二級建築士 過去問
令和5年(2023年)
問97 (学科4(建築施工) 問22)

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問題

二級建築士試験 令和5年(2023年) 問97(学科4(建築施工) 問22) (訂正依頼・報告はこちら)

改修工事に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
  • 木部のクリヤラッカー塗りにおける着色は、下塗りのウッドシーラー塗布前に行った。
  • 合成樹脂エマルションペイント塗りにおいて、天井面等の見上げ部分については、研磨紙ずりを省略した。
  • コンクリート柱の耐震改修工事において、連続繊維シートを張り付けて、シートの上面に下塗りの含浸接着樹脂がにじみ出るのを確認した後、ローラーで上塗りを行った。
  • 防煙シャッター更新工事において、スラットの形状は、インターロッキング形とした。
  • 枠付き鉄骨ブレースを設置する耐震改修工事において、鉄骨が取り付く範囲の既存構造体のコンクリート面には、目荒らしを行った。

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この過去問の解説 (3件)

01

最も不適当なものは、

防煙シャッター更新工事において、スラットの形状は、インターロッキング形とした。

です。

防煙シャッターの更新工事においては、スラットの形状は、オーバーラッピング型とすることが正しいため誤りです。

インターロッキング形とするのは、防火シャッターの場合です。

選択肢1. 木部のクリヤラッカー塗りにおける着色は、下塗りのウッドシーラー塗布前に行った。

この選択肢は正しいです。

木部のクリヤラッカー塗りにおける着色において、下塗りのウッドシーラー塗布前に行うことは正しいです。

選択肢2. 合成樹脂エマルションペイント塗りにおいて、天井面等の見上げ部分については、研磨紙ずりを省略した。

この選択肢は正しいです。

合成樹脂エマルションペイント塗りにおいて、天井面等の見上げ部分については、研磨紙ずりを省略することは問題ありません。

選択肢3. コンクリート柱の耐震改修工事において、連続繊維シートを張り付けて、シートの上面に下塗りの含浸接着樹脂がにじみ出るのを確認した後、ローラーで上塗りを行った。

この選択肢は正しいです。

コンクリート柱の耐震改修工事において、連続繊維シートを張り付けて、シートの上面に下塗りの含浸接着樹脂がにじみ出るのを確認した後、ローラーで上塗りを行うことは正しいです。

選択肢4. 防煙シャッター更新工事において、スラットの形状は、インターロッキング形とした。

この選択肢は不適当です。

防煙シャッターの更新工事においては、スラットの形状は、オーバーラッピング型とすることが正しいため誤りです。

インターロッキング形とするのは、防火シャッターの場合です。

選択肢5. 枠付き鉄骨ブレースを設置する耐震改修工事において、鉄骨が取り付く範囲の既存構造体のコンクリート面には、目荒らしを行った。

この選択肢は正しいです。

枠付き鉄骨ブレースを設置する耐震改修工事において、鉄骨が取り付く範囲の既存構造体のコンクリート面に、目荒らしを行うことは正しいです。

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02

最も不適当なのは、「防煙シャッター更新工事において、スラットの形状は、インターロッキング形とした。」です。

この問題で想定されている防煙シャッターの更新では、煙がシャッターのすき間から漏れにくくなるように、スラットはオーバーラッピング形とします。インターロッキング形とした点が不適当です。

その他の記述は、塗装改修や耐震改修の施工方法として適切です。

選択肢1. 木部のクリヤラッカー塗りにおける着色は、下塗りのウッドシーラー塗布前に行った。

この記述は適当です。

クリヤラッカー塗りは、木目を見せながら透明に仕上げる塗装です。そのため、木材に色を付ける場合は、ウッドシーラーを塗る前に着色します。

先にウッドシーラーを塗ると、木材への塗料の吸込みが抑えられ、着色材が木材に十分に染み込みにくくなります。

したがって、着色→ウッドシーラー→その後の塗装という順序が適切です。

選択肢2. 合成樹脂エマルションペイント塗りにおいて、天井面等の見上げ部分については、研磨紙ずりを省略した。

この記述は適当です。

研磨紙ずりは、塗装面の細かなでこぼこなどを研磨紙で整え、仕上がりをよくする作業です。

合成樹脂エマルションペイント塗りでは、天井面などの見上げ部分は、研磨紙ずりを省略することができます

したがって、この施工方法は適切です。

選択肢3. コンクリート柱の耐震改修工事において、連続繊維シートを張り付けて、シートの上面に下塗りの含浸接着樹脂がにじみ出るのを確認した後、ローラーで上塗りを行った。

