二級建築士 過去問
令和4年(2022年)
問21 (学科1(建築計画) 問21)

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問題

二級建築士試験 令和4年(2022年) 問21(学科1(建築計画) 問21) (訂正依頼・報告はこちら)

建築設備に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
  • 住宅の居室においては、原則として、24時間機械換気設備の設置が義務付けられている。
  • LPガス(液化石油ガス)のガス漏れ警報装置の検知器は、天井から30cm以内に設置しなければならない。
  • さや管ヘッダ工法は、ヘッダから各給水装置まで、さや管内に挿入された一本の樹脂管で接続するため、配管の更新が容易、給水・給湯圧力の安定、湯待ち時間が短いという特徴がある。
  • 合併処理浄化槽は、定期的な点検や、たまった汚泥のくみ取りが可能な場所に設ける。
  • 給湯配管において、給湯立て管の頂部にエア抜き装置を設置すると、管内騒音が低減できる。

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この過去問の解説 (3件)

01

最も不適当な選択肢は、

「LPガス(液化石油ガス)のガス漏れ警報装置の検知器は、天井から30cm以内に設置しなければならない。」

です。

LPガス(液化石油ガス)は空気より重いガスなので、床面に溜まります。

そのため、ガス漏れ警報装置の検知器は、床面から30cm以内、かつガス機器から水平距離で50cm以上4m以内に設置します。

各選択肢の解説は以下のとおりです。

選択肢1. 住宅の居室においては、原則として、24時間機械換気設備の設置が義務付けられている。

正しい選択肢です。

シックハウス症候群を防止するため、住宅の居室においては24時間機械換気設備を設置することが義務づけられています。

選択肢2. LPガス(液化石油ガス)のガス漏れ警報装置の検知器は、天井から30cm以内に設置しなければならない。

不適当な選択肢です。

LPガス(液化石油ガス)のガス漏れ警報装置の検知器は、下記の場所に設置します。

床面から30cm以内

・ガス機器から水平距離で50cm以上4m以内

なお、都市ガスのガス漏れ警報装置の検知器は、下記の場所に設置します。

・天井面から30cm以内

・ガス機器から水平距離で50cm以上8m以内

選択肢3. さや管ヘッダ工法は、ヘッダから各給水装置まで、さや管内に挿入された一本の樹脂管で接続するため、配管の更新が容易、給水・給湯圧力の安定、湯待ち時間が短いという特徴がある。

正しい選択肢です。

さや管ヘッダ工法は給水・給湯配管の工法の一種で、柔らかく曲げやすい(可とう性が高い)さや管内に樹脂管を通した工法です。

内装を壊さずに容易に樹脂管を更新することが可能です。

また、継手が不要なので圧力が安定します

さらに、配管長を短くできるため湯待ち時間も短縮できます。

選択肢4. 合併処理浄化槽は、定期的な点検や、たまった汚泥のくみ取りが可能な場所に設ける。

正しい選択肢です。

合併処理浄化槽は、浄化機能が正しく機能しているか定期的に検査を受ける必要があります。

また、年間で1回以上の定期清掃(くみ取り)が義務づけられています。

合併処理浄化槽の設置場所は、上記の作業ができる場所に設けます。

選択肢5. 給湯配管において、給湯立て管の頂部にエア抜き装置を設置すると、管内騒音が低減できる。

正しい選択肢です。

給湯配管の場合、水の過熱等によってエアが発生し、騒音やポンプの能力低下が起きます。

エア抜き装置は、給湯立て管の頂部など最も高い部分に設置します。

まとめ

※ガスと空気の重さに関する補足

LPガス(液化石油ガス)は空気より重いですが、都市ガスは空気より軽いです。

それぞれの主成分、化学式、分子量は下記のとおりです。

空気の主成分:窒素(化学式N2、分子量約28)

LPガスの主成分:プロパン(化学式C3H8、分子量約44)

都市ガスの主成分:メタン(化学式CH4、分子量約16)

分子量が少ないものほど重くなるため、重い順に

LPガス > 空気 > 都市ガス となります。

以上から、

・LPガスは空気より重いため、検知器は床側に設置

・都市ガスは空気より軽いため、検知器は天井側に設置

となります。

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02

各設備の仕組み、特徴を理解しましょう。

選択肢1. 住宅の居室においては、原則として、24時間機械換気設備の設置が義務付けられている。

シックハウス症候群の症状が多く見られることから、24時間換気の設置が義務付けられました。

記述の通りで正しいです。

選択肢2. LPガス(液化石油ガス)のガス漏れ警報装置の検知器は、天井から30cm以内に設置しなければならない。

LPガスは空気より重いので、床に近いところに溜まるので、床より30cm以内にガス漏れ警報装置の検知器を設置する必要があるので、記述は誤りです。

選択肢3. さや管ヘッダ工法は、ヘッダから各給水装置まで、さや管内に挿入された一本の樹脂管で接続するため、配管の更新が容易、給水・給湯圧力の安定、湯待ち時間が短いという特徴がある。

さや管ヘッダ方式は、躯体、内装を壊さず配管更新が可能という利点があります。

記述の通りで正しいです。

選択肢4. 合併処理浄化槽は、定期的な点検や、たまった汚泥のくみ取りが可能な場所に設ける。

定期的なメンテナンスが必要なので、メンテナンスしやすい場所に設置が望ましいので、記述の通りで正しいです。

選択肢5. 給湯配管において、給湯立て管の頂部にエア抜き装置を設置すると、管内騒音が低減できる。

水が温まると、水中に溶け込んでいた空気が、気泡となって出てきて、気泡が一緒に流れることで管内騒音が発生します。

エア抜き装置をつけることで、管内騒音が低減できますので、記述の通りで正しいです。

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03

最も不適当なのは、「LPガス(液化石油ガス)のガス漏れ警報装置の検知器は、天井から30cm以内に設置しなければならない。」という記述です。

LPガスは空気より重いため、漏れると床付近にたまりやすい性質があります。そのため、ガス漏れ警報器の検知器は、原則として床面から30cm以内の低い位置に設置します。

天井付近に設けるのは、空気より軽い都市ガスなどの場合です。

選択肢1. 住宅の居室においては、原則として、24時間機械換気設備の設置が義務付けられている。

この記述は適当です。

住宅などの居室では、シックハウス対策として、室内の化学物質を外へ排出できるように、原則として常時換気できる機械換気設備を設ける必要があります。

一般には、24時間連続して換気できる設備として計画します。

これにより、ホルムアルデヒドなどの化学物質が室内にたまりにくくなります。

選択肢2. LPガス(液化石油ガス)のガス漏れ警報装置の検知器は、天井から30cm以内に設置しなければならない。

この記述が最も不適当です。

LPガスは空気より重いため、漏れると床付近にたまります。

そのため、検知器はガスを早く感知できるように、原則として床面から30cm以内の位置に設置します。

したがって、「天井から30cm以内」としている点が誤りです。

覚え方としては、

LPガス=重いので下

都市ガス=一般に軽いので上

と考えると分かりやすいです。

選択肢3. さや管ヘッダ工法は、ヘッダから各給水装置まで、さや管内に挿入された一本の樹脂管で接続するため、配管の更新が容易、給水・給湯圧力の安定、湯待ち時間が短いという特徴がある。

この記述は適当です。

さや管ヘッダ工法は、ヘッダから各水栓などまでを、途中で分岐させず一本の樹脂管でつなぐ方式です。

樹脂管は保護用のさや管の中に通すため、古くなった場合に管を引き抜いて交換しやすくなります。

また、各器具まで個別に配管するので、複数の水栓を同時に使った場合でも圧力変動を小さくしやすくなります。

給湯管の長さや管径を適切に計画すれば、配管内に残る湯の量を少なくでき、湯待ち時間の短縮にもつながります。

選択肢4. 合併処理浄化槽は、定期的な点検や、たまった汚泥のくみ取りが可能な場所に設ける。

この記述は適当です。

合併処理浄化槽は、トイレの汚水だけでなく、台所や浴室などから出る生活排水も処理する設備です。

正常に働かせるためには、定期的な保守点検や清掃、汚泥のくみ取りが必要です。

そのため、点検作業やバキューム車による清掃などが行いやすい場所に設置する必要があります。

選択肢5. 給湯配管において、給湯立て管の頂部にエア抜き装置を設置すると、管内騒音が低減できる。

この記述は適当です。

給湯配管の中に空気がたまると、水の流れが不安定になったり、異音が発生したりすることがあります。

特に立て管の上部には空気が集まりやすいため、頂部にエア抜き装置を設けて空気を外へ逃がすことで、管内の流れを安定させることができます。

その結果、空気が原因となる管内騒音の低減にもつながります。

まとめ

この問題では、住宅設備について、それぞれの設備の仕組みや設置位置を理解することがポイントです。

住宅の居室では、原則として24時間換気できる機械換気設備が必要です。

さや管ヘッダ工法は、配管を交換しやすく、圧力を安定させやすい方式です。

合併処理浄化槽は、点検や汚泥のくみ取りができる場所に設置します。

給湯立て管の頂部にエア抜き装置を設けることは、空気による騒音の低減に役立ちます。

一方、LPガスは空気より重く床付近にたまるため、ガス漏れ警報器の検知器は天井付近ではなく、床面から30cm以内に設置します。

したがって、最も不適当なのは、LPガスの検知器を「天井から30cm以内」に設置するとした記述です。

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