二級建築士 過去問
令和6年(2024年)
問21 (学科1(建築計画) 問21)

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問題

二級建築士試験 令和6年(2024年) 問21(学科1(建築計画) 問21) (訂正依頼・報告はこちら)

給排水衛生設備に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
  • 給水配管において、ウォーターハンマーの発生を防止するために、管内の水圧や流速が著しく大きくならないようにする。
  • 断水時に備えて、上水受水槽と井水の雑用水受水槽とを管で接続し、弁で切り離すことは、クロスコネクションに該当しない。
  • 大便器において、ロータンク方式は、洗浄弁方式に比べて、給水管径を小さくすることができる。
  • 建築物内において、雨水立て管は、排水立て管、通気立て管のいずれとも兼用してはならない。
  • 排水管は管内に汚物や油脂類が付着した際に清掃しやすいように、掃除口を排水横管の起点や、配管長が長い排水横管の途中などに設ける。

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この過去問の解説 (3件)

01

この問題は、給排水衛生設備に関してです。給水方式や排水の仕組みを理解しておきましょう。

選択肢1. 給水配管において、ウォーターハンマーの発生を防止するために、管内の水圧や流速が著しく大きくならないようにする。

記述は正しいです。

ウォーターハンマーを防ぐために、エアチャンバーなどを防止措置を取り付けることが必要です。

また、揚水管ポンプを使って高層での横引きはウォーターハンマーの原因になりますので、横引きはなるべく低層で行います。

選択肢2. 断水時に備えて、上水受水槽と井水の雑用水受水槽とを管で接続し、弁で切り離すことは、クロスコネクションに該当しない。

記述は間違っています。

飲料水などに用いる受水槽とそのほかの用途で使用する受水槽とを直接、管で接続することは、クロスコネクションに該当します。

選択肢3. 大便器において、ロータンク方式は、洗浄弁方式に比べて、給水管径を小さくすることができる。

記述は正しいです。

洗浄弁方式は洗浄時の瞬間圧力に耐える必要があるため、給水管径が25mm以上必要です。

選択肢4. 建築物内において、雨水立て管は、排水立て管、通気立て管のいずれとも兼用してはならない。

記述は正しいです。

雨水立て管は、雨水に混ざった泥などがなめらかに自然流下できるように設置するため、兼用することはできません。

選択肢5. 排水管は管内に汚物や油脂類が付着した際に清掃しやすいように、掃除口を排水横管の起点や、配管長が長い排水横管の途中などに設ける。

記述は正しいです。

排水管の清掃がしやすいように、管内の適切な箇所に掃除口を設ける必要があります。

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02

給排水衛生設備に関する問題です。

どれも基本的な問いです。

確実に得点しましょう。

選択肢1. 給水配管において、ウォーターハンマーの発生を防止するために、管内の水圧や流速が著しく大きくならないようにする。

正しい記述です。

ウォーターハンマーは配管内で水流や水圧が

急変することで発生する現象です。

 

選択肢2. 断水時に備えて、上水受水槽と井水の雑用水受水槽とを管で接続し、弁で切り離すことは、クロスコネクションに該当しない。

誤った記述です。

上水と井戸水を接続する時点でクロスコネクションになります。

選択肢3. 大便器において、ロータンク方式は、洗浄弁方式に比べて、給水管径を小さくすることができる。

正しい記述です。

洗浄弁方式:フラッシュバルブにより、水圧で流す方式

ロータンク方式:タンクに水を貯め、洗浄する方式

です。

 

選択肢4. 建築物内において、雨水立て管は、排水立て管、通気立て管のいずれとも兼用してはならない。

正しい記述です。

雨水立て管・排水立て管・通気立て管は兼用してはいけません。

選択肢5. 排水管は管内に汚物や油脂類が付着した際に清掃しやすいように、掃除口を排水横管の起点や、配管長が長い排水横管の途中などに設ける。

正しい記述です。

横管の掃除口は管径100mm以下の場合15m

以内に設けます。

また、起点・角度が変わる場所、最下部等に設けます。

まとめ

給排水に関する問題は確実に得点しましょう。

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03

最も不適当なのは、「断水時に備えて、上水受水槽と井水の雑用水受水槽とを管で接続し、弁で切り離すことは、クロスコネクションに該当しない。」です。

水道水の配管と井戸水などの別の水系統を配管で直接つなぐことは、途中に弁を設けて通常は閉じていたとしても、クロスコネクションに該当します

弁の操作ミスや故障などによって井戸水が上水側へ逆流すると、水道水を汚染するおそれがあるため、このような接続は認められません。大阪市水道局も、接続箇所のバルブが閉じていても、給水装置と他の設備との接合はクロスコネクションになると説明しています。

