二級建築士 過去問
平成29年(2017年)
問45 (学科2(建築法規) 問20)

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問題

二級建築士試験 平成29年(2017年) 問45(学科2(建築法規) 問20) (訂正依頼・報告はこちら)

次の記述のうち、建築基準法上、誤っているものはどれか。
  • 確認済証の交付を受けた後でなければすることができない建築物の建築の工事を、確認済証の交付を受けないでした工事施工者は、罰則の適用の対象となる。
  • 非常災害が発生した区域又はこれに隣接する区域で特定行政庁が指定するものの内において、被災者が自ら使用するために建築する延べ面積30m2以内の応急仮設建築物で、その災害が発生した日から1月以内にその工事に着手するものについては、防火地域内に建築する場合を除き、建築基準法令の規定は、適用しない。
  • 建築基準法第20条の規定に違反する建築物の設計及び工事監理を建築主が故意に指示し、やむを得ず建築士がそれに従って設計及び工事監理をした場合であっても、当該建築主だけでなく、当該建築士も罰則の適用の対象となる。
  • 高さ2mの擁壁には、建築基準法第20条の規定が準用される。
  • 木造3階建ての一戸建て住宅の2階及び3階に設けるバルコニーの周囲には、安全上必要な高さが1.1m以上の手すり壁、柵又は金網を設けなければならない。

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この過去問の解説 (3件)

01

正解は4です。

法令集を見て確認しましょう。

1.「法第99条第1項第二号」より、記述は正しいことがわかります。

2.「法第85条第1項第二号」より、記述は正しいことがわかります。

3.「法第98条第1項第二号」及び「同条第2項」、さらに「法第99条第1項第八号」及び「同条第2項」より、記述は正しいことがわかります。

4.「法第88条第1項」及び「施行令第138条第1項第五号」より、高さが2mを超える擁壁は、法第20条の規定が準用されます。
設問の2mでは、2mを超えていないため、誤りとなります。

5.「施行令第117条第1項」「施行令第126条第1項」より、記述は正しいことがわかります。

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02

正解は4です。

1-設問の通りです。

2-設問の通りです。

3-設問の通りです。

4-高さ2mを超える擁壁には、法第20条の規定が準用されます。
  よって、高さ2mの擁壁には適用されません。

5-設問の通りです。

参考になった数10

03

誤っているのは、「高さ2mの擁壁には、建築基準法第20条の規定が準用される。」です。

建築基準法第88条では、一定の工作物について建築基準法第20条の構造耐力の規定を準用します。しかし、擁壁でその対象となるのは、建築基準法施行令第138条に定める「高さが2mを超える擁壁」です。

したがって、高さがちょうど2mの擁壁は対象になりません

選択肢1. 確認済証の交付を受けた後でなければすることができない建築物の建築の工事を、確認済証の交付を受けないでした工事施工者は、罰則の適用の対象となる。

この記述は適当です。

建築確認が必要な建築物については、原則として、確認済証の交付を受ける前に工事を始めることはできません

この規定に違反して工事を行った場合、その工事施工者は罰則の対象になります。現行の建築基準法第99条でも、第6条第8項に違反した場合の工事施工者を罰則の対象としています。

選択肢2. 非常災害が発生した区域又はこれに隣接する区域で特定行政庁が指定するものの内において、被災者が自ら使用するために建築する延べ面積30m2以内の応急仮設建築物で、その災害が発生した日から1月以内にその工事に着手するものについては、防火地域内に建築する場合を除き、建築基準法令の規定は、適用しない。

この記述は適当です。

非常災害が発生した場合には、被災した人が早く生活の場を確保できるよう、応急仮設建築物について特例があります。

次の条件を満たす場合には、原則として建築基準法令の規定が適用されません。

被災者が自ら使用する建築物であること

延べ面積が30m²以内であること

災害発生日から1月以内に工事へ着手すること

ただし、防火地域内に建築する場合は、この特例の対象外です。建築基準法第85条にこの内容が定められています。

選択肢3. 建築基準法第20条の規定に違反する建築物の設計及び工事監理を建築主が故意に指示し、やむを得ず建築士がそれに従って設計及び工事監理をした場合であっても、当該建築主だけでなく、当該建築士も罰則の適用の対象となる。

この記述は適当です。

建築主から違反するよう指示されたからといって、建築士が違法な設計をしてよいことにはなりません。

建築基準法第20条は、建築物が地震や風、荷重などに対して安全な構造となるための重要な規定です。

この規定に違反する設計をした場合、設計者である建築士が罰則の対象になります。また、その違反が建築主の故意による場合には、建築主も罰則の対象になります。

したがって、「建築主の指示だったので建築士は処罰されない」という扱いにはなりません。

選択肢4. 高さ2mの擁壁には、建築基準法第20条の規定が準用される。

この記述が誤りです。

建築基準法第88条では、政令で指定された一定の工作物に、建築基準法第20条の構造耐力に関する規定を準用します。

しかし、建築基準法施行令第138条で対象となっている擁壁は、

高さが2mを超える擁壁

です。

「2mを超える」とは、2mより大きいという意味です。

したがって、

高さ2.0m → 対象外
高さ2.1m → 対象

となります。

問題文は「高さ2m」としているため、建築基準法第88条による第20条の準用対象にはなりません。

選択肢5. 木造3階建ての一戸建て住宅の2階及び3階に設けるバルコニーの周囲には、安全上必要な高さが1.1m以上の手すり壁、柵又は金網を設けなければならない。

この記述は適当です。

建築基準法施行令第126条では、2階以上の階にあるバルコニーなどの周囲には、転落を防ぐため、

高さ1.1m以上の手すり壁、柵または金網

を設けることとされています。

この規定は木造住宅についても適用されます。

したがって、3階建て住宅の2階と3階に設けるバルコニーには、原則として高さ1.1m以上の手すりなどが必要です。

まとめ

この問題で特に重要なのは、擁壁の「2m」と「2mを超える」の違いです。

建築基準法第88条によって構造耐力に関する第20条などが準用される擁壁は、

高さが2mを超える擁壁

です。

そのため、高さがちょうど2mの擁壁は対象になりません

あわせて、

確認済証を受ける前の工事着手→工事施工者が罰則の対象

一定の応急仮設建築物→防火地域を除き建築基準法令を適用しない特例がある

建築主に故意の指示があっても、違法な設計をした建築士も罰則の対象

2階以上のバルコニー→高さ1.1m以上の手すりなどが必要

という点も整理しておくとよいです。

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