二級建築士 過去問
令和5年(2023年)
問42 (学科2(建築法規) 問17)

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問題

二級建築士試験 令和5年(2023年) 問42(学科2(建築法規) 問17) (訂正依頼・報告はこちら) (新しいタブで開く)

建築物の高さの制限又は日影規制(日影による中高層の建築物の高さの制限)に関する次の記述のうち、建築基準法上、誤っているものはどれか。
ただし、用途地域以外の地域、地区等及び地形の特殊性に関する特定行政庁の定め等は考慮しないものとする。

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  • 建築物の敷地の前面道路に沿って塀(前面道路の路面の中心からの高さが2.2mで、1.2mを超える部分が網状であるもの)が設けられている場合においては、前面道路の境界線から後退した建築物に対する道路高さ制限の緩和は適用されない。
  • 北側高さ制限における建築物の高さの算定においては、階段室の屋上部分の水平投影面積が当該建築物の建築面積の1/8以内である場合には、その階段室の高さは12mまでは当該建築物の高さに算入しない。
  • 工業地域内においては、原則として、日影規制は適用されない。
  • 日影規制が適用されるか否かの建築物の高さの算定は、平均地盤面からの高さではなく、地盤面からの高さによる。
  • 準住居地域内における高さが20m以下の建築物については、隣地高さ制限は適用されない。

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この過去問の解説 (3件)

01

この問題は、建築基準法に基づく建築物の高さ制限および日影規制に関するものです。

建物の高さ制限は、周囲の環境や用途地域、または日照権の確保に対する影響を考慮して設定されるため、特定の条件によって規制が異なります。

回答の際には、各選択肢に記載された具体的な規制内容や除外条件を理解し、正確に判断する必要があります。

選択肢1. 建築物の敷地の前面道路に沿って塀(前面道路の路面の中心からの高さが2.2mで、1.2mを超える部分が網状であるもの)が設けられている場合においては、前面道路の境界線から後退した建築物に対する道路高さ制限の緩和は適用されない。

この選択肢は正しいです。

令第130条の12第三項より、道路に沿つて設けられる高さが2m以下の門又は塀(高さが1.2mを超えるものにあつては、当該1.2mを超える部分が網状その他これに類する形状であるものに限る。)が法第五十六条第二項及び第四項の政令で定める建築物の部分とされています。

本選択肢は、前面道路の中心からの高さが 2.2 mのため、規定される緩和は適用されません。

選択肢2. 北側高さ制限における建築物の高さの算定においては、階段室の屋上部分の水平投影面積が当該建築物の建築面積の1/8以内である場合には、その階段室の高さは12mまでは当該建築物の高さに算入しない。

この選択肢は誤りです。
令第2条第1項第六号ロより、第56条第1項第3号(北側高さ制限)に規定する高さを算定する場合を除き、階段室の屋上部分の水平投影面積の合計が当該建築物の建築面積の1/8以内の場合においては、その部分の高さは、12メートルまでは、当該建築物の高さに算入しないとされています。

よって、北側高さ制限においては階段室の高さは算入します。

選択肢3. 工業地域内においては、原則として、日影規制は適用されない。

この選択肢は正しいです。

法第56条の2第1項より、別表第4(い)欄の各項に掲げる地域において日影規制が適用されます。

工業地域は別表第4(い)欄の各項に定められていないため、日影規制は適用されません。

選択肢4. 日影規制が適用されるか否かの建築物の高さの算定は、平均地盤面からの高さではなく、地盤面からの高さによる。

この選択肢は正しいです。

令第2条第1項第6号より、法別表第4(ろ)の日影規制における建築物の高さは地盤面からの高さによります。

選択肢5. 準住居地域内における高さが20m以下の建築物については、隣地高さ制限は適用されない。

この選択肢は正しいです。

法第56条第1項第二号より、準住居地域内の建築物においては、20mを超える部分を有するものにおいて隣地高さ制限が適用されます。

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02

これは、「建築基準法」についての問題です。

選択肢1. 建築物の敷地の前面道路に沿って塀(前面道路の路面の中心からの高さが2.2mで、1.2mを超える部分が網状であるもの)が設けられている場合においては、前面道路の境界線から後退した建築物に対する道路高さ制限の緩和は適用されない。

この選択肢は、「〇」です。

 

塀の高さが2m以下で、1.2mを超える部分が網状などの透過性のある構造である場合に限り、

建築物の高さ制限の緩和対象とされます。

選択肢2. 北側高さ制限における建築物の高さの算定においては、階段室の屋上部分の水平投影面積が当該建築物の建築面積の1/8以内である場合には、その階段室の高さは12mまでは当該建築物の高さに算入しない。

この選択肢は、「✕」です。

 

建築基準法施行令第2条第1項第六号ロでは、

北側高さ制限の算定においては、

階段室などの屋上部分の高さも算入するとされています。

選択肢3. 工業地域内においては、原則として、日影規制は適用されない。

この選択肢は、「〇」です。

 

工業地域は原則として、日影規制は適用されません。

 

建築基準法第56条の2第1項および施行令別表第4(い)欄により、

日影規制が適用される地域は以下になります。

 