選択肢1. 給水配管において、ウォーターハンマーの発生を防止するために、管内の水圧や流速が著しく大きくならないようにする。

この記述は適当です。

ウォーターハンマーは、水栓や弁を急に閉じたときなどに、流れていた水が急停止することで配管内の圧力が大きく変化し、「ドン」という衝撃が発生する現象です。

水の流れる速度が大きいほど、急停止したときの衝撃も大きくなります。

そのため、管内の水圧や流速が必要以上に大きくならないようにすることは、ウォーターハンマーを防ぐために有効です。

選択肢2. 断水時に備えて、上水受水槽と井水の雑用水受水槽とを管で接続し、弁で切り離すことは、クロスコネクションに該当しない。

この記述は不適当です。

クロスコネクションとは、水道水の配管と、井戸水・雨水・再生水など別の水を扱う配管を直接接続することです。

弁で仕切って通常は水が行き来しないようにしていても、配管そのものがつながっていればクロスコネクションになります。

弁の故障や誤操作によって井戸水などが水道側へ逆流すると、水道水を汚染する危険があります。

したがって、弁を設けているからクロスコネクションにならない、という考え方が誤りです。水道水と他の水系統は、配管によって直接つながらないようにする必要があります。

選択肢3. 大便器において、ロータンク方式は、洗浄弁方式に比べて、給水管径を小さくすることができる。

この記述は適当です。

ロータンク方式は、いったんタンクに水をためてから、その水を使って便器を洗浄する方式です。

給水管はタンクへ少しずつ水を補給すればよいため、洗浄時に大量の水を一度に供給する必要がありません

一方、洗浄弁方式は水道管から直接、大量の水を短時間で流すため、大きな給水管径が必要になります。

たとえば、川崎市の基準では、洗浄弁方式は給水管径25mm以上、ロータンク方式は13mm以上とされています。したがって、ロータンク方式は給水管径を小さくできます。

選択肢4. 建築物内において、雨水立て管は、排水立て管、通気立て管のいずれとも兼用してはならない。

この記述は適当です。

雨水立て管は、屋根などから集めた雨水を流すための管です。

これを汚水などを流す排水立て管と兼用すると、大雨の際に雨水が逆流するなどの問題が起こるおそれがあります。

また、通気立て管と兼用すると、大量の雨水が流れたときに空気の流れが妨げられ、排水管内の圧力を適切に保てなくなることがあります。

そのため、雨水排水立て管は、汚水排水管や通気管と兼用したり、それらに直接接続したりしてはいけません

選択肢5. 排水管は管内に汚物や油脂類が付着した際に清掃しやすいように、掃除口を排水横管の起点や、配管長が長い排水横管の途中などに設ける。

この記述は適当です。

排水管の内部には、使用しているうちに汚物や油脂などが付着し、詰まりが生じることがあります。

そのため、配管を壊さなくても内部を清掃できるように、清掃しやすい位置に掃除口を設けます

具体的には、排水横管の起点や長い排水横管の途中、配管の方向が大きく変わる部分などが代表的な設置場所です。

川崎市の排水設備技術基準でも、排水横枝管・排水横主管の起点や、延長が長い場合の途中などに掃除口を設けることが示されています。

まとめ

この問題では、給排水設備を安全で衛生的に使用するための基本的な考え方がポイントです。

特に重要なのはクロスコネクションです。水道水と井戸水などの別系統の水を、弁を介して直接配管でつなぐことはできません。弁が閉じていても、故障や操作ミスによる逆流の危険が残るためです。

また、ロータンク方式は水をタンクにためてから流すため、洗浄弁方式より給水管を小さくできます。雨水立て管は汚水排水管や通気管と兼用せず、排水管には点検や清掃ができるよう適切な位置に掃除口を設けます。

給排水衛生設備では、「水を確実に流すこと」だけでなく、「水道水を汚染させないこと」と「点検・清掃しやすくすること」も大切です。

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