二級建築士 過去問
平成30年(2018年)
問56 (学科3(建築構造) 問6)

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問題

二級建築士試験 平成30年(2018年) 問56(学科3(建築構造) 問6) (訂正依頼・報告はこちら)

図のような材の長さ及び材端の支持条件が異なる柱A、B、Cの弾性座屈荷重をそれぞれPA、PB、PCとしたとき、それらの大小関係として、正しいものは、次のうちどれか。ただし、全ての柱の材質及び断面形状は同じものとする。
問題文の画像
  • PA > PB > PC
  • PA = PC > PB
  • PB > PA = PC
  • PC > PA > PB
  • PC > PB > PA

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この過去問の解説 (3件)

01

弾性座屈荷重を求める設問になります。

ポイントになるのは、
・座屈の荷重は柱の長さの2乗に反比例します。
・拘束条件で座屈長さの倍率があります。

 これにより座屈長さを求めます。

A. 一端ピン接合なので、倍率は0.7倍です。
  ℓA = 2.0ℓ × 0.7 = 1.4ℓ

B. 両端ピン接合なので、倍率は1.0倍です。
  ℓB = 1.5ℓ × 1.0 = 1.5ℓ

C. 一端自由であるので、倍率は2.0倍です。
  ℓC = 1.0ℓ × 2.0 = 2.0ℓ

座屈荷重は座屈長さの2乗に反比例するので、
1.PA > PB > PC  が正解となります。

参考になった数22

02

正解は1です。


まず弾性座屈荷重の公式は Pk = π^2 × E × I / lk^2 です
(E:ヤング係数、I:断面二次モーメント、lk:座屈長さ)

今回の条件でそれぞれの部材ごとの違いは座屈長さのみとなります。

座屈長さの考え方は以下の通りです。
それぞれの支持条件によって長さの倍率が異なり、全長にそれぞれ倍率を掛けます。
水平移動拘束時の両端ピン    :1.0倍
水平移動拘束時の一端ピン他端固定:0.7倍
水平移動拘束時の両端固定    :0.5倍
水平移動自由時の一端自由他端固定:2.0倍
水平移動自由時の両端固定    :1.0倍

以上より倍率はAが0.7倍、Bが1.0倍、Cが2.0倍です。
la = 2l × 0.7 = 1.4l
lb = 1.5l × 1.0 = 1.5l
lc = l × 2.0 = 2.0l
よって、lc > lb > la となります。

今回はPの大小関係なので、lがPの公式の分母にあるため、大小関係が反転します。
よって答えは Pa > Pb > Pc ・・・1の選択肢となります。

参考になった数12

03

正しい大小関係は、PA>PB>PCです。

柱の弾性座屈荷重は、オイラーの式

P=π²EI/lk²

で求めます。

今回、3本の柱は材質と断面形状が同じなので、ヤング係数Eと断面二次モーメントIは同じです。したがって、比較するときに重要なのは座屈長さlkです。

図の条件から座屈長さは、

柱A:2ℓ×0.7=1.4ℓ

柱B:1.5ℓ×1.0=1.5ℓ

柱C:ℓ×2.0=2.0ℓ

となります。

座屈荷重は座屈長さの2乗に反比例するため、座屈長さが短い柱ほど大きな荷重まで座屈しません

したがって、

PA>PB>PC

となります。

選択肢1. PA > PB > PC

この大小関係が適当です。

柱Aは、一端固定・他端ピンの支持条件なので、座屈長さは柱の長さの約0.7倍です。

したがって、

lkA=2ℓ×0.7=1.4ℓ

です。

柱Bは両端ピンなので、

lkB=1.5ℓ×1.0=1.5ℓ

です。

柱Cは一端固定・他端自由の片持ち柱なので、

lkC=ℓ×2.0=2.0ℓ

です。

よって、

1.4ℓ<1.5ℓ<2.0ℓ

となります。

弾性座屈荷重は座屈長さの2乗に反比例するため、大小関係を逆にすると、

PA>PB>PC

となります。

まとめ

弾性座屈荷重を比較するときは、柱そのものの長さだけではなく、材端の支持条件を考えた「座屈長さ」を求めることが重要です。

今回の座屈長さは、

柱A:1.4ℓ

柱B:1.5ℓ

柱C:2.0ℓ

です。

そして、

弾性座屈荷重P=π²EI/lk²

なので、座屈長さが短い順に座屈荷重が大きくなります。

したがって、

1.4ℓ<1.5ℓ<2.0ℓ

に対して、

PA>PB>PC

となります。

特に、片持ち柱は実際の柱の長さが短くても、座屈長さは2倍になることを覚えておくと判断しやすくなります。

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