・ 第一種・第二種低層住居専用地域

・ 第一種・第二種中高層住居専用地域

・ 第一種・第二種住居地域

・ 準住居地域

・ 近隣商業地域

・ 商業地域(ただし一部例外あり)

選択肢4. 日影規制が適用されるか否かの建築物の高さの算定は、平均地盤面からの高さではなく、地盤面からの高さによる。

この選択肢は、「〇」です。

 

建築基準法施行令第2条第1項第六号では、

日影規制に関する高さの算定は「地盤面からの高さ」によるとされています。

 

他の高さ制限(例:道路高さ制限や北側高さ制限)では、

平均地盤面からの高さを用いる場合があります。

選択肢5. 準住居地域内における高さが20m以下の建築物については、隣地高さ制限は適用されない。

この選択肢は、「〇」です。

 

建築基準法第56条第1項第2号では、

隣地高さ制限の対象となる地域と建築物の条件が定められています。

準住居地域では、建築物の高さが20mを超える場合に限り、

隣地高さ制限が適用されます。

まとめ

建築物の高さ制限は、地域や建築物の用途・構造によって細かく規定されており、

条文の読み込みと適用条件の理解が重要となります。

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03

建築物の高さの制限又は日影規制に関する記述のうち、建築基準法上、誤っているものを選びます。
以下、法:建築基準法、令:建築基準法施行令とします。
 

選択肢1. 建築物の敷地の前面道路に沿って塀(前面道路の路面の中心からの高さが2.2mで、1.2mを超える部分が網状であるもの)が設けられている場合においては、前面道路の境界線から後退した建築物に対する道路高さ制限の緩和は適用されない。

前面道路からの高さ制限は、法第56条1項一号に規定があります。
また、前面道路の境界線から後退した建築物に対する緩和については、同条2項に規定があります。

後退した建築物の部分については、「地盤面下の部分その他政令で定める部分を除く」とあり、設問のような塀がある場合、建築物の部分にあたるか確認する必要があります。
塀の場合、建築物の部分から除外するために、下記の2つの条件があります(令130条の12-1項三号)。
・高さが2m以下
・高さが1.2mを超えるものにあつては、当該1.2mを超える部分が網状その他これに類する形状であるもの
設問は「高さが2.2mで、1.2mを超える部分が網状であるもの」で、2mを超えているので、建築物の部分と見なされてしまいます。
よって、前面道路に沿った塀には後退距離は無く、緩和は適用されません。設問の記述は正しいです。

 

高さを算定するときの基点になるレベルですが、令第2条1項六号では「建築物の高さは地盤面からの高さ」と規定されています。
ただし、前面道路による高さ制限に関しては、同条同号イで、「前面道路の路面の中心からの高さによる」と規定されているので気を付けてください。
 

選択肢2. 北側高さ制限における建築物の高さの算定においては、階段室の屋上部分の水平投影面積が当該建築物の建築面積の1/8以内である場合には、その階段室の高さは12mまでは当該建築物の高さに算入しない。

北側高さ制限は、法第56条1項三号に規定があります。
設問の「階段室の屋上部分」ですが、実務ではペントハウスや棟屋と呼ばれます。
令第2条1項六号ロで「建築面積の1/8以内の場合において、12mまでは当該建築物の高さに算入しない」と緩和規定がありますが、法第56条1項三号の北側高さ制限は適応を除外されています。
よって、設問の記述は誤りです。
 

選択肢3. 工業地域内においては、原則として、日影規制は適用されない。

日影規制が適応される地域について、法第56条の2に規定があり、「別表第4(い)欄の各項に掲げる地域」とあります。
別表第4(い)欄に、工業地域はありません。
よって、工業地域内では日影規制は適用されず、設問の記述は正しいです。

 

選択肢4. 日影規制が適用されるか否かの建築物の高さの算定は、平均地盤面からの高さではなく、地盤面からの高さによる。

まず、地盤面の定義ですが、建築物が周囲の地面と接する位置の平均の高さにおける水平面で、高低差が3mを超える場合は3m以内ごとの平均(令第2条2項)とされています。
また、建築物の高さは、令第2条1項六号で「地盤面からの高さによる」と規定されています。
よって、日影規制が適用されるか否かの建築物の高さの算定は、地盤面からの高さで、設問の記述は正しいです。

 

間違えやすいのは、日影による中高層の建築物の制限範囲を定めた法別表第4で、「この表において、平均地盤面からの高さとは、当該建築物が周囲の地面と接する位置の平均の高さにおける水平面からの高さをいうものとする」と書かれている部分です。
これは、日影規制が適用される時に、日影となる部分を生じさせてはならない面の高さであり、適用の判定である建築物の高さではないので、注意してください。
 

選択肢5. 準住居地域内における高さが20m以下の建築物については、隣地高さ制限は適用されない。

隣地高さ制限は、法第56条1項二号に規定があり、イ~二の4つの区分に分かれます。
設問の準住居地域内は、イの区分に入ります。
どの区分でも共通ですが、隣地高さ制限は、20m又は31mを超えたところから掛かる制限です。
よって、20m以下の建築物には適用されないので、設問の記述は正しいです。

 

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