二級建築士 過去問
平成29年(2017年)
問13 (学科1(建築計画) 問13)

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問題

二級建築士試験 平成29年(2017年) 問13(学科1(建築計画) 問13) (訂正依頼・報告はこちら)

事務所ビルの計画に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
  • 地下階に設ける駐車場において、各柱間に普通乗用車が並列に3台駐車できるように、柱スパンを7mとした。
  • 事務室の執務空間と通路を仕切るパーティションは、通路側に人が立った状態で、執務空間を見通すことのできるように、高さを150cmとした。
  • 事務室の在席率が50~60%と想定されたので、執務空間の効率的な活用を考慮し、フリーアドレス方式を採用した。
  • 事務室の空調設備は、室内をペリメーターゾーンとインテリアゾーンに分け、それぞれの負荷に応じて個別制御ができるように計画した。
  • 基準階床面積が比較的大きいので、構造計画上望ましい配置として、コアを基準階平面の中央部全体に配置したオープンコア形式を採用した。

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この過去問の解説 (3件)

01

正解は1です。

1.自動車を並列に3台駐車する場合、柱スパンは、8~8.5mとすることが多いです。
自動車1台分の幅は2.3m以上必要ですので、記述の7mスパンでは狭すぎます。
駐車場内の車の配置と柱スパンとの関係が重要になります。

2.ローパーティションを用いて執務者の適度なプライバシーを確保するとき、
人が立った状態で、執務空間を見通すことができる高さは、150㎝とされています。

3.フリーアドレス方式とは、個人専用の座席を設けず、在籍者が座席を共用し、空間をより効率的に利用する方式です。
在籍率が高い場合には適さないため、一般に、在籍率60%以下が有効とされています。

4.建物内の空調区間をゾーニングする方式で、建物の外周部から約5m以内をペリメーターゾーン、それよりも内側をインテリアゾーンに分割して空調を行います。
ペリメーターゾーンは、インテリアゾーンと温熱環境が異なるため、専用の空調システムを採用することが望ましいです。

5.オープンコアは、コアを平面の中央部全体に配置した形式です。
コアによって室が分断されてしまうため、基準階の床面積が大きい場合に適用されます。

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02

正解は1です。

1-普通乗用車駐車スペースは、1台あたり幅2.3m以上が必要です。
 柱成にもよりますが、普通車3台分での柱スパンは約9m程度が一般的です。

2-設問の通りです。
 座ったままで見通せるパーティション高さは、110㎝程度です。

3-設問の通りです。
 フリーアドレス方式は、座席を個人に割り当てず、在籍者で共有することで、空間を効率的に使用し、コミュニケーションの活性化を図る執務空間のレイアウトです。

4-設問の通りです。
 ペリメーターゾーンとは建築物の外壁から影響を受ける範囲のことで、外壁から約5m範囲を指します。
 インテリアゾーンはそれより内側のことです。

5-設問の通りです。
 オープンコア形式は高層建物向きで、2方向避難を確保しやすいという特徴があります。

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03

最も不適当なのは、「地下階に設ける駐車場において、各柱間に普通乗用車が並列に3台駐車できるように、柱スパンを7mとした。」です。

普通乗用車を3台並列に駐車する場合、1台当たりの駐車幅だけでも一般に約2.5mをみるため、3台で約7.5m必要です。さらに柱の大きさや乗り降りの余裕も考える必要があるので、柱スパン7mでは狭く、一般に8m程度のスパンが必要です。国土交通省の資料でも、一般的な駐車区画として幅2.5m程度が用いられています。

選択肢1. 地下階に設ける駐車場において、各柱間に普通乗用車が並列に3台駐車できるように、柱スパンを7mとした。

この記述が不適当です。

普通乗用車の駐車区画は、一般に1台当たり幅約2.5mを目安にします。3台を並べるだけでも、

2.5m×3台=7.5m

程度が必要です。

さらに、実際には柱の幅や車の乗り降りに必要な余裕も考えなければなりません。そのため、3台を柱間に並列駐車する場合、柱スパンは8m程度を確保するのが一般的です。7mでは十分な幅を確保しにくくなります。

選択肢2. 事務室の執務空間と通路を仕切るパーティションは、通路側に人が立った状態で、執務空間を見通すことのできるように、高さを150cmとした。

この記述は適当です。

高さ150cm程度のパーティションであれば、座っている人にとっては通路からの視線をある程度遮ることができます。

一方、通路側で人が立てばパーティション越しに内部を見やすいため、座っているときの落ち着きと、立ったときの見通しを両立しやすい高さです。

選択肢3. 事務室の在席率が50~60%と想定されたので、執務空間の効率的な活用を考慮し、フリーアドレス方式を採用した。

この記述は適当です。

フリーアドレス方式は、社員一人ひとりに決まった席を設けず、出社した人が空いている席を選んで仕事をする方式です。

在席率が50~60%程度であれば、全員分の固定席を常に用意する必要性が低くなります。そのため、座席を共用することで、執務空間を効率よく利用できます。フリーアドレスでは、固定席を持たず、その日に任意の座席を選んで働く運用が行われます。

選択肢4. 事務室の空調設備は、室内をペリメーターゾーンとインテリアゾーンに分け、それぞれの負荷に応じて個別制御ができるように計画した。

この記述は適当です。

ペリメーターゾーンとは、窓や外壁に近い部分です。外気温や日射の影響を受けやすいため、時間や方角によって冷暖房の負荷が大きく変化します。

インテリアゾーンは、建物の内部にある部分で、外気や日射の影響が比較的小さく、照明や人、機器などから出る熱の影響を受けます。

このように熱のかかり方が違うため、ペリメーターゾーンとインテリアゾーンを分けて制御することは合理的です。実際のオフィス空調でも、両ゾーンを分けた空調計画が用いられています。

選択肢5. 基準階床面積が比較的大きいので、構造計画上望ましい配置として、コアを基準階平面の中央部全体に配置したオープンコア形式を採用した。

この記述は適当です。

コアとは、エレベーターや階段、設備などをまとめて配置する部分です。

基準階の床面積が大きい事務所ビルでは、コアを平面の中央部に配置すると、建物全体の構造上のバランスを取りやすくなります

また、中央部にコアをまとめることで、その周囲にまとまった執務空間をつくることもできます。実際のオフィスビルでも、建物中央のコアに耐震・制震要素をまとめ、周囲に自由度の高い執務空間を設ける計画があります。

まとめ

この問題で特に重要なのは、駐車場の柱スパンと駐車台数の関係です。

普通乗用車の駐車幅を約2.5mとすると、

3台分=約7.5m

となります。

さらに柱や乗降の余裕が必要なので、3台を並列に配置する柱スパンとして7mは不足し、8m程度が目安になります。

また、事務所計画では、在席率が低い場合はフリーアドレス方式が有効であること、ペリメーターゾーンとインテリアゾーンでは空調負荷が異なること、大きな基準階では中央部にコアを配置すると構造上のバランスを取りやすいことも押さえておくとよいです。

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