事標準仕様書でも、現場封かん養生の場合は、材齢28日と、28日を超え91日以内の試験によって構造体コンクリート強度を判定する方法が定められています。

選択肢2. 調合管理強度の管理試験用の供試体は、適切な間隔をあけた3台の運搬車を選び、それぞれ1個ずつ合計3個作製した。

この記述が最も不適当です。

調合管理強度の判定では、1回の試験について、

1台の運搬車から試料を採取する

その試料から同時に3個の供試体を作る

という方法をとります。

これに対して、

3台の運搬車から1個ずつ、合計3個

という方法は、構造体コンクリート強度の判定用供試体などの作製方法です。

つまり、この記述は供試体の採取方法を取り違えています

選択肢3. 現場水中養生供試体について、材齢28日までの平均気温が20℃以上であり、1回の圧縮強度試験の結果(3個の供試体の平均値)が、調合管理強度以上であったので合格とした。

この記述は適当です。

現場水中養生した供試体で構造体コンクリートの強度を確認するとき、材齢28日までの平均気温が20℃以上であれば、

1回の試験結果が調合管理強度以上

であれば合格と判断できます。

また、1回の試験結果は、3個の供試体の圧縮強度の平均値によって求めます。

したがって、この判定方法は適切です。

選択肢4. 材齢28日で試験を行うための構造体コンクリートの圧縮強度推定用供試体の標準養生は、20℃の水中養生とした。

この記述は適当です。

標準養生とは、温度などの条件を一定にして供試体を養生する方法です。

現行の公共建築工事標準仕様書では、標準養生をJIS A 1132に基づく20±2℃の水中養生としています。

したがって、20℃の水中で養生するという内容は適切です。

選択肢5. コンクリートの品質基準強度は、設計基準強度又は耐久設計基準強度のうち、大きいほうの値とした。

この記述は適当です。

設計基準強度は、建物が構造上必要とするコンクリートの強度です。

耐久設計基準強度は、建物を長期間使用するために耐久性の面から必要となる強度です。

品質基準強度は、この2つを比べて、

設計基準強度と耐久設計基準強度のうち大きいほう

とします。

例えば、設計基準強度が24N/mm²、耐久設計基準強度が30N/mm²なら、品質基準強度は30N/mm²となります。

まとめ

この問題では、調合管理強度用と構造体コンクリート強度用で、供試体の取り方が違うことが重要です。

調合管理強度の判定用は、

1台の運搬車から試料を採取→同じ試料から3個作製

です。

これに対して、構造体コンクリート強度の判定用は、

適切な間隔をあけた3台の運搬車→それぞれ1個ずつ、合計3個作製

とします。

したがって、調合管理強度の管理試験用として「3台の運搬車から1個ずつ作製した」とする記述が最も不適当です。

この2つの採取方法はよく似ているので、「調合管理=1台から3個」「構造体=3台から1個ずつ」と整理しておくと覚えやすいです。

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