二級建築士 過去問
平成30年(2018年)
問72 (学科3(建築構造) 問22)

このページは閲覧用ページです。
履歴を残すには、 「新しく出題する(ここをクリック)」 をご利用ください。

問題

二級建築士試験 平成30年(2018年) 問72(学科3(建築構造) 問22) (訂正依頼・報告はこちら)

セメント、骨材等のコンクリートの材料に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
  • 高炉セメントB種は、普通ポルトランドセメントに比べて、アルカリシリカ反応に対する抵抗性に優れている。
  • ポルトランドセメントには、凝結時間を調整するためにせっこうが混合されている。
  • セメントは、水和反応後、時間が経過して乾燥するにしたがって強度が増大する気硬性材料である。
  • 骨材の粒径は、均一であるよりも、小さな粒径から大きな粒径までが混ざり合っているほうが望ましい。
  • AE剤は、コンクリートの凍結融解作用に対する抵抗性を増大させ、耐久性も向上させる。

正解!素晴らしいです

残念...

この過去問の解説 (3件)

01

1. 記述は正しいです
 アルカリシリカ反応を抑制するために、高炉セメントB種やシリカセメントB種を用います。

2. 記述は正しいです
 ポルトランドセメントは、化学反応の時間を調整するためにセメントの成分調整のほか、せっこうの量で反応を調整しています。

3. 記述は誤りです
 気硬性は、空気と反応して硬化する性質のことです。
セメントは水和反応で硬化する性質を持っているので、水硬性材料です。

4. 記述は正しいです
 骨材の粒度がまばらであれば、じゃんかの抑制やワーカビリティ確保ができるため、粗骨材と細骨材を適切に配合します。

5. 記述は正しいです
 AE剤は、コンクリート内部に気泡を発生することで、ワーカビリティの改善や耐寒性を向上させる特徴を持っています。

参考になった数30

02

正解は3です。


1、高炉セメントB種は、普通ポルトランドセメントに比べて、アルカリシリカ反応に対する抵抗性に優れています。
したがって正しい記述となります。

2、 ポルトランドセメントには、凝結時間を調整するために、せっこうが混合されています。
したがって正しい記述となります。

3、セメントは、水和反応後、時間が経過して乾燥するにしたがって強度が増大する水硬性材料です。
したがって誤りの記述となります。

4、骨材の粒径は、均一であるよりも小さな粒径から大きな粒径までが混ざり合っている方が単位水量が小さくなるため、望ましいです。
したがって正しい記述となります。

5、AE剤は、コンクリートの凍結融解作用に対する抵抗性を増大させ、耐久性も向上させます。
したがって正しい記述となります。

参考になった数7

03

最も不適当なのは、「セメントは、水和反応後、時間が経過して乾燥するにしたがって強度が増大する気硬性材料である。」です。

セメントは、空気中で乾燥することによって固まる材料ではありません。水と反応する「水和反応」によって硬化し、水中でも強度を発揮する水硬性材料です。

したがって、「乾燥するにしたがって強度が増大する気硬性材料」としている点が誤りです。

選択肢1. 高炉セメントB種は、普通ポルトランドセメントに比べて、アルカリシリカ反応に対する抵抗性に優れている。

この記述は適当です。

アルカリシリカ反応とは、コンクリート中のアルカリ分と、骨材に含まれる特定の成分が反応して膨張し、ひび割れなどを生じさせる現象です。

高炉セメントB種は、高炉スラグを比較的多く含むため、一般にアルカリシリカ反応を抑える効果があります

このため、普通ポルトランドセメントよりもアルカリシリカ反応に対する抵抗性に優れています。

選択肢2. ポルトランドセメントには、凝結時間を調整するためにせっこうが混合されている。

この記述は適当です。

セメントは、水と混ぜると水和反応を始めます。

そのままでは急激に固まり始めることがあるため、ポルトランドセメントには凝結の進み方を調整するために、せっこうが加えられています

これによって、コンクリートを練ったり運んだり打ち込んだりするための時間を確保しやすくなります。

選択肢3. セメントは、水和反応後、時間が経過して乾燥するにしたがって強度が増大する気硬性材料である。

この記述が最も不適当です。

セメントが固まって強くなるのは、乾燥するからではなく、セメントと水が化学反応する水和反応が進むためです。

セメントは水中でも硬化して強度を発揮できるため、水硬性材料に分類されます。

一方、気硬性材料とは、基本的に空気中で硬化していく材料です。

したがって、セメントを「気硬性材料」としている点が誤りです。

選択肢4. 骨材の粒径は、均一であるよりも、小さな粒径から大きな粒径までが混ざり合っているほうが望ましい。

この記述は適当です。

骨材の粒が同じような大きさばかりだと、粒どうしの間に大きなすき間ができやすくなります。

これに対して、小さな粒から大きな粒までが適度に混ざっていると、大きな粒の間を小さな粒が埋めるため、すき間が少なくなります

このような粒径のバランスを粒度といい、適切な粒度の骨材を使うことで、コンクリートを密実につくりやすくなります。

選択肢5. AE剤は、コンクリートの凍結融解作用に対する抵抗性を増大させ、耐久性も向上させる。

この記述は適当です。

AE剤は、コンクリートの中に微細な空気の泡を適度に入れる混和剤です。

コンクリート内部の水が凍ると体積が増えますが、この空気の泡が水の膨張を受け入れる余裕になります。

そのため、凍結と融解を繰り返してもコンクリートが傷みにくくなり、凍結融解に対する抵抗性と耐久性が向上します

まとめ

この問題では、セメントが「水硬性材料」であることが重要です。

セメントは、

水と反応する水和反応によって硬化する

水中でも硬化して強度を発揮できる

という性質があります。

したがって、「乾燥するにしたがって強度が増大する気硬性材料」とした記述が最も不適当です。

あわせて、

高炉セメントB種→アルカリシリカ反応を抑えやすい

せっこう→セメントの凝結時間を調整する

骨材→大小の粒が適度に混ざっているほうが望ましい

AE剤→凍結融解に対する抵抗性を高める

という関係も覚えておくとよいです。

参考になった数0