二級建築士 過去問
令和6年(2024年)
問24 (学科1(建築計画) 問24)

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問題

二級建築士試験 令和6年(2024年) 問24(学科1(建築計画) 問24) (訂正依頼・報告はこちら)

防災・消防設備に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
  • 非常用の照明設備の予備電源は、蓄電池と自家用発電装置とを併用したものとすることができる。
  • アトリウム空間のような天井の高さが20m以上の場合は、火災を有効に検知するため、煙感知器を用いる。
  • 避雷設備は、高さ20ⅿを超える建築物において、その高さ20ⅿを超える部分を雷撃から保護するように設ける。
  • 非常用エレベーターは、火災時における消防隊の消火活動などに使用することを主目的とした設備である。
  • 不活性ガス消火設備は、常時人が在室しない電気室などの電気火災の消火に適している。

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この過去問の解説 (3件)

01

防災・消防設備に関する問題です。防災・消防設備は、いつ、だれが、どのように使うのかを抑えておくといいでしょう。

選択肢1. 非常用の照明設備の予備電源は、蓄電池と自家用発電装置とを併用したものとすることができる。

記述は正しいです。

非常用の照明設備の予備電源は、停電時に30分間継続して点灯できる必要があります。

選択肢2. アトリウム空間のような天井の高さが20m以上の場合は、火災を有効に検知するため、煙感知器を用いる。

記述は間違っています。

アトリウム空間のような天井の高さが20m以上の場合は、煙や熱が届きづらいため炎感知器を用います。

煙探知機は、発生時の熱量が少ない状態で気づくことに適しているため、階段室などで使用されます。

選択肢3. 避雷設備は、高さ20ⅿを超える建築物において、その高さ20ⅿを超える部分を雷撃から保護するように設ける。

記述は正しいです。

避雷設備には、保護角法、回転球体法、メッシュ法の3つがあります。

選択肢4. 非常用エレベーターは、火災時における消防隊の消火活動などに使用することを主目的とした設備である。

記述は正しいです。

非常用エレベーターは、建物内に人が避難する際には使うことはできませんが、通常時はどなたでも使用することができます。

選択肢5. 不活性ガス消火設備は、常時人が在室しない電気室などの電気火災の消火に適している。

記述は正しいです。

不活性ガス消火設備は、酸素濃度を低下させる希釈効果と薬剤が蒸発するときの冷却効果により初期消火をするための設備です。

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02

防災・消防設備に関する問題です

基本的な問題が多いので、取りこぼさないようにしましょう。

選択肢1. 非常用の照明設備の予備電源は、蓄電池と自家用発電装置とを併用したものとすることができる。

正しい記述です。

併用することで緊急時に効果を発揮します。

 

選択肢2. アトリウム空間のような天井の高さが20m以上の場合は、火災を有効に検知するため、煙感知器を用いる。

誤った記述です。

大空間で天井高さが高いと煙・熱が拡散されるため

炎感知器を用います。

選択肢3. 避雷設備は、高さ20ⅿを超える建築物において、その高さ20ⅿを超える部分を雷撃から保護するように設ける。

正しい記述です。

建築基準法におきまして、建物高さが20メートルを超える場合は

避雷設備の設置が義務付けられます。

選択肢4. 非常用エレベーターは、火災時における消防隊の消火活動などに使用することを主目的とした設備である。

正しい記述です。

高さ31m以上の建築物に設置が義務付けされている非常用エレベーターは、

火災等の非常時に消防隊が消火・救助のために使用します。

選択肢5. 不活性ガス消火設備は、常時人が在室しない電気室などの電気火災の消火に適している。

正しい記述です。

不活性ガス(二酸化炭素・ハロン等)を放出して消火する設備です。

電気室等で用いられます。

 

