二級建築士 過去問
令和5年(2023年)
問91 (学科4(建築施工) 問16)

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問題

二級建築士試験 令和5年(2023年) 問91(学科4(建築施工) 問16) (訂正依頼・報告はこちら)

木工事における各部の継手・仕口に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
  • 通し柱と桁の仕口は、長ほぞ差し、込み栓打ちとした。
  • 筋かいが付かない管柱と土台の仕口は、短ほぞ差し、かすがい打ちとした。
  • 天端そろえとする胴差と梁の仕口は、渡りあご掛け、羽子板ボルト締めとした。
  • 隅木の継手は、母屋(もや)心より上方で、腰掛け蟻継ぎ、かすがい打ちとした。
  • 軒桁の継手は、小屋梁の掛かる位置を避けて、追掛大栓継ぎとした。

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この過去問の解説 (3件)

01

最も不適当なものは、

天端そろえとする胴差と梁の仕口は、渡りあご掛け、羽子板ボルト締めとした。

です。

胴差と梁の接合には、渡りあご掛けではなく、胴突付腰掛け蟻掛けとすることが一般的であるため、この選択肢は誤りです。

選択肢1. 通し柱と桁の仕口は、長ほぞ差し、込み栓打ちとした。

この選択肢は正しいです。

通し柱と桁の仕口は、長ほぞ差し、込み栓打ちとすることは正しいです。

選択肢2. 筋かいが付かない管柱と土台の仕口は、短ほぞ差し、かすがい打ちとした。

この選択肢は正しいです。

筋かいが付かない管柱と土台の仕口は、短ほぞ差し、かすがい打ちとすることは正しいです。

選択肢3. 天端そろえとする胴差と梁の仕口は、渡りあご掛け、羽子板ボルト締めとした。

この選択肢は不適当です。

胴差と梁の接合には、渡りあご掛けではなく、胴突付腰掛け蟻掛けとすることが一般的であるため、この選択肢は誤りです。

選択肢4. 隅木の継手は、母屋(もや)心より上方で、腰掛け蟻継ぎ、かすがい打ちとした。

この選択肢は正しいです。

隅木の継手は、母屋(もや)心より上方で、腰掛け蟻継ぎ、かすがい打ちとすることは正しいです。

選択肢5. 軒桁の継手は、小屋梁の掛かる位置を避けて、追掛大栓継ぎとした。

この選択肢は正しいです。

軒桁の継手は、小屋梁の掛かる位置を避けて、追掛大栓継ぎとすることは正しいです。

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02

天端そろえとする胴差と梁の仕口は、渡りあご掛けでは天板が揃いません。

 

大入れあり掛け羽子板ボルト締めとします。

選択肢1. 通し柱と桁の仕口は、長ほぞ差し、込み栓打ちとした。

この選択肢は正しいです。

通し柱と桁の仕口は、長ほぞ差し込み栓打ちまたは短ほぞ差しとします。

選択肢2. 筋かいが付かない管柱と土台の仕口は、短ほぞ差し、かすがい打ちとした。

この選択肢は正しいです。

筋かいが付かない管柱と土台の仕口は、長ほぞ差し込み栓打ちまたは短ほぞ差しとします。

接合金物にはかすがい打ち、かど金物当て釘打ち、山形プレート当て釘打ちのいずれかとすればOKです。

選択肢3. 天端そろえとする胴差と梁の仕口は、渡りあご掛け、羽子板ボルト締めとした。

この選択肢は不適当です。

渡りあご掛けでは天板が揃いません。

 

大入れあり掛け羽子板ボルト締めとします。

選択肢4. 隅木の継手は、母屋(もや)心より上方で、腰掛け蟻継ぎ、かすがい打ちとした。

この選択肢は正しいです。

設問の通りです。

選択肢5. 軒桁の継手は、小屋梁の掛かる位置を避けて、追掛大栓継ぎとした。

この選択肢は正しいです。

設問の通りです。

 

そのほかに、腰掛けかま継ぎ平金物当て釘打ちも可能です。

参考になった数1

03

最も不適当なのは、「天端そろえとする胴差と梁の仕口は、渡りあご掛け、羽子板ボルト締めとした。」です。

渡りあご掛けは、一方の部材をもう一方の部材に乗せるように組み合わせる仕口です。そのため、胴差と梁の上面を同じ高さにそろえる「天端そろえ」には適していません。天端をそろえる場合は、大入れ蟻掛けなどの仕口を用います。

選択肢1. 通し柱と桁の仕口は、長ほぞ差し、込み栓打ちとした。

この記述は適当です。

通し柱は、1階から2階まで通して設ける柱です。桁との接合部には、桁が外れたりずれたりしないように、しっかりした仕口が必要です。

長ほぞ差しは長いほぞを相手の部材に差し込む方法で、さらに込み栓を打つことで、接合部が抜けにくくなります。

そのため、通し柱と桁の仕口として適切な方法です。

選択肢2. 筋かいが付かない管柱と土台の仕口は、短ほぞ差し、かすがい打ちとした。

この記述は適当です。

管柱は、各階ごとに設ける柱です。筋かいが取り付かない柱と土台との仕口には、短ほぞ差しとして、かすがいなどで補強する方法があります。

短ほぞによって柱の位置を安定させ、かすがいによって柱と土台が離れにくくします。

したがって、この組合せは適切です。

選択肢3. 天端そろえとする胴差と梁の仕口は、渡りあご掛け、羽子板ボルト締めとした。

この記述は不適当です。

天端そろえとは、胴差と梁の上面を同じ高さにそろえることです。

一方、渡りあご掛けは、部材を相手の部材の上に乗せる形で組み合わせるため、両方の部材の天端に段差ができる仕口です。そのため、天端そろえと渡りあご掛けの組合せは合いません。

天端をそろえる場合は、大入れ蟻掛けなどとし、羽子板ボルトで補強する方法が用いられます。

選択肢4. 隅木の継手は、母屋(もや)心より上方で、腰掛け蟻継ぎ、かすがい打ちとした。

この記述は適当です。

隅木は、寄棟屋根などの斜めの隅部分に設ける部材です。

隅木を途中で継ぐ場合は、母屋心より上方で腰掛け蟻継ぎとし、かすがいで補強する方法があります。母屋との取合い部分を避けて継ぐことで、接合部に無理な力が集中するのを防ぎます。

したがって、この継手の位置と方法は適切です。

選択肢5. 軒桁の継手は、小屋梁の掛かる位置を避けて、追掛大栓継ぎとした。

この記述は適当です。

軒桁は、小屋梁などから大きな力を受ける部材です。そのため、小屋梁が掛かる場所に継手を設けると、弱い部分に力が集中しやすくなります

そこで、小屋梁が掛かる位置を避けて継手を設けます。追掛大栓継ぎは、木材どうしを強くつなぐために用いられる継手です。

国土交通省の木造工事の標準仕様でも、軒桁の継手位置は、梁を受ける部分を避ける考え方が示されています。

まとめ

この問題では、木材どうしをつなぐ「継手」と「仕口」の形や位置がポイントです。

特に重要なのは、天端そろえと渡りあご掛けは組み合わせられないという点です。渡りあご掛けは一方の部材を乗せる形になるため、上面に段差ができます。

また、継手はどこに設けてもよいわけではありません。梁などから大きな力を受ける場所を避けて設けることも、木造建築の大切な考え方です。

「どのようにつなぐか」だけでなく、部材の高さがそろうか、力が集中する場所ではないかまで考えると判断しやすくなります。

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