二級建築士 過去問
令和6年(2024年)
問88 (学科4(建築施工) 問13)

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問題

二級建築士試験 令和6年(2024年) 問88(学科4(建築施工) 問13) (訂正依頼・報告はこちら)

鉄骨工事に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
  • スタッド溶接の溶接面に著しい錆(さび)が付着していたので、スタッド軸径の1.5倍の範囲の錆をグラインダーで除去し、溶接を行った。
  • スタッド溶接後の打撃曲げ試験において15度まで曲げたスタッドのうち、欠陥のないものについては、そのまま使用した。
  • 溶接部に割れがあったので、溶接金属を全長にわたって除去し、再溶接を行った。
  • 溶接部にブローホールがあったので、不良部分を除去した後、再溶接を行った。
  • 不合格溶接部の手溶接による補修作業は、径が4mmの溶接棒を用いて行った。

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この過去問の解説 (2件)

01

過去問をしっかり解き覚えましょう。

選択肢1. スタッド溶接の溶接面に著しい錆(さび)が付着していたので、スタッド軸径の1.5倍の範囲の錆をグラインダーで除去し、溶接を行った。

誤りです。

 

溶接面に、水分、さび等がある場合、スタッド軸径の2倍以上をグラインダー等により丁寧に除去し、清掃します。

選択肢2. スタッド溶接後の打撃曲げ試験において15度まで曲げたスタッドのうち、欠陥のないものについては、そのまま使用した。

正しいです。

 

溶接終了後、ハンマーで15°打撃曲げ検査を行い、欠陥がなければそのまま使用します。

選択肢3. 溶接部に割れがあったので、溶接金属を全長にわたって除去し、再溶接を行った。

正しいです。

 

溶接部に割れがある場合、溶接金属を全長にわたり除去して、再溶接します。

選択肢4. 溶接部にブローホールがあったので、不良部分を除去した後、再溶接を行った。

正しいです。

 

ブローホール等の有害な欠陥がある場合は、不良部分を除去した後、再溶接します。

選択肢5. 不合格溶接部の手溶接による補修作業は、径が4mmの溶接棒を用いて行った。

正しいです。

 

ビード形状がなめらかになるように、被覆アーク溶接で行う場合、3.2~4mm以下の溶接棒で補修します。

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02

最も不適当なのは、「スタッド溶接の溶接面に著しい錆が付着していたので、スタッド軸径の1.5倍の範囲の錆をグラインダーで除去し、溶接を行った。」です。

スタッド溶接を行う面に錆などが付着している場合は、健全な溶接ができるように、スタッド軸径の2倍以上の範囲について錆などを丁寧に除去し、清掃する必要があります。

したがって、1.5倍では範囲が不足しています。国土交通省の現行の公共建築工事標準仕様書でも、スタッド軸径の2倍以上を除去することとされています。

選択肢1. スタッド溶接の溶接面に著しい錆(さび)が付着していたので、スタッド軸径の1.5倍の範囲の錆をグラインダーで除去し、溶接を行った。

この記述が不適当です。

スタッドを溶接する面に、水分、錆、塗料などが残っていると、溶接が十分に行われず、接合部の強度が低くなるおそれがあります。

そのため、これらが溶接の支障になる場合は、スタッド軸径の2倍以上の範囲を丁寧に除去して清掃します。

記述では1.5倍としているため、必要な範囲より狭くなっています。

選択肢2. スタッド溶接後の打撃曲げ試験において15度まで曲げたスタッドのうち、欠陥のないものについては、そのまま使用した。

この記述は適当です。

スタッド溶接後の打撃曲げ試験では、スタッドを15度まで曲げて、溶接部に割れなどの欠陥が生じないかを確認します。

試験によって曲げたスタッドでも、欠陥がなければ、そのまま使用できます

なお、施工前に溶接条件を確認するために行う試験溶接では、曲げ角度を30度とする場合があります。施工後の検査における15度と混同しないことがポイントです。

選択肢3. 溶接部に割れがあったので、溶接金属を全長にわたって除去し、再溶接を行った。

この記述は適当です。

溶接部に割れがあると、そこに力が集中して破損につながるおそれがあるため、そのまま残すことはできません。

原則として、溶接金属を全長にわたって除去し、再溶接します。

なお、適切な試験によって割れの範囲がはっきり分かっている場合は、割れとその端から50mm以上の範囲を除去して再溶接する方法も認められています。

選択肢4. 溶接部にブローホールがあったので、不良部分を除去した後、再溶接を行った。

この記述は適当です。

ブローホールとは、溶接金属の中などにできる気泡による空洞です。

強度に悪影響を与えるブローホールなどの有害な欠陥がある場合は、その不良部分を除去してから再溶接します。

欠陥の上からそのまま溶接を重ねるのではなく、まず不良部分を取り除くことが大切です。

選択肢5. 不合格溶接部の手溶接による補修作業は、径が4mmの溶接棒を用いて行った。

この記述は適当です。

不合格となった溶接部を手溶接で補修する場合、補修用の溶接棒の径は4mm以下とされています。

したがって、径4mmの溶接棒は、

4mm以下

という条件を満たしているため、使用できます。

まとめ

この問題では、スタッド溶接面の清掃範囲が重要です。

溶接面に錆、水分、塗料などがあり、溶接の支障になる場合は、

スタッド軸径の2倍以上の範囲を除去・清掃する

必要があります。

したがって、1.5倍の範囲しか錆を除去しなかった記述が最も不適当です。

あわせて、

施工後のスタッドの打撃曲げ試験→15度まで曲げ、欠陥がなければそのまま使用できる

溶接部の割れ→原則として溶接金属を全長にわたり除去して再溶接する

有害なブローホール→不良部分を除去して再溶接する

手溶接による補修用溶接棒→径4mm以下

という点も整理しておくとよいです。

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