二級建築士 過去問
令和7年(2025年)
問68 (学科3(建築構造) 問18)
問題文
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問題
二級建築士試験 令和7年(2025年) 問68(学科3(建築構造) 問18) (訂正依頼・報告はこちら)
- 鉄骨造の露出型柱脚の設計において、固定度があることからピンと仮定せずに、回転剛性を適切に評価して、柱脚に生じる力を計算した。
- 鉄筋コンクリート造の建築物において、袖壁と腰壁については非耐力壁として考え、偏心率を計算する際に影響はないものとした。
- 屋根勾配が大きな山型架構の建築物において、設計用一次固有周期を計算する際の高さは、当該建築物の振動性状を十分に考慮し、屋根の高さの平均とした。
- 高さが7m、水平投影面積が230m2、天井面構成部材等の単位面積質量が3kg/m2の吊(つ)り天井について、人が日常立ち入る場所に設置するために、特定天井の規定に従った構造方法とした。
- 瓦屋根の構造方法において、建設地の基準風速が38m/sであるので、平部においては、隣接する瓦と構造耐力上有効に組み合わせることができるフックが付いた桟瓦を採用し、各桟瓦を釘で下地に緊結する方法とした。
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この過去問の解説 (1件)
01
この問題で覚えておくポイントは以下のとおりです。建築構造計画においては、各構造形式ごとの設計上の取り扱いルールと、特定天井・瓦屋根などの告示・規定の適用条件を正確に理解することが重要です。つまり、各選択肢の記述が「正しい設計上の取り扱い」に合致しているかどうかを判断すれば正解を絞り込めます。では問題をみてみましょう。
鉄骨造の露出型柱脚は、完全なピン(回転自由)でも完全な固定でもなく、実際には一定の回転剛性(固定度)を持ちます。そのため、ピンと仮定せずに回転剛性を適切に評価して柱脚に生じる力を計算することは、正しい設計手法です。露出型柱脚をピン扱いすると柱脚の曲げモーメントが過小評価されるおそれがあります。この選択肢の記述は適当です。
鉄筋コンクリート造において、袖壁・腰壁は非耐力壁であっても、剛性や重量を持つため偏心率の計算に影響を与えます。偏心率は建築物の重心と剛心のずれを評価するものですが、袖壁・腰壁は剛心の位置に影響するため、「偏心率の計算に影響はない」とするのは誤りです。これらを無視すると偏心が適切に評価されず、耐震設計上の問題が生じる可能性があります。
屋根勾配が大きな山型架構(例:体育館・倉庫など)では、建築物の高さが一様ではなく、振動性状が通常の建築物と異なります。このような場合、設計用一次固有周期を算定するための「高さ」として、屋根の高さの平均値を用いることは、振動性状を十分に考慮した適切な方法です。建築基準法施行令の規定においても、このような取り扱いが認められています。
特定天井とは、脱落によって重大な危害を生じるおそれのある天井のことで、以下の条件をすべて満たすものが該当します。
・高さ:6mを超える
・水平投影面積:200m2を超える
・単位面積質量:2kg/m2を超える
この設問の吊り天井は上記条件をすべて満たすため特定天井に該当します。人が日常立ち入る場所に設置するため、特定天井の規定に従った構造方法とすることは正しい対応です。
瓦屋根の構造方法については、建設地の基準風速が34m/s以上の場合、強風に対して有効な緊結方法が求められます。設問の風速はこの条件を満たすため、フック付き桟瓦の採用と釘による下地への緊結は国土交通省告示に基づく適切な構造方法です。
袖壁・腰壁のような付帯壁の取り扱いに関する問題はよく出題されます。「非耐力壁だから無視してよい」という誤解が生じやすいですが、剛性や重量を持つ壁は、たとえ非耐力壁であっても偏心率・剛性率の計算に影響することを覚えておきましょう。また、特定天井の3条件(高さ6m超・面積200m2超・質量2kg/m2超)と、瓦屋根の緊結基準(基準風速34m/s以上)もセットで押さえておくと得点につながります。
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