二級建築士 過去問
令和元年(2019年)
問11 (学科1(建築計画) 問11)

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問題

二級建築士試験 令和元年(2019年) 問11(学科1(建築計画) 問11) (訂正依頼・報告はこちら)

高齢者や身体障がい者等に配慮した一戸建て住宅の計画に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
  • 車椅子使用者が利用する洗面器の上端の高さは、洗顔を考慮して、床面から750 mmとした。
  • 浴室の出入口において、脱衣室との段差の解消と水仕舞を考慮して、グレーチングを用いた排水溝を設けた。
  • 車椅子使用者が利用するキッチンカウンターの下部には、高さ400 mm、奥行450 mmのクリアランスを設けた。
  • 階段の昇り口の側壁に設ける足元灯の高さは、昇り口の1段目の踏面から上方に300 mmとした。
  • 車椅子使用者が利用する駐車場において、駐車スペースの幅は、乗降を考慮して、3.5 mとした。

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この過去問の解説 (3件)

01

1. 記述は正しいです
 このほか、洗面器の下は車椅子を利用しても膝がぶつからないように、床から600~650㎜開放する計画とします。

2. 記述は正しいです
 浴室の出入口でやむを得ず段差が生じる場合は、20㎜以下とします。
浴室は、適切に手すりを設けたり、防滑仕上にするなどの配慮が必要です。

3. 記述は誤りです
 カウンターや洗面器の下にクリアランスを設ける場合は、床から600~650㎜の空間を確保しなければ膝がぶつかり機能しなくなるので気を付けましょう。

4. 記述は正しいです
 足元等は歩行時に適切に機能させるために、人感センサーや照度センサーなどの補助機能を付けることが望ましいとされています。

5. 記述は正しいです
 駐車スペースの幅は、一般が2.4~2.5mであり、車椅子利用者用が3.5mにすることが一般的になっています。設計製図試験をにらんで、しっかり覚えておくようにしましょう。

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02

正解は3です。

1.正しいです。
 車椅子利用者が利用する洗面台の高さは、座りながら利用することを考慮して、750mm程度とします。

2.正しいです。
 グレーチングを用いることで段差を解消すると同時に、水が脱衣場に流れ込まないようにできます。

3.誤りです。
 クリアランス(車椅子利用者の足部分が入れらるスペース)は、高さ600mm、奥行き450mm程度必要となります。

4.正しいです。
 階段に設ける足元灯は、昇り口と降り口の1段目の踏面から上方に300mmの高さとします。

5.正しいです。
 車椅子利用者が降車して旋回できるスペースを確保するために、駐車スペースの幅は3.5 m以上と定められています。

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03

最も不適当なのは、「車椅子使用者が利用するキッチンカウンターの下部には、高さ400 mm、奥行450 mmのクリアランスを設けた。」という記述です。

車椅子に座ったままキッチンカウンターを使うには、カウンターの下にひざや足先が入る十分な空間が必要です。

高さ400 mmでは低すぎるため、車椅子使用者がカウンターに十分近づくことができません。目安として、下部には高さ600 mm程度、奥行450 mm程度のクリアランスを設けます。

選択肢1. 車椅子使用者が利用する洗面器の上端の高さは、洗顔を考慮して、床面から750 mmとした。

この記述は適当です。

車椅子に座ったまま洗面器を使う場合、洗面器が高すぎると手や顔が届きにくくなります。

そのため、洗顔のしやすさを考えて、洗面器の上端を床面から750 mm程度とする計画は適切です。

また、洗面器の下には、車椅子使用者のひざが入る空間を確保することも大切です。

選択肢2. 浴室の出入口において、脱衣室との段差の解消と水仕舞を考慮して、グレーチングを用いた排水溝を設けた。

この記述は適当です。

高齢者や車椅子使用者にとって、浴室の出入口の段差は、つまずきや移動の妨げになる原因になります。

そこで、浴室と脱衣室の床をできるだけ同じ高さにし、出入口にグレーチングを用いた排水溝を設ける方法があります。

これによって、段差を小さくしながら、浴室の水が脱衣室へ流れ出るのを防ぐことができます。

選択肢3. 車椅子使用者が利用するキッチンカウンターの下部には、高さ400 mm、奥行450 mmのクリアランスを設けた。

この記述は不適当です。

車椅子使用者がキッチンカウンターに近づいて作業するためには、カウンターの下にひざや足先を入れる必要があります。

高さ400 mmでは、車椅子に座った人のひざを入れるには低すぎます。

車椅子使用者に配慮したキッチンカウンターでは、下部に高さ600 mm程度、奥行450 mm程度の空間を確保するのが目安です。

したがって、この記述は「奥行450 mm」ではなく、「高さ400 mm」としている点が問題です。

選択肢4. 階段の昇り口の側壁に設ける足元灯の高さは、昇り口の1段目の踏面から上方に300 mmとした。

この記述は適当です。

足元灯は、階段の段差や足元を見やすくして、転倒を防ぐために設けます。

階段の昇り口では、踏面から300 mm程度の低い位置に設けることで、足元を直接照らしやすくなります。

特に高齢者は暗い場所で段差を見分けにくくなることがあるため、足元を照らすことは安全性を高めるうえで有効です。

選択肢5. 車椅子使用者が利用する駐車場において、駐車スペースの幅は、乗降を考慮して、3.5 mとした。

この記述は適当です。

車椅子使用者は、自動車の横に車椅子を置いて乗り降りするため、一般的な駐車スペースより広い幅が必要です。

車椅子使用者用の駐車スペースは、幅3.5 m以上を確保することが基本です。現在のバリアフリー関係の設計基準でも、車椅子使用者用駐車施設の幅は350 cm以上とされています。

そのため、乗降を考えて幅3.5 mとする計画は適切です。

まとめ

この問題では、車椅子使用者や高齢者が住宅を安全で使いやすく利用するための基本寸法が問われています。

特に重要なのは、車椅子使用者が設備に近づくための足元空間です。

キッチンカウンターの下は、

高さ600 mm程度

奥行450 mm程度

のクリアランスを確保することが目安です。

高さ400 mmではひざを入れることが難しく、車椅子に座ったままカウンターへ十分に近づけません。

また、洗面器の上端は750 mm程度、階段の足元灯は踏面から300 mm程度、車椅子使用者用駐車スペースは幅3.5 m以上といった基本的な寸法もあわせて整理しておくと分かりやすいです。

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