この記述は適当です。

連続繊維シートによる耐震補強は、炭素繊維などの強い繊維でできたシートを柱に巻き付け、柱の耐震性能を高める方法です。

シートを張り付けるときは、含浸接着樹脂をシートの繊維の中まで十分に染み込ませることが重要です。

シートの上面に下塗りの樹脂がにじみ出ることを確認してから、ローラーで上塗りを行うことで、シート全体に樹脂を十分に含浸させます。したがって、この施工方法は適切です。

選択肢4. 防煙シャッター更新工事において、スラットの形状は、インターロッキング形とした。

この記述は不適当です。

スラットとは、シャッターを構成する細長い板状の部材です。

この問題で想定されている防煙シャッターの更新では、スラットをオーバーラッピング形とします。

オーバーラッピング形は、隣り合うスラットが重なり合うような形になっており、煙が通り抜けにくい構造です。

したがって、インターロッキング形とした点が不適当です。

選択肢5. 枠付き鉄骨ブレースを設置する耐震改修工事において、鉄骨が取り付く範囲の既存構造体のコンクリート面には、目荒らしを行った。

この記述は適当です。

枠付き鉄骨ブレースは、既存の柱や梁で囲まれた部分に鉄骨の補強材を取り付け、地震の横方向の力に耐えやすくする方法です。

既存のコンクリート面が滑らかなままだと、新しく施工する部分との一体性が十分に得られないおそれがあります。

そのため、鉄骨が取り付く範囲のコンクリート面には目荒らしを行い、表面に適度な凹凸をつけます。これによって、新しく施工する部分と既存のコンクリートが力を伝えやすくなります。

まとめ

この問題では、改修工事における施工の順序や材料・工法の使い分けがポイントです。

木部のクリヤラッカー塗りでは、着色をウッドシーラーより先に行います。合成樹脂エマルションペイント塗りでは、天井面などの見上げ部分について研磨紙ずりを省略できます。

連続繊維シートによる耐震補強では、含浸接着樹脂をシートに十分に染み込ませることが大切です。また、枠付き鉄骨ブレースを取り付ける部分では、既存コンクリート面を目荒らしして、新旧の部分が一体となって力を伝えられるようにします。

なお、現行の令和7年版「公共建築改修工事標準仕様書」では、重量シャッターのスラットはインターロッキング形を基本とし、防煙シャッターについては所定の遮煙性能試験に合格することが求められています。したがって、現在の実務では、スラットの形だけでなく、要求される遮煙性能や設計図書の特記も確認する必要があります。

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03

防煙シャッター更新工事において、スラットの形状は、オーバーラッピング型を用います。

 

選択肢1. 木部のクリヤラッカー塗りにおける着色は、下塗りのウッドシーラー塗布前に行った。

この選択肢は正しいです。

設問の通りです。

選択肢2. 合成樹脂エマルションペイント塗りにおいて、天井面等の見上げ部分については、研磨紙ずりを省略した。

この選択肢は正しいです。

合成樹脂エマルションペイント塗りにおいて、中塗り後に研磨紙ずりを行う場合

天井面等の見上げ部分については、研磨紙ずりを省略します。

選択肢3. コンクリート柱の耐震改修工事において、連続繊維シートを張り付けて、シートの上面に下塗りの含浸接着樹脂がにじみ出るのを確認した後、ローラーで上塗りを行った。

この選択肢は正しいです。

設問の通りです。

選択肢4. 防煙シャッター更新工事において、スラットの形状は、インターロッキング形とした。

この選択肢は不適当です。

防煙シャッター更新工事において、スラットの形状は、オーバーラッピング型を用います。

 

オーバーラッピング型は、遮煙を目的とする形に形成されています。

 

選択肢5. 枠付き鉄骨ブレースを設置する耐震改修工事において、鉄骨が取り付く範囲の既存構造体のコンクリート面には、目荒らしを行った。

この選択肢は正しいです。

設問の通りです。

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