二級建築士 過去問
平成29年(2017年)
問9 (学科1(建築計画) 問9)

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問題

二級建築士試験 平成29年(2017年) 問9(学科1(建築計画) 問9) (訂正依頼・報告はこちら)

音に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
  • 同じ厚さの一重壁であれば、一般に、壁の単位面積当たりの質量が大きいものほど、透過損失が大きい。
  • 音が球面状に一様に広がる点音源の場合、音源からの距離が1/2になると音圧レベルは、約3dB上昇する。
  • 残響時間は、音源から発生した音が停止してから、室内の平均音圧レベルが60dB低下するまでの時間をいう。
  • 多孔質材料の吸音率は、一般に、低音域より高音域のほうが大きい。
  • 気温が高くなるほど、空気中の音速は速くなる。

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この過去問の解説 (3件)

01

正解は2です。

1.堅く重たい材料ほど音をよく反射するため、透過損失は大きくなります。
壁体の厚さが同じ場合でも同様に、密度が高く単位面積あたりの質量が大きい壁体ほど、透過損失は大きくなるということになります。

2.音が球面状に広がる点音源の場合、音の強さは、音源からの距離の2乗に反比例します。
そのため、音源からの距離が1/2になるとき、音の強さは4倍になります。
また、同じ音の強さの音源が同時に2つ存在するとき、音のレベルは約3dB大きくなります。
今回、音の強さは4倍なので、同じ音圧レベルの音源が同時に4つ存在することになります。
2つずつの組み合わせで約3dB大きくなり、さらにそれらを合わせて、合計約6dB上昇します。

3.残響時間とは、音の強さのレベル(音圧レベル)が60dB低下するのに要する時間のことをいいます。

4.多孔質の吸音材(グラスウールやロックウールなどの繊維類)は、振動や摩擦で音のエネルギーを熱エネルギーとして消費します。
吸音率は、低音域で低く、高音域で大きくなります。

5.空気中の音速は、温度がt[℃]のとき、
C=331.5+0.6t[m/sec]
で表されます。したがって、空気中の音速は気温が高いほど速くなります。

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02

正解は2です。

1-設問の通りです。

2-音の強さは点音源からの距離の2乗に反比例するので、音源からの距離が1/2になると、音圧レベルは約6dB上昇します。

3-設問の通りです。

4-設問の通りです。
  他に、薄いベニヤ板やガラス板等の板状材料では低音域の、有孔ボード等の穿孔板材料では中音域の吸音効果が大きくなります。

5-設問の通りです。

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03

最も不適当なのは、「音が球面状に一様に広がる点音源の場合、音源からの距離が1/2になると音圧レベルは、約3dB上昇する。」です。

点音源から音が球面状に広がる場合、音源からの距離が半分になると、音の強さは4倍になり、音圧レベルは約6dB上昇します。

選択肢1. 同じ厚さの一重壁であれば、一般に、壁の単位面積当たりの質量が大きいものほど、透過損失が大きい。

この記述は適当です。

透過損失とは、壁などが音をどれくらい通しにくいかを表す値です。

一般に、一重壁では単位面積当たりの質量が大きいほど、音を通しにくくなり、透過損失が大きくなります

例えば、同じ厚さでも、軽い材料より重い材料を使った壁のほうが、音を遮りやすくなります。この関係を「質量則」といいます。

選択肢2. 音が球面状に一様に広がる点音源の場合、音源からの距離が1/2になると音圧レベルは、約3dB上昇する。

この記述が不適当です。

点音源からの音が周囲へ球面状に広がる場合、音源から離れるほど音は弱くなります。

距離が2倍になると、音圧レベルは約6dB低下します。

反対に、距離が1/2になると、音圧レベルは約6dB上昇します。

したがって、「約3dB上昇する」としている部分が誤りです。

選択肢3. 残響時間は、音源から発生した音が停止してから、室内の平均音圧レベルが60dB低下するまでの時間をいう。

この記述は適当です。

室内で音を止めても、壁や天井などで反射した音がすぐには消えず、しばらく残ります。これを残響といいます。

残響時間は、音源を停止してから、室内の平均音圧レベルが60dB低下するまでの時間です。

残響時間が長いほど、音が室内に長く残ります。

選択肢4. 多孔質材料の吸音率は、一般に、低音域より高音域のほうが大きい。

この記述は適当です。

グラスウールやロックウールなどの多孔質材料には、小さなすき間がたくさんあります。

音がそのすき間を通るとき、空気の振動が摩擦などによって熱に変わり、音のエネルギーが小さくなります。

多孔質材料は、一般に低い音より高い音を吸収しやすいという特徴があります。

なお、材料を厚くしたり、背後に空気層を設けたりすると、低い音に対する吸音効果を高めることができます。

選択肢5. 気温が高くなるほど、空気中の音速は速くなる。

この記述は適当です。

空気中を伝わる音の速さは、気温によって変わります。

気温が高いほど音速は速くなります

目安として、0℃では約331m/sで、気温が1℃高くなるごとに約0.6m/sずつ速くなります。

例えば20℃では、約343m/sとなります。

まとめ

この問題では、音の「遮音」「距離による減衰」「残響」「吸音」「音速」についての基本的な性質が問われています。

特に覚えておきたいのは、点音源の場合、

距離が2倍になる → 音圧レベルは約6dB低下

距離が1/2になる → 音圧レベルは約6dB上昇

という関係です。

また、重い一重壁ほど音を遮りやすい、多孔質材料は高音域を吸収しやすい、気温が高いほど音速は速くなるという基本的な特徴もあわせて整理しておくとよいです。

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