まとめ

消防設備は実務でもよく使います。

確実に覚えましょう。

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03

最も不適当なのは、「アトリウム空間のような天井の高さが20m以上の場合は、火災を有効に検知するため、煙感知器を用いる。」です。

自動火災報知設備では、感知器を取り付ける高さによって使用できる種類が決められています。取付け面の高さが20m以上の場合、一般の煙感知器ではなく、炎感知器を使用します

煙は高い天井まで上昇する間に広がって薄くなり、火災の発見が遅れるおそれがあるためです。20m以上の高い空間では、炎から出る光を直接とらえる炎感知器が適しています。

選択肢1. 非常用の照明設備の予備電源は、蓄電池と自家用発電装置とを併用したものとすることができる。

この記述は適当です。

非常用の照明設備は、停電した場合でも避難に必要な明るさを確保する設備です。

そのため、通常の電源が使えなくなったときに備えて予備電源を設けます。予備電源には蓄電池を使用できるほか、蓄電池と自家用発電装置を組み合わせる方式も認められています

自家用発電装置が始動するまでの時間を蓄電池で補うことで、停電直後から照明を確保できます。

選択肢2. アトリウム空間のような天井の高さが20m以上の場合は、火災を有効に検知するため、煙感知器を用いる。

この記述は不適当です。

煙感知器は、火災によって発生した煙を感知する設備です。しかし、天井が非常に高い場合は、煙が天井付近まで到達するまでに広がって薄くなり、十分に感知できないおそれがあります。

感知器の取付け面が15m以上20m未満であれば、高感度の煙感知器を使用できますが、20m以上では炎感知器を使用します

炎感知器は、炎から出る紫外線や赤外線などをとらえるため、高い天井をもつアトリウムなどでも火災を検知しやすい設備です。

選択肢3. 避雷設備は、高さ20ⅿを超える建築物において、その高さ20ⅿを超える部分を雷撃から保護するように設ける。

この記述は適当です。

高さのある建築物は雷を受ける可能性が高くなるため、一定の高さを超える建築物には避雷設備が必要です。

建築基準法では、原則として高さ20mを超える建築物に避雷設備を設け、その20mを超える部分を雷撃から保護することが求められています。

避雷設備は、雷を安全に受けて電流を地面へ流すことで、建築物や設備を雷による被害から守ります。

選択肢4. 非常用エレベーターは、火災時における消防隊の消火活動などに使用することを主目的とした設備である。

この記述は適当です。

非常用エレベーターは、名前から避難する人が使用する設備のように思えますが、主な目的は異なります。

火災時には、消防隊員や消火・救助に必要な器材を高層階へ運ぶために使用される設備です。

高層建築物で消防隊が迅速に消火・救助活動を行えるよう、一般のエレベーターとは異なる構造や機能が設けられています。

選択肢5. 不活性ガス消火設備は、常時人が在室しない電気室などの電気火災の消火に適している。

この記述は適当です。

不活性ガス消火設備は、二酸化炭素や窒素などのガスを放出して、燃焼に必要な酸素濃度を低下させて消火する設備です。

水を使用しないため、電気設備を水でぬらして故障させる心配が少なく、電気室などの火災に適しています。

一方、ガスの種類や濃度によっては人に危険を及ぼすため、常時人がいない場所などで使用することが重要です。消防庁も、二酸化炭素消火設備について、人体への危険があるため設置場所に制限を設けています。

まとめ

この問題では、建物の火災や落雷に備える防災・消防設備の用途と設置条件がポイントです。

特に、自動火災報知設備では、天井などの高さによって使用できる感知器が変わります。15m以上20m未満では高感度の煙感知器を使用できますが、20m以上では炎感知器を使用します

また、非常用照明には蓄電池と自家用発電装置を併用でき、避雷設備は高さ20mを超える建築物の雷対策として設けます。非常用エレベーターは主に消防隊の活動に使われ、不活性ガス消火設備は水を使いにくい電気室などの消火に適しています。

「20m以上の高天井空間=炎感知器」という関係を押さえておくと、この問題を判断しやすくなります。

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