二級建築士 過去問
令和3年(2021年)
問43 (学科2(建築法規) 問18)

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問題

二級建築士試験 令和3年(2021年) 問43(学科2(建築法規) 問18) (訂正依頼・報告はこちら)

日影規制(日影による中高層の建築物の高さの制限)に関する次の記述のうち、建築基準法上、誤っているものはどれか。ただし、用途地域以外の地域、地区等及び地形の特殊性に関する特定行政庁の定め等は考慮しないものとする。
  • 商業地域内においては、原則として、日影規制は適用されない。
  • 日影規制が適用されるか否かの建築物の高さの算定は、平均地盤面からの高さではなく、地盤面からの高さによる。
  • 同一の敷地内に2以上の建築物がある場合、これらの建築物をそれぞれ別の建築物として、日影規制を適用する。
  • 田園住居地域内においては、原則として、軒の高さが7mを超える建築物又は地階を除く階数が3以上の建築物について、日影規制を適用する。
  • 建築物の敷地が幅員10m以下の道路に接する場合、当該道路に接する敷地境界線は、当該道路の幅の1/2だけ外側にあるものとみなす。

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この過去問の解説 (3件)

01

1 〇

法第56条の2および法別表第4より、日影規制は住居系近隣商業地域準工業地域に適応されます。商業地域内は原則適応されないので、正しいです。

2 〇

日影規制が適応される高さは平均地盤面からの高さですが、制限を受ける建物の高さ選定は隣地や道路の地盤面からの高さからによります。正しいです。

3 ×

2つ以上の建物が敷地内にある場合は、同一の建物として日影規制を検討します。2つあることにより影が複合的になるためです。(法第56条の2の2項より)よって問題文は間違いです。

4 〇

第一種低層住居第二種低層住居および田園住居地域においては、原則として軒の高さが7mを超える建築物または地階を除く階数が3以上の建築物に日影規制を適応します。正しいです。

5 〇

令第135条の12より、敷地の境界線が10m以下の道路、水面、線路敷などに接する場合、当該幅の1/2だけ外側にあるものとする、とあります。正しいです。

※10mを超える場合水平距離5mを外側と見なします。

よって問の答えは 3 となります。

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02

1.正しいです。

日影による制限に対象地域は、法別表第4に記載されています。(法56条の2)

表中に商業地域は指定されておらず、日影規制対象外の地域となります。

2.正しいです。

建物の高さは地盤面から算出します。

法別表第4に出てくる平均地盤面は日影を算定する高さのことを指していて、

建物自体の高さとはまた別のものです。

3.間違いです。

法56条の2第2項より敷地内に2以上の建物がある場合、

これらを一の建築物とみなすことが明記されています。

よって問題文は間違いです。

4.正しいです。

法別表第4の田園住居地域の欄の(ろ)にて軒の高さが7mを超える建築物又は地階を除く階数が3以上の建築物は日影規制対象となることが示されています。

5.正しいです。

令135の12第3項において、日影規制の緩和に関する記載があります。

二号により「幅員10m以下の道路に接する場合、当該道路に接する敷地境界線は、当該道路の幅の1/2だけ外側にあるものとみなす」ことが示されています。

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03

誤っているのは、「同一の敷地内に2以上の建築物がある場合、これらの建築物をそれぞれ別の建築物として、日影規制を適用する。」という記述です。

日影規制では、同じ敷地内に2以上の建築物がある場合、別々に判定するのではなく、すべてを一つの建築物とみなして規制を適用します。

これは、それぞれの建築物がつくる日影を合わせて考え、周辺の住環境を守るためです。建築基準法第56条の2第2項に、この扱いが定められています。

選択肢1. 商業地域内においては、原則として、日影規制は適用されない。

この記述は適切です。

日影規制は、住宅地などの日照を守ることを主な目的としています。

そのため、商業地域は、原則として日影規制の対象区域には含まれません。

同じように、工業地域や工業専用地域も、日影規制の対象外です。国土交通省の資料でも、商業地域・工業地域・工業専用地域は対象外とされています。

選択肢2. 日影規制が適用されるか否かの建築物の高さの算定は、平均地盤面からの高さではなく、地盤面からの高さによる。

この記述は適切です。

日影規制では、「高さが10mを超える建築物」など、建築物の高さによって規制対象になるかを判断する場合があります。

このときの建築物の高さは、地盤面から測った高さによります。

一方、「平均地盤面からの高さ」という言葉は、日影を測定する水平面の高さを示すときに使われます。

つまり、

建築物が規制対象になるかを判断する高さ → 地盤面から

日影を測る水平面の高さ → 平均地盤面から

と区別することがポイントです。

なお、建築基準法施行令でいう「地盤面」自体は、建築物が周囲の地面と接する位置の平均の高さを基準として定められます。

選択肢3. 同一の敷地内に2以上の建築物がある場合、これらの建築物をそれぞれ別の建築物として、日影規制を適用する。

この記述が誤りです。

同じ敷地内に2以上の建築物があるときは、それぞれを別々に判断するのではありません。

建築基準法では、

2以上の建築物を一つの建築物とみなして日影規制を適用する

こととされています。

たとえば、同じ敷地に建物Aと建物Bがある場合、Aだけ、Bだけの日影を別々に確認するのではなく、AとBがつくる日影を合わせて判断します。

したがって、「それぞれ別の建築物として」としている点が誤りです。

選択肢4. 田園住居地域内においては、原則として、軒の高さが7mを超える建築物又は地階を除く階数が3以上の建築物について、日影規制を適用する。

この記述は適切です。

田園住居地域では、地方公共団体が日影規制の対象区域として指定した場合、原則として、

軒の高さが7mを超える建築物

または

地階を除く階数が3以上の建築物

が日影規制の対象になります。

つまり、2階建てでも軒高が7mを超えれば対象となり、軒高が7m以下でも3階建てであれば対象となります。

選択肢5. 建築物の敷地が幅員10m以下の道路に接する場合、当該道路に接する敷地境界線は、当該道路の幅の1/2だけ外側にあるものとみなす。

この記述は適切です。

日影規制では、敷地が道路などに接している場合、道路の空間がある分だけ、敷地境界線の位置を外側へ移したものとして計算できる特例があります。

道路の幅員が10m以下の場合は、道路に接する敷地境界線を、道路幅員の1/2だけ外側にあるものとみなします。

たとえば、幅員8mの道路なら、

8m×1/2=4m

なので、実際の敷地境界線から道路側へ4m外側の位置を、日影規制上の敷地境界線とみなします。

まとめ

この問題では、日影規制の対象区域・対象建築物・計算上の特例を整理することがポイントです。

商業地域は、原則として日影規制の対象外です。

田園住居地域では、対象区域に指定されている場合、軒高7m超または地階を除く3階以上の建築物が原則として対象になります。

また、幅員10m以下の道路に接する場合は、日影規制上の敷地境界線を道路幅の1/2だけ外側にあるものとして扱います。

特に重要なのは、同一敷地内に複数の建築物がある場合です。この場合は別々に判定するのではなく、すべてを一つの建築物とみなして日影規制を適用します。

したがって、「それぞれ別の建築物として日影規制を適用する」とする記述が誤りです。

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