二級建築士 過去問
平成29年(2017年)
問48 (学科2(建築法規) 問23)

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問題

二級建築士試験 平成29年(2017年) 問48(学科2(建築法規) 問23) (訂正依頼・報告はこちら)

「住宅の品質確保の促進等に関する法律」に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。
  • 住宅のうち雨水の浸入を防止する部分は、住宅の屋根若しくは外壁又はこれらの開口部に設ける戸、枠その他の建具及び雨水を排除するため住宅に設ける全ての排水管をいう。
  • 住宅の建設工事の請負人は、設計住宅性能評価書の写しを請負契約書に添付した場合においては、請負人が請負契約書に反対の意思を表示していなければ、当該設計住宅性能評価書の写しに表示された性能を有する住宅の建設工事を行うことを契約したものとみなす。
  • 国土交通大臣及び内閣総理大臣は、利害関係人の意向を適切に反映するように、かつ、その適用に当たって同様な条件の下にある者に対して不公正に差別を付することがないように日本住宅性能表示基準を定めなければならない。
  • 新築住宅の売買契約においては、売主が新築住宅の構造耐力上主要な部分等の瑕疵(かし)その他の住宅の隠れた瑕疵について担保の責任を負うべき期間を、買主に引き渡した時から原則10年間とするところを20年以内とすることができる。
  • 国土交通大臣が指定する住宅紛争処理支援センターの業務の一つとして、評価住宅以外の住宅の建設工事の請負契約又は売買契約に関する相談、助言及び苦情の処理を行うことが規定されている。

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この過去問の解説 (3件)

01

正解は1です。

法令集を見て確認しましょう。

1.「住宅の品質確保の促進等に関する法律施行令第5条第2項第二号」より、排水管は、当該住宅の屋根若しくは外壁の内部又は屋内にある部分に限られています。
したがって、記述は誤りです。

2.「住宅の品質確保の促進等に関する法律第6条第1項及び第4項」より、記述は正しいことがわかります。

3.「住宅の品質確保の促進等に関する法律第3条第1項及び第2項」より、記述は正しいことがわかります。

4.「住宅の品質確保の促進等に関する法律第95条」より、記述は正しいことがわかります。

5.「住宅の品質確保の促進等に関する法律第82条第1項」及び「同法第83条第1項第七号」より、記述は正しいことがわかります。

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02

正解は1です。

1-住宅に設ける全ての排水管ではなく、雨水を排水するために住宅に設ける排水管の内、住宅の屋根もしくは外壁の内部または屋内のある部分のことをいいます。

2-設問の通りです。

3-設問の通りです。

4-設問の通りです。

5-設問の通りです。

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03

誤っているのは、「住宅のうち雨水の浸入を防止する部分には、雨水を排除するため住宅に設ける全ての排水管が含まれる」とする記述です。

「雨水の浸入を防止する部分」に含まれる排水管は、すべての排水管ではありません。対象となるのは、屋根や外壁の内部、または屋内にある部分に限られます。

なお、瑕疵担保責任に関する選択肢の「隠れた瑕疵」という表現は、2020年4月1日の民法改正に伴って現行法では「隠れた」が削除されています。ただし、責任を負う期間を20年以内に延ばすことができるという内容自体は現在も変わっていません

選択肢1. 住宅のうち雨水の浸入を防止する部分は、住宅の屋根若しくは外壁又はこれらの開口部に設ける戸、枠その他の建具及び雨水を排除するため住宅に設ける全ての排水管をいう。

この記述が誤りです。

住宅品質確保法施行令では、「雨水の浸入を防止する部分」として、屋根、外壁、戸や枠などの建具のほか、一定の排水管を定めています。

ただし、排水管については、

住宅の屋根や外壁の内部にある部分

または

屋内にある部分

に限られます。

したがって、住宅に設ける「全ての排水管」が対象になるわけではありません

たとえば、屋外に露出している排水管のすべてまで、この法律上の「雨水の浸入を防止する部分」に含まれるわけではありません。

選択肢2. 住宅の建設工事の請負人は、設計住宅性能評価書の写しを請負契約書に添付した場合においては、請負人が請負契約書に反対の意思を表示していなければ、当該設計住宅性能評価書の写しに表示された性能を有する住宅の建設工事を行うことを契約したものとみなす。

この記述は適当です。

設計住宅性能評価書またはその写しを請負契約書に添付した場合は、原則として、そこに表示された性能をもつ住宅を建設することを契約したものとみなされます

ただし、請負人が請負契約書で反対の意思を明確に表示している場合は、この「みなし」の規定は適用されません。

つまり、住宅性能評価書に書かれている性能は、契約内容と深く結び付く仕組みになっています。

選択肢3. 国土交通大臣及び内閣総理大臣は、利害関係人の意向を適切に反映するように、かつ、その適用に当たって同様な条件の下にある者に対して不公正に差別を付することがないように日本住宅性能表示基準を定めなければならない。

この記述は適当です。

日本住宅性能表示基準は、住宅の性能を公平に表示・比較できるようにするための基準です。

そのため、基準を定めたり変更したりするときは、

利害関係人の意向を適切に反映すること

同じ条件の人を不公平に差別しないこと

が求められています。住宅品質確保法第3条にその内容が定められています。

選択肢4. 新築住宅の売買契約においては、売主が新築住宅の構造耐力上主要な部分等の瑕疵(かし)その他の住宅の隠れた瑕疵について担保の責任を負うべき期間を、買主に引き渡した時から原則10年間とするところを20年以内とすることができる。

この記述の中心となる内容は適当です。

新築住宅の売主は、構造耐力上主要な部分や雨水の浸入を防止する部分の瑕疵について、原則として引渡しから10年間責任を負います。

さらに、契約によって、その責任を負う期間を引渡しから20年以内まで延ばすことができます

ただし、現行法では「隠れた瑕疵」という限定は削除されています。2020年4月1日の民法改正に合わせて、住宅品質確保法でも「隠れた」という言葉が削除されました。

選択肢5. 国土交通大臣が指定する住宅紛争処理支援センターの業務の一つとして、評価住宅以外の住宅の建設工事の請負契約又は売買契約に関する相談、助言及び苦情の処理を行うことが規定されている。

この記述は適当です。

住宅紛争処理支援センターは、住宅についてトラブルが起きた場合の相談などを行う機関です。

その業務には、住宅性能評価を受けた「評価住宅」だけでなく、評価住宅以外の住宅についても、建設工事の請負契約や売買契約に関する相談、助言、苦情の処理を行うことが含まれています。

したがって、「性能評価を受けていない住宅だから相談の対象外になる」ということではありません。

まとめ

この問題で最も重要なのは、「雨水の浸入を防止する部分」に含まれる排水管の範囲です。

対象となるのは、

屋根・外壁

屋根や外壁の開口部に設ける戸・枠などの建具

雨水排水管のうち、屋根・外壁の内部または屋内にある部分

です。

したがって、「住宅に設ける全ての排水管が含まれる」という記述が誤りです。

また、住宅品質確保法では、住宅性能評価書に表示された性能を契約内容として扱う仕組みや、新築住宅の重要な部分についての10年間の瑕疵担保責任、契約による20年以内への期間延長、住宅紛争処理支援センターによる相談制度などが設けられています。

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