二級建築士 過去問
令和元年(2019年)
問65 (学科3(建築構造) 問15)

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問題

二級建築士試験 令和元年(2019年) 問65(学科3(建築構造) 問15) (訂正依頼・報告はこちら)

鉄筋コンクリート構造の配筋及び継手に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
  • 柱梁接合部内の帯筋の間隔は、原則として、200 mm以下、かつ、その接合部に隣接する柱の帯筋の間隔の2倍以下とする。
  • スラブの短辺方向の鉄筋量は、一般に、長辺方向の鉄筋量に比べて多くなる。
  • D35以上の異形鉄筋の継手には、原則として、重ね継手を用いない。
  • 梁の圧縮鉄筋は、長期荷重によるクリープたわみの抑制及び地震時における靱(じん)性の確保に有効であるので、一般に、全スパンにわたって複筋梁とする。
  • 鉄筋の径(呼び名の数値)の差が7mmを超える場合には、原則として、ガス圧接継手を設けてはならない。

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この過去問の解説 (3件)

01

1. 記述は誤りです
 柱梁接合部の帯筋は、9㎜以上の丸鋼・D10以上の異形鉄筋を使用します。
帯筋の間隔は、150㎜以下かつ隣接する柱の帯筋間隔の1.5倍以下とします。

2. 記述は正しいです
 スラブの鉄筋量は、短辺方向でたわみを抑制できるように長辺方向よりピッチは短くします。
短辺方向のピッチは200㎜以下、長辺方向のピッチは300㎜とします。

3. 記述は正しいです
 D35以上の異形鉄筋の継手方法は、重ね継手を用いずガス圧接継手とします。
一般には、D19以下の異形鉄筋は重ね継手で、D22以上ではガス圧接継手とすることが多く用いられます。

4. 記述は正しいです
 圧縮鉄筋は、D13以上の異形鉄筋を用い、主筋のあきは原則25㎜以上かつ鉄筋径の1.5倍以上とします。

5. 記述は正しいです
 鉄筋継手で、鉄筋径が異なる場合細い方の鉄筋径を重ね継手の基準値とします。
鉄筋径の差が7㎜を超える場合は、ガス圧接継手を用いることはしません。

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02

1. 不適当な記述です。
柱梁接合部内の帯筋の間隔は150mm以下、かつ、隣接する柱の帯筋の間隔の1.5倍以下とします。

2. 正しい記述です。
スラブの短辺方向は応力が大きくなるので多くの鉄筋を配置します。

3. 正しい記述です。
D35以上の異形鉄筋の継手には、重ね継手としません。

4. 正しい記述です。
梁の圧縮鉄筋を増やすと変形が小さくなります。

5. 正しい記述です。
鉄筋の径の差が7mmを超える場合は、ガス圧接継手を設けてはいけません。

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03

最も不適当なのは、「柱梁接合部内の帯筋の間隔は、原則として、200mm以下、かつ、その接合部に隣接する柱の帯筋の間隔の2倍以下とする。」という記述です。

柱梁接合部内の帯筋の間隔は、原則として、

150mm以下

かつ、

隣接する柱の帯筋間隔の1.5倍以下

とします。したがって、「200mm以下」「2倍以下」としている点が誤りです。

選択肢1. 柱梁接合部内の帯筋の間隔は、原則として、200 mm以下、かつ、その接合部に隣接する柱の帯筋の間隔の2倍以下とする。

この記述は不適当です。

柱と梁が交わる柱梁接合部は、地震時などに大きな力が集まりやすい部分です。そのため、帯筋を十分に細かく配置して補強する必要があります。

柱梁接合部内の帯筋間隔は、原則として、

150mm以下

かつ、

隣接する柱の帯筋間隔の1.5倍以下

とします。

したがって、

200mm以下→誤り

2倍以下→誤り

です。

選択肢2. スラブの短辺方向の鉄筋量は、一般に、長辺方向の鉄筋量に比べて多くなる。

この記述は適切です。

四辺で支えられた長方形のスラブでは、一般に短辺方向のほうが大きな曲げモーメントを受けます

そのため、必要となる鉄筋量も短辺方向のほうが多くなるのが一般的です。

つまり、短い方向ほど曲げに対してしっかり補強する必要があると考えると分かりやすいです。

選択肢3. D35以上の異形鉄筋の継手には、原則として、重ね継手を用いない。

この記述は適切です。

D35以上の太い異形鉄筋では、重ね継手にすると、鉄筋からコンクリートへ伝わる力が大きくなり、コンクリートが割れる付着割裂が起こりやすくなります

そのため、D35以上では原則として重ね継手を使わず、ガス圧接継手や機械式継手などを用います。日本建築学会の規準でも、D35以上には原則として重ね継手を用いないとされています。

選択肢4. 梁の圧縮鉄筋は、長期荷重によるクリープたわみの抑制及び地震時における靱(じん)性の確保に有効であるので、一般に、全スパンにわたって複筋梁とする。

この記述は適切です。

梁の圧縮側にも鉄筋を配置すると、長期間荷重がかかったときに生じるクリープによるたわみを小さくする効果があります。

また、地震時には梁が繰り返し曲げられるため、上側と下側のどちらにも鉄筋があることで、粘り強く変形できる性能である靱性の確保にも役立ちます。

そのため、鉄筋コンクリート造の梁は、一般に全スパンにわたって圧縮鉄筋と引張鉄筋をもつ複筋梁とします。

選択肢5. 鉄筋の径(呼び名の数値)の差が7mmを超える場合には、原則として、ガス圧接継手を設けてはならない。

この記述は適切です。

太さの異なる鉄筋をガス圧接するとき、太さの差が大きすぎると、それぞれの鉄筋の温まり方が大きく異なり、適切な圧接が難しくなります。

そのため、手動ガス圧接では、異なる径の鉄筋を接合する場合、原則として径の差を7mm以下とします。日本鉄筋継手協会の仕様でも、この基準が示されています。

したがって、径の差が7mmを超える場合には、原則としてガス圧接継手を設けません。

まとめ

この問題では、鉄筋コンクリート構造の配筋の間隔や鉄筋継手の基本的な決まりを整理することがポイントです。

特に柱梁接合部では、大きな力が集中するため、帯筋を細かく配置する必要があります。

正しくは、

柱梁接合部内の帯筋間隔=150mm以下

かつ、

隣接する柱の帯筋間隔の1.5倍以下

です。

また、

スラブは一般に短辺方向の鉄筋量が多くなる

D35以上の異形鉄筋には原則として重ね継手を用いない

梁はクリープたわみや靱性を考え、一般に複筋梁とする

異径鉄筋のガス圧接は、原則として径の差を7mm以下とする

という点も押さえておくとよいです。

したがって、柱梁接合部の帯筋間隔を「200mm以下、隣接柱の帯筋間隔の2倍以下」としている記述が最も不適当です。

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