二級建築士 過去問
令和5年(2023年)
問70 (学科3(建築構造) 問20)
問題文
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問題
二級建築士試験 令和5年(2023年) 問70(学科3(建築構造) 問20) (訂正依頼・報告はこちら)
- 木材の真比重は、樹種によらずほぼ一定であり、樹種によって比重が異なるのは木材中の空隙率の違いによるものである。
- スギやヒノキなどの針葉樹は軟木(やわぎ)と言われ、一般に、加工がしやすく構造材にも適している。
- 木杭は、通常の場合、腐朽を避けるために、常水面下に設置する。
- 構造用集成材は、繊維方向、積層方向等によって強度性能上の異方性を示す。
- インシュレーションボードは、木材の小片(チップ)に接着剤を加えて、熱圧・成形したボードである。
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この過去問の解説 (3件)
01
最も不適当なものは、
インシュレーションボードは、木材の小片(チップ)に接着剤を加えて、熱圧・成形したボードである
です。
インシュレーションボードは植物性繊維を圧縮・成形したボードのことを言います。
この説明はパーティクルボードのことですので、不適当となります。
この選択肢は正しいです。
木材の真比重は、樹種によらずほぼ一定であり、樹種によって比重が異なるのは木材中の空隙率の違いによるものです。
この選択肢は正しいです。
スギやヒノキなどの針葉樹は軟木と言われ、一般に、加工がしやすく構造材にも適しています。
この選択肢は正しいです。
木杭は、通常の場合、腐朽を避けるために、常水面下に設置します。
この選択肢は正しいです。
構造用集成材は、繊維方向、積層方向等によって強度性能上の異方性を示します。
この選択肢は不適当です。
インシュレーションボードは植物性繊維を圧縮・成形したボードのことを言います。
この選択肢はパーティクルボードを説明しています。
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02
インシュレーションボードは、木材などの木質繊維を板状に加工・成形した材料です。
この選択肢は正しいです。
木材の真比重(細胞の密度)は、樹種によらずほぼ一定です。
木材の比重は、樹種・含水率によって異なります。
真比重と比重は区別して覚えましょう。
この選択肢は正しいです。
スギやヒノキなどの針葉樹は軟木(やわぎ)と言われます。
軟木は一般に、加工がしやすく構造材にも適しています。
一方、サクラやケヤキなどの広葉樹は堅木(かたぎ)と言われます。
堅木は、床仕上げ板や家具などに適しています。
この選択肢は正しいです。
木杭は、通常の場合、腐朽を避けるために、常水面下に設置します。
木材の腐朽は下記の一定条件が揃うと進行します。
湿度、温度、酸素、栄養
この選択肢は正しいです。
構造用集成材は、繊維方向、積層方向等によって強度性能上の異方性があります。
この選択肢は不適当です。
設問はパーティクルボードの説明です。
インシュレーションボードは、木材などの木質繊維を板状に加工・成形した材料です。
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03
最も不適当なのは、「インシュレーションボードは、木材の小片(チップ)に接着剤を加えて、熱圧・成形したボードである。」という記述です。
インシュレーションボードは、木材を細かい繊維状にしたものを原料とする繊維板です。
一方、木材の小片やチップに接着剤を加えて熱圧・成形したものは、パーティクルボードです。したがって、2つの木質材料を取り違えています。日本繊維板工業会でも、インシュレーションボードはJIS A 5905の「繊維板」として分類されています。
この記述は適当です。
木材には、細胞の壁となる木材そのものの部分と、細胞の内部などの空隙があります。
空隙を除いた木材そのものの密度は、樹種による差が小さく、約1.5g/cm³でほぼ一定です。
一方、実際の木材には多くの空隙があり、その割合は樹種によって違います。このため、スギのように軽い木材と、ナラなどのように重い木材が生じます。
つまり、樹種による比重の違いは、主として木材中の空隙の割合の違いによるものです。
この記述は適当です。
スギやヒノキなどの針葉樹は、一般に広葉樹と比べて軽く、加工しやすいものが多く、古くから柱や梁などの構造材として使われています。
特にスギは軽く加工しやすく、ヒノキは強さや耐久性にも優れています。
国土交通省の資料でも、スギやヒノキは柱や梁などの構造材に適する木材として示されています。
この記述は適当です。
木材を腐らせる腐朽菌が活動するためには、水分だけでなく酸素も必要です。
木杭を常に地下水面より下に置けば、酸素が供給されにくくなるため、腐朽しにくくなります。
そのため、木杭は通常、腐朽を防ぐために常水面下となるように設置します。森林総合研究所の資料でも、木材は原則として常水面下で使用する考え方が示されています。
この記述は適当です。
木材は、力を加える方向によって強さが異なる材料です。
一般に、木の繊維方向には強く、繊維に直角な方向には弱いという性質があります。このように方向によって性質が異なることを「異方性」といいます。
構造用集成材も木材を積層してつくられているため、繊維方向や積層方向などによって強度性能が異なります。
この記述が最も不適当です。
インシュレーションボードは、木材などを繊維状にほぐして板状に成形した軟質の繊維板です。
断熱性や吸音性などに優れ、内装下地などに使われます。
一方、
木材の小片・チップ+接着剤+熱圧成形
というつくり方は、パーティクルボードの説明です。
したがって、インシュレーションボードとパーティクルボードを取り違えている点が不適当です。
この問題では、木材そのものの性質と、木質材料の種類を正しく区別することがポイントです。
木材の実質部分の密度は樹種によらずほぼ一定で、実際の比重の違いには空隙率の違いが大きく関係します。
スギやヒノキなどの針葉樹は加工しやすく、柱や梁などの構造材として広く使われます。
木杭は腐朽を防ぐため、通常は常水面下に設けます。
構造用集成材は木材の性質を受け継ぐため、方向によって強さが異なる異方性をもっています。
そして、木質ボードでは、
インシュレーションボード=木質繊維を原料とする繊維板
パーティクルボード=木材の小片やチップを接着剤で固めた板
と区別することが重要です。
したがって、最も不適当なのは、インシュレーションボードを「木材の小片に接着剤を加えて熱圧・成形したもの」とした記述です。
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