二級建築士 過去問
平成30年(2018年)
問71 (学科3(建築構造) 問21)

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問題

二級建築士試験 平成30年(2018年) 問71(学科3(建築構造) 問21) (訂正依頼・報告はこちら)

コンクリートの一般的な性質に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
  • プラスティック収縮ひび割れは、コンクリートが固まる前に、コンクリートの表面が急激に乾燥することによって生じるひび割れである。
  • コンクリートの乾燥収縮は、単位水量が小さくなるほど大きくなる。
  • コンクリートの中性化速度は、圧縮強度が低くなるほど大きくなる。
  • コンクリートのヤング係数は、単位容積質量が大きくなるほど大きくなる。
  • コンクリートは、養生温度が低くなるほど、材齢初期の強度発現が遅くなる。

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この過去問の解説 (3件)

01

1. 記述は正しいです
 プラスティック収縮ひび割れは、急激な乾燥によるため、コンクリート露出部分を保護したり、乾燥抑制剤を用いて対応します。

2. 記述は誤りです
 コンクリートは水硬性材料なので、水を多く含むと強く反応が起こるため、乾燥収縮は大きく発現します。

3. 記述は正しいです
 水セメント比が小さいコンクリート、すなわちコンクリート強度が大きいものになると、中性化は遅くなります。

4. 記述は正しいです
 単位容積質量が大きくなる、すなわちコンクリート強度が大きくなるほど、ヤング係数は大きくなります。

5. 記述は正しいです
 コンクリートの水和反応は、高温なほどすぐに固化します。
ですので、気温の高い日に打設すると、数時間で初期発現します。

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02

正解は2です。


1、プラスティック収縮ひび割れは、コンクリートが固まる前にコンクリートの表面が急激に乾燥することによって生じるひび割れのことをいいます。
したがって正しい記述となります。

2、 コンクリートの乾燥収縮は、単位水量が大きくなるほど大きくなります。
単位水量が多いとその分乾燥した際に収縮する割合が大きいためです。
したがって誤りの記述となります。

3、コンクリートの中性化速度は、圧縮強度が低くなるほど大きくなります。
中性化速度は小さいほど優れたものとなります。
したがって正しい記述となります。

4、コンクリートのヤング係数は、単位容積質量が大きくなるほど大きくなります。
ヤング係数は硬さを示す基準となります。
したがって正しい記述となります。

5、コンクリートは、養生温度が低くなるほど材齢初期の強度発現が遅くなります。
一方で養生温度が高くなるほど材齢初期の強度発現は早くなりますが高強度が求められる箇所には使えません。
したがって正しい記述となります。

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03

最も不適当なのは、「コンクリートの乾燥収縮は、単位水量が小さくなるほど大きくなる。」です。

コンクリートの乾燥収縮は、一般に単位水量が多いほど大きくなります。水分が多いコンクリートほど、乾燥によって失われる水分も多くなり、収縮が大きくなりやすいためです。

選択肢1. プラスティック収縮ひび割れは、コンクリートが固まる前に、コンクリートの表面が急激に乾燥することによって生じるひび割れである。

この記述は適当です。

プラスティック収縮ひび割れは、コンクリートがまだ固まっていない段階で、表面の水分が急速に蒸発することで生じるひび割れです。

気温が高い、風が強い、湿度が低いなどの条件では、表面から水分が失われやすくなるため発生しやすくなります。

選択肢2. コンクリートの乾燥収縮は、単位水量が小さくなるほど大きくなる。

この記述が最も不適当です。

単位水量とは、コンクリート1m³をつくるために使う水の量です。

一般に、単位水量が多いほど、硬化後に乾燥によって失われる水分が多くなるため、乾燥収縮も大きくなります

したがって、

単位水量が小さいほど乾燥収縮は小さくなる傾向

があります。

記述では、この関係が逆になっています。

選択肢3. コンクリートの中性化速度は、圧縮強度が低くなるほど大きくなる。

この記述は適当です。

コンクリートの圧縮強度が低い場合、一般に内部の組織が粗く、空気中の二酸化炭素が入り込みやすくなります。

そのため、圧縮強度が低いコンクリートほど中性化が進みやすい傾向があります。

中性化が鉄筋の位置まで進むと、鉄筋をさびから守る働きが弱くなるため、耐久性にも関係します。

選択肢4. コンクリートのヤング係数は、単位容積質量が大きくなるほど大きくなる。

この記述は適当です。

ヤング係数は、材料の変形しにくさ、つまり硬さを表す値です。

一般に、単位容積質量が大きいコンクリートほど、ヤング係数も大きくなる傾向があります。

また、圧縮強度が高くなるほど、ヤング係数も大きくなるのが一般的です。

選択肢5. コンクリートは、養生温度が低くなるほど、材齢初期の強度発現が遅くなる。

この記述は適当です。

コンクリートは、セメントと水が反応する水和反応によって強くなっていきます。

温度が低いとこの反応がゆっくりになるため、材齢初期の強度が出るまでに時間がかかります

特に冬期の施工では、低温によって強度発現が遅れることに注意して養生する必要があります。

まとめ

この問題では、単位水量と乾燥収縮の関係がポイントです。

一般に、

単位水量が多いほど乾燥収縮は大きくなる

と考えます。

したがって、「単位水量が小さくなるほど乾燥収縮が大きくなる」とした記述が最も不適当です。

あわせて、

急激な表面乾燥→プラスティック収縮ひび割れ

圧縮強度が低い→中性化が進みやすい

単位容積質量が大きい→ヤング係数が大きくなる傾向

養生温度が低い→初期の強度発現が遅い

という関係も整理しておくとよいです。

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