二級建築士 過去問
平成29年(2017年)
問20 (学科1(建築計画) 問20)

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問題

二級建築士試験 平成29年(2017年) 問20(学科1(建築計画) 問20) (訂正依頼・報告はこちら)

空気調和設備等に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
  • 冷水、蒸気、温水などの熱媒をつくる装置を熱源装置という。
  • 全熱交換器は、室内の換気の際に排出する空気がもつ顕熱と潜熱を回収する装置である。
  • 誘引ユニットは、空調機で処理した一次空気の噴出により、室内の空気を誘引し吹き出す機構をもつものである。
  • 床暖房は、一般に、室内における上下の温度差が少なくなる。
  • 定風量単一ダクト方式は、熱負荷特性の異なる室におけるそれぞれの負荷変動に対応することができる。

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この過去問の解説 (3件)

01

正解は5です。

1.熱源装置とは、空気調和設備に必要である冷水・温水・蒸気などの熱媒をつくる設備のことです。
具体的には、冷水をつくる冷凍機及び冷却塔や、蒸気や温水を発生させるボイラー、冷温熱を供給するヒートポンプなどがあります。

2.全熱交換器とは、室内からの排気と取れ入れる外気との間で、温度(顕熱)及び湿度(潜熱)を同時に交換することで、室内に新鮮な空気を導入する装置のことです。

3.誘引ユニットとは、空調機で冷却・加熱の処理をした一次空気を、ノズルから吹き出すことにより、室内の空気を誘引し、混合した空気を室内に供給する装置のことです。

4.床暖房とは、床面を加熱し、床面から発生する放射熱を利用して暖房効果が得られるものです。
空気を利用した暖房ではないため、室内の上下で温度差が少ないことが特徴です。

5.定風量単一ダクト方式とは、室内に吹き出す空気の風量・温度を一定にする方式です。
したがって、冷房負荷の変動には対応できません。

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02

正解は5です。

1-設問の通りです。
 熱源装置には温熱源(ボイラー)や冷熱源(冷凍機)があります。

2-設問の通りです。

3-設問の通りです。

4-設問の通りです。
 床暖房は比較的低い温度で快適性が得られ、最も快適性が高いとされています。

5-定風量(CAV)単一ダクト方式は、単一のダクトで各室へ供給するため、吹き出し風量が一定で、室ごとの負荷の変動には対応できません。

参考になった数8

03

最も不適当なのは、「定風量単一ダクト方式は、熱負荷特性の異なる室におけるそれぞれの負荷変動に対応することができる。」です。

定風量単一ダクト方式は、基本的に一定量の空気を一つのダクト系統から各室へ送る方式です。そのため、日射の当たり方や在室人数などによって各室の熱負荷がそれぞれ違って変化する場合、室ごとに細かく対応することは難しくなります。

選択肢1. 冷水、蒸気、温水などの熱媒をつくる装置を熱源装置という。

この記述は適当です。

熱源装置とは、空調に必要な冷水・温水・蒸気などをつくる装置です。

例えば、冷凍機は冷水をつくり、ボイラーは温水や蒸気をつくります。それらを空調機などへ送り、室内の冷房や暖房に利用します。

選択肢2. 全熱交換器は、室内の換気の際に排出する空気がもつ顕熱と潜熱を回収する装置である。

この記述は適当です。

全熱交換器は、換気で屋外へ捨てる空気が持っている熱を利用し、外から取り入れる空気との間で熱交換を行う装置です。

ここでいう全熱には、

顕熱=温度に関係する熱

潜熱=湿度に関係する熱

の両方が含まれます。

そのため、冷暖房に必要なエネルギーを減らすことができます。

選択肢3. 誘引ユニットは、空調機で処理した一次空気の噴出により、室内の空気を誘引し吹き出す機構をもつものである。

この記述は適当です。

誘引ユニットでは、空調機で温度や湿度を調整した一次空気を勢いよく吹き出し、その力で室内空気を引き込みます

引き込んだ室内空気を一次空気と一緒に室内へ送り出す仕組みです。

このように、一次空気の流れを利用して室内空気を誘い込むことから「誘引ユニット」と呼ばれます。

選択肢4. 床暖房は、一般に、室内における上下の温度差が少なくなる。

この記述は適当です。

床暖房は、床面を暖め、その熱を放射などによって室内へ伝える暖房方式です。

暖房した空気を天井付近から吹き出す方式に比べ、足元だけが極端に寒く、天井付近だけが暖かくなる状態を抑えやすいという特徴があります。

そのため、一般に室内の上下方向の温度差が小さくなり、快適な温熱環境をつくりやすくなります。

選択肢5. 定風量単一ダクト方式は、熱負荷特性の異なる室におけるそれぞれの負荷変動に対応することができる。

この記述が不適当です。

定風量単一ダクト方式は、空調機から各室へ送る空気の量を基本的に一定にする方式です。

例えば、南側の部屋は日射によって暑くなっているのに、北側の部屋はそれほど暑くないという場合があります。このように各室で必要な冷暖房量が異なっていても、定風量方式では室ごとに送風量を自由に変えることが難しいため、個別の負荷変動には対応しにくくなります。

一方、変風量単一ダクト方式(VAV方式)では、各室の熱負荷に合わせて送る空気量を変えられるため、負荷変動への対応がしやすくなります。

まとめ

この問題では、空気調和設備の各装置や方式の特徴を区別することがポイントです。

特に、

定風量単一ダクト方式=送風量が基本的に一定で、室ごとの負荷変動には対応しにくい

変風量単一ダクト方式=室ごとの負荷に応じて送風量を変えやすい

という違いを覚えておくとよいです。

また、全熱交換器は顕熱と潜熱の両方を回収する、床暖房は上下の温度差を小さくしやすい、誘引ユニットは一次空気で室内空気を誘引するという特徴もあわせて整理しておきましょう。

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