二級建築士 過去問
令和2年(2020年)
問63 (学科3(建築構造) 問13)

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問題

二級建築士試験 令和2年(2020年) 問63(学科3(建築構造) 問13) (訂正依頼・報告はこちら)

補強コンクリートブロック造に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
  • 耐力壁の端部に縦方向に設ける鉄筋を、D10の異形鉄筋とした。
  • 耐力壁の縦筋は、溶接接合としたので、コンクリートブロックの空洞部内で継ぐこととした。
  • 耐力壁の端部及び隅角部を、場所打ちコンクリートによって形成する構造とした。
  • 耐力壁を臥梁(がりょう)で有効に連結させて、地震力等に対し、各耐力壁が一体となって抵抗するようにした。
  • 両側に開口部のある耐力壁の長さを、耐力壁の有効高さの30%以上、かつ、55cm以上とした。

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この過去問の解説 (3件)

01

正解は1です。
最も不適当なものを選びます。

1.記述は誤りです。
補強コンクリートブロック造の耐力壁は、その端部及び隅角部に径12mm以上の鉄筋を縦に配置します。
したがって鉄筋は、D10ではなくD12以上である必要があります。

2.記述は正しいです。
耐力壁の縦筋は、溶接接合とした場合のみ、コンクリートブロックの空洞部内で継ぐことが可能です。

3.記述は正しいです。
耐力壁の端部及び隅角部は、原則として場所打ちコンクリートによって形成する構造とします。

4.記述は正しいです。
耐力壁を臥梁(がりょう)で有効に連結させて、地震力等に対し、各耐力壁が一体となって抵抗するようにします。
各階の耐力壁の頂部には、鉄筋コンクリート造のがりょうを連続して設けなければなりません。

5.記述は正しいです。
両側に開口部のある耐力壁の長さは、耐力壁の有効高さの30%以上、かつ、55cm以上とします。

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02

正解は1です。

各選択肢の解説は以下のとおりです。

1→耐力壁の端部に縦方向に設ける鉄筋はD12(径12㎜)以上とする必要があります。

  設問はD10(径10㎜)となっているため、誤りです。

2→設問の通り正しいです。

3→設問の通り正しいです。

  耐力壁の端部や隅角部は場所打ちコンクリートによって形成する構造とする必要があります。

4→設問の通り正しいです。

  耐力壁を一体化させることにより、強度を維持することができます。

5→設問の通り正しいです。

  両側に開口部がある場合の耐力壁は、壁長を550㎜以上かつ耐力壁の有効高さの30%以上としなければなりません。

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03

最も不適当なのは、「耐力壁の端部に縦方向に設ける鉄筋を、D10の異形鉄筋とした。」という記述です。

補強コンクリートブロック造の耐力壁では、端部や隅角部に、径12mm以上の鉄筋を縦に配置する必要があります。

D10の異形鉄筋はこの条件を満たさないため、耐力壁の端部には使用できません。一般には、径12mm以上の条件を満たすD13以上の鉄筋を用います。建築基準法施行令でも、耐力壁の端部・隅角部には径12mm以上の縦筋を配置することが定められています。

選択肢1. 耐力壁の端部に縦方向に設ける鉄筋を、D10の異形鉄筋とした。

この記述が不適当です。

補強コンクリートブロック造の耐力壁では、端部や隅角部に力が集中しやすいため、十分な太さの縦筋を入れる必要があります。

建築基準法施行令では、耐力壁の端部及び隅角部に、

径12mm以上の鉄筋

を縦に配置することとされています。

D10の異形鉄筋は、呼び名がD10であり、公称直径は約9.5mmです。そのため、径12mm以上という条件を満たしません。

したがって、耐力壁の端部には、一般にD13以上の異形鉄筋が必要です。

選択肢2. 耐力壁の縦筋は、溶接接合としたので、コンクリートブロックの空洞部内で継ぐこととした。

この記述は適当です。

原則として、補強コンクリートブロック造の耐力壁の縦筋は、ブロックの空洞部内で継いではなりません。

空洞部内では、一般的な重ね継手では十分な強さを確保しにくいためです。

ただし、溶接接合など、十分な強度をもつ方法で接合する場合は例外として、空洞部内で継ぐことができます。

この記述では溶接接合としているため、問題ありません。

選択肢3. 耐力壁の端部及び隅角部を、場所打ちコンクリートによって形成する構造とした。

この記述は適当です。

耐力壁の端部や隅角部は、地震などによって大きな力が集まりやすい部分です。

そのため、これらの部分を鉄筋を配置した場所打ちコンクリートで一体的につくり、十分な強さを確保する方法があります。

ブロックだけで端部をつくる方法に限られるわけではなく、構造上必要な力を安全に伝えられるように場所打ちコンクリートで形成することもできます。

選択肢4. 耐力壁を臥梁(がりょう)で有効に連結させて、地震力等に対し、各耐力壁が一体となって抵抗するようにした。

この記述は適当です。

臥梁は、耐力壁の上部などを水平につなぐ鉄筋コンクリート造の梁です。

耐力壁を臥梁でしっかりつなぐことで、地震や風による力を一つの壁だけで受けるのではなく、複数の耐力壁が一体となって抵抗できるようになります。

建築基準法施行令でも、耐力壁と臥梁などとの間で力を互いに伝えられる構造とすることが求められています。

選択肢5. 両側に開口部のある耐力壁の長さを、耐力壁の有効高さの30%以上、かつ、55cm以上とした。

この記述は適当です。

耐力壁は、あまり短いと地震や風の力に十分抵抗できません。

両側に開口部がある耐力壁については、耐力壁として有効に働かせるため、原則として、

耐力壁の長さ≧有効高さの30%

かつ、

耐力壁の長さ≧55cm

とします。

つまり、2つの条件のうち、より大きいほうの長さ以上を確保する必要があります。

まとめ

この問題では、補強コンクリートブロック造の耐力壁を安全につくるための鉄筋や接合方法を理解することがポイントです。

耐力壁の端部や隅角部には、径12mm以上の縦筋が必要です。そのため、D10では不足し、一般にはD13以上を使用します。

縦筋は原則としてブロックの空洞部内で継ぎませんが、溶接接合など十分な強度をもつ方法であれば例外的に継ぐことができます。

また、耐力壁を臥梁でつないで一体化することや、両側に開口部がある耐力壁について有効高さの30%以上、かつ55cm以上の長さを確保することも重要です。

したがって、「耐力壁の端部にD10の異形鉄筋を設ける」とした記述が最も不適当です。

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