二級建築士 過去問
平成29年(2017年)
問1 (学科1(建築計画) 問1)
問題文
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問題
二級建築士試験 平成29年(2017年) 問1(学科1(建築計画) 問1) (訂正依頼・報告はこちら)
- 厳島神社社殿(広島県)は、檜皮(ひわだ)葺きの殿堂を回廊で結び、海面に浮かんで見えるように配置した建築物である。
- 東大寺南大門(奈良県)は、大仏様(天竺様)の建築様式であり、鎌倉時代に再建された建築物である。
- 出雲大社本殿(島根県)は、神社本殿の一形式の大社造りであり、平入りの建築物である。
- 鹿苑寺金閣(京都府)は、方形造りの舎利殿で、最上層を禅宗様仏堂風の形式とし、二層を和様仏堂風、一層を住宅風とした建築物である。
- 中尊寺金色堂(岩手県)は、外観が総漆塗りの金箔(ぱく)押しで仕上げられた方三間の仏堂であり、平安時代に建てられた建築物である。
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この過去問の解説 (3件)
01
厳島神社(広島)は、檜皮葺き切妻両流造の本殿に幣殿、拝殿、祓殿が連なり、これらと客人神社(客神社)の間を曲折した回廊が連絡しています。
宮島の海辺に浮かぶように建設され、海上も礼拝の空間として取り込まれています。
2.記述は正しいです。
東大寺(奈良県)は、奈良時代に東大寺大仏殿(金堂)が完成しましたが、平家の南都焼討によって焼失しました。
東大寺南大門は鎌倉時代に仏教僧・重源によって再建されたものであり、大仏様(天竺様)の代表建築です。
3.記述は誤りです。
出雲大社本殿(島根県)は、日本最古の建築様式の一つである大社造り、切妻造・妻入りの建物です。平入りの建築物ではありません。
4.記述は正しいです。
鹿苑寺金閣(京都府)は、三層の楼閣で住宅風に唐様の影響を取り入れ、最上層は禅宗様仏堂、第二層を和様仏堂風、初層を書院造の住宅風に造られています。
二層、三層の内外を金箔で覆っていることから、通称「金閣寺」と呼ばれています。
5.記述は正しいです。
中尊寺金色堂(岩手県)は、中尊寺にある仏堂で、屋根が宝形造り木瓦葺き、平面が方三間(正面・側面ともに柱間が三間)、総金箔貼りの仏堂です。
平等院鳳凰堂とともに平安時代浄土教建築の代表作とされています。
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02
1-設問の通りです。
1241年に再建された神社建築の代表例で、浄土思想に基づく住宅風の優美な様式です。
2-設問の通りです。
肘木を柱に直接さす挿肘木や、柱の固定用として貫が用いられています。
3-出雲大社は大社造りですが、切妻屋根の妻側に入り口がある「妻入り」形式の建築物です。
4-設問の通りです。
5-設問の通りです。
内部には螺鈿や蒔絵が施されています。
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03
最も不適当なのは、「出雲大社本殿(島根県)は、神社本殿の一形式の大社造りであり、平入りの建築物である。」です。
出雲大社本殿が大社造りである点は正しいですが、入口が屋根の棟と平行な側にある「平入り」ではなく、妻側に入口を設ける「妻入り」です。出雲大社の公式サイトでも、御本殿は「切妻、妻入り」の構造とされています。
この記述は適当です。
厳島神社は、本殿や拝殿などの建物を回廊でつないだ構成が特徴です。本殿や拝殿、回廊などには檜皮葺きが使われています。海に面した入り江に建てられているため、潮が満ちると、建物が海の上に浮かんでいるように見えます。
この記述は適当です。
東大寺南大門は、平安時代に以前の門が倒れた後、鎌倉時代に重源によって再建されました。
建築様式は、宋から取り入れた技術を使った大仏様(だいぶつよう)です。大きな木材を使い、力強い構造になっていることが特徴です。
この記述が不適当です。
出雲大社本殿は、大社造りを代表する建築物です。しかし、平入りではありません。
屋根の三角形に見える側を「妻」といい、出雲大社本殿はその妻側に入口を設けた「妻入り」です。
したがって、
「大社造りであり、平入り」
ではなく、
「大社造りであり、妻入り」
とするのが適切です。
この記述は適当です。
鹿苑寺の金閣は、仏舎利を納める三層の舎利殿です。それぞれの階で異なる建築様式を組み合わせているのが大きな特徴です。
一層は住宅的な造り、二層は和風・武家風の造り、三層は中国の影響を受けた禅宗仏殿風になっています。公式案内では、一層を寝殿造、二層を武家造、三層を禅宗仏殿造と説明しています。
また、屋根は宝形造で、三つの異なる文化や様式を組み合わせた建物です。
この記述は適当です。
中尊寺金色堂は、天治元年(1124年)に建てられた平安時代後期の建築物です。
建物には漆や金箔が使われ、堂の内外が金色に輝く非常に豪華な造りとなっています。中尊寺の公式案内でも、堂の内外に金箔を押した「皆金色」の阿弥陀堂と説明されています。
この問題で重要なのは、神社建築の「平入り」と「妻入り」の違いです。
出雲大社本殿=大社造り・妻入り
と覚えておくと判断しやすくなります。
「平入り」は屋根の棟と平行な側に入口がある形式、「妻入り」は屋根の三角形に見える妻側に入口がある形式です。
そのほか、東大寺南大門=大仏様、鹿苑寺金閣=三層で異なる様式、中尊寺金色堂=平安時代の金箔を使った仏堂、厳島神社=回廊で社殿をつなぐ海上のような構成という特徴もあわせて整理しておくとよいです